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Re:incarnation  作者: Mr.後困る
Chapter4:Enlightenment
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第60話【擦れ違い】

永遠に擦れ違う二人

モルガナが武道場から帰宅する。

屋敷には馬の様に四足歩行するでぶ妖精が引っ張るでぶ車で移動する。


「にょーん、 にょーん」


のたのた歩くでぶ車は間の抜けた声を発しながら進む。

徒歩の方が早いのだが五大公は自分で歩く事を良しとしない

その為、 五大公の大半はでぶ車で移動する、 しかし例外も存在する。


「にょー、 モルガナさまー、 ラッパさまが来ましたよー」


でぶ妖精が告げる。

モルガナは溜息を吐いて、 でぶ車の外を見る。

そこにはOdevu verseでは珍しい、 と言うよりは滅多に見られない馬が引く馬車が有った。


「よぉ!! モルガナ!! 来い!!」


馬車から顔を出すラッパ・エンゼル・ショウ。


「何処にですか?」

「これから仲間内で呑みに行くからお前も来い!!」

「失礼ながら明日成人の儀ですので準備の為に帰宅したいのですが・・・」

「成人の儀か、 それって俺よりも大事か?」


はい、 と答えたいが堪えるモルガナ。


「家族の為ですし」

「馬鹿を言うな、 家族はお前になんか期待をしていないぞ」

「・・・・・」


それは知っている、 自分は五女だ

自分が期待されていないのは重々承知している。

理解しているし我慢している、 それなのにそれを平然と口走るこの男に嫌悪感を感じる。


「いえ、 私が酒盛りの場に行っても仕方が無いでしょう、 ご遠慮しておきます」

「婚約者とのコミュニケーションを避けるのは宜しく無いだろ

良いから、 さっさと来い」

「にょー、 失礼ながら申し上げますにょー」

「あ”? 何話しかけてんだよでぶ馬」

「にょー・・・明日の成人の儀には他の家も集まりますにょー・・・」

「他の家?」

「にょー、 コウ家とミ家ですにょー」

「!? お、 おいおい何でウチだけはぶられているんだ!?」

「コウ家とミ家の人も明日誕生日の人が居ますにょー」

「そうだったのか・・・」

「三家の恥になるのは貴方様も宜しくないですにょー」

「・・・・・仕方ない、 じゃあ明日、 明日終わったら呑みに行こう!!」


諦めの悪いラッパだ。


「では父上に御相談したいと思いますので・・・」

「お前の父君ィ? 構わないがこの前みたいにお前の姉が来る様な展開は止めてくれよ」

「一応言っておきます・・・ではこれで・・・」


でぶ車がウニョニョと歩き始めた。

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