第67話【Family ties】
これも絆の形
「まずモルガナ様、 貴方のプロフィールをお願いします」
「??? 何故そんな事を言わなければならない?」
「えーっとマニュアルに有るんです」
警邏が『貴族が自分の家族に暴行を加えた時の対処法』と言うマニュアルを見せる。
「ふむ、 しかしプロフィールを聞くのは最初にやっておく事じゃないのかね?」
「我々警邏がこの世界に来てから一度も攻め込まれた事が無く
更に貴族間での犯罪もまるで無かったので不慣れでして・・・
最初からマニュアルを見ておけば良かったです」
「何故最初からマニュアルを見ない?」
「いや・・・説明書とか読まないタイプの人間なので」
「君が如何言う人間かは興味無いが・・・
まぁ良いだろう、 私はモルガナ・イト・ソク
五大公ソク家の五女だ、 ジェスター王立学園の上級生に在籍する
好物はホルモンの塩焼き、 個人的には白米も欲しいな
父はダイヤ・モンド・ソク、 男兄弟は上から
ジル・コニア・ソク、 エメ・ラルド・ソク、 ジェダ・イト・ソク
ゾイサ・イト・ソク、 ターコ・イズ・ソク、 ヒデナ・イト・ソク
女姉妹は上からパイ・ライト・ソク、 サファ・イア・ソク
マラカ・イト・ソク、 カイヤ・ナイト・ソク、 クリス・タル・ソクの十一人兄弟
母とは離縁している為除外する」
「なるほど・・・そして貴方は長子のジル以外を嫌っていると」
「嫌悪していると言っても良いかな」
「な、 なるほど・・・他に言う事は有りますか?」
「あ、 そういえば婚約していましたね、 相手はラッパ・エンゼル・ショウです」
「え? 本当ですか?」
「何故疑う」
「い、 いえ、 でもラッパ様と言えばショウ家の跡取りと聞いています
それなのに言っては何ですが五女の貴方と結婚するのは・・・」
「ラッパは性根が腐っていますからね、 見下せる相手と結婚したかったんじゃないんですか?」
「そうなんですか?」
「えぇ、 アイツは外面は良いんですが自分が見下している相手に対しては
愚痴を延々という様な畜生なんですよ、 死ねば良いのに」
「・・・・・そ、 そうですか」
警邏は引いている。
「まぁ兎も角今回の件で婚約は破棄でしょう、 本当に心から良かったと思いますよ」
「えぇ・・・・・」
困惑する警邏。
「では次は何を話しましょうか?」
「家族関係を・・・」
「良いですよ」
