第7話【History】
歴史の勉強と雑談
「さっきも言ったけどジェスター教国は魔王を生み出した国なんだよね」
「魔王を生み出したって言うのが良く分からない」
「ココで言う魔王って言うのは元々人間なんだよ」
「そうなの?」
「そう、 この世界には
元々魔神達と配下の魔王達、 神々と勇者達の戦争が大昔に有ったんだよ」
「何だか凄いスケールだなぁ・・・」
「その戦争は長い年月の末に終わった世界は平和にはならなかったけども
争いは縮小し、 魔族と人間の戦争が起こった」
「それでもエライ事ですよ・・・」
「その戦争も最終的に魔族側から出て来た魔王との講和により
終焉を迎えた、 世界は平和にはならなかった」
「えぇ・・・」
困惑するロダン。
「人間同士の内戦が起こった、 魔族も人間に呆れてこの世界から逃げ出した
神々も人間達のいざこざで世界に散ってしまった
それから幾星霜、 後に魔王となる者がジェスター教国から現れた
その名はブラックローズ」
「黒い薔薇?」
「その通り、 人間の頃の名はローズ・L・シキで呼ぶ者はもう誰も居ない」
「一体何で魔王になったの?」
「私は知らない」
ちらりをデッドを見るロダン。
「教えない、 まぁ気持ちは分からんでも無いがね」
「???」
「この世界の神様は居なくなったけど、 魔王が私の世界まで侵攻して来たから
私の世界の神様がこの世界の人達に協力していると言うのが現状です」
「協力しているって具体的に?」
「スキルね」
「スキル?」
首を傾げるロダン。
「スキルって言うのは神様が人間に与えた特殊な能力の事ね
この能力のお陰で人間は普通じゃあり得ないパワーを発揮出来るのよ」
「魔法とかとは違うの?」
「ちょっと違うかな、 魔法はこの世界に元々有った物だからね
魔法のパワーを上げるスキルは有るけども」
「へぇー、 因みに僕にはどんなスキルが有るの?」
「君のスキルは【Martyris】と【ラテン語】だね」
「・・・・・どんなスキルなの?」
「【Martyris】は治癒系魔法強化とか自動発動とかそんな感じのスキル
【ラテン語】は私とかと会話が出来る様になる」
「話せる様になる?」
「おいおい、 ロダンまともに考えろよ
普通の人間が天使とこうして意志疎通が図れる人間が居ると思うのか?」
ニヤニヤと笑うデッド。
「うーん・・・でも地味ぃ・・・」