第61話【死刑宣告】
親がやる事では無い
たいよーでぶ妖精が眠りについて
月でぶ妖精が登った頃に屋敷に帰って来たモルガナ。
「おじょーさま、 おかえりなさいにょー」
「うん、 ただいま」
でぶ妖精達に出迎えられるモルガナ。
「おかえりなさいませお嬢様」
「うん、 ただいま」
人間の従者にも出迎えられる。
「父上の所に御話が有るから伝えて貰えるかな?」
「分かりました」
「話とは何だ?」
モルガナの父、 ダイヤ・モンド・ソクが現れる。
「父上、 明日、 ラッパ様から酒盛りの約束が入りまして・・・」
「パイに代わりに行かせよう」
パイ・ライト・ソク、 ソク家の長女である。
「分かりました」
「それよりもだモルガナ、 分かっているだろうな?」
「何がでしょう」
「明日の成人の儀、 他の二家の子よりも劣ったスキルを得よう物ならば
貴様は俗世に行って貰う」
「分かりました」
俗世に行くと言う事は魔王との戦いに臨むと言う事。
貴族に取っては死刑判決にも近い言葉を受け入れるモルガナ。
「だ、 旦那様、 幾ら何でもそれは」
「黙れ、 これは決定だ、 無駄飯はでぶ妖精だけで充分だ」
「にょー、 ひどいにょー」
モルガナはでぶ妖精を抱えるとダイヤに一礼して去って行った。
「分からん・・・」
「は、 はい?」
「何故あの娘は取り乱さない? 親に殺すと言われた様な物なのに・・・」
ギリリと歯軋りをするダイヤ。
「気に食わん・・・ラッパから婚約を申し込まれたのもそう
我が家秘伝の武術を習っておきながら他家の武術も習う・・・
しかも誰も期待していないのにも関わらずだ、 何を考えている?」
「い、 いえ私に言われましても・・・」
「オマケになんだ? アイツの部屋見た事あるか?」
「え、 えぇ・・・」
「でぶ妖精達のたまり場になっているではないか
何であんな役立たずに心を許しているのか・・・」
モルガナが自分の部屋に戻る。
「ただいまみんな」
「「「「「「「おかえりなさいにょー」」」」」」」
部屋中に居たでぶ妖精に迎えられるモルガナ。
床にも机にも棚にもベッドにもでぶ妖精がもにゅにゅしていた。
大きなでぶ妖精にもたれかかるモルガナ。
「にゅー」
「よしよし」
「にょーん」
でぶ妖精を撫でながらラフな格好に着替えるモルガナ。
「ごはんですにょー」
「うん」
モルガナがメイドでぶ妖精から貰ったうどんを啜る。