幕間【副ギルドマスターとギルドマスター】
副ギルドマスタータソガレはロングヘアに気怠そうな女性である。
「母上・・・」
今生のアキハルの母親でもある。
「タソガレ!! 丁度良かった!! 王様に直談判に行くよ!!」
「どういう事ですか?」
「ミーンの子供が更迭されたの!!」
「そうですね、 それは可哀想な事です、 このタソガレも悲しみで胸が一杯です
ソレイユ様の優しさには頭が下がります、 しかしながらこのタソガレ
黙って更迭にした訳ではございません」
「・・・どういう事?」
「えぇ、 表向きは更迭ですが実質は別の場所で支部長として再任させています」
「本当なの?」
「えぇ、 他の支部長が本部に戻りたいと言っていたのでその支部長と交代と言う形で
支部長に任命しました、 別の支部に移ってしまいましたが支部長として立場は変わりません
御安心下さい」
「・・・・・」
ソレイユは椅子を戻して座った。
「それよりも私が気になるのは花子とロダンとか言うヒーラーですね」
「・・・誰、 それ?」
「行方不明になったイチジクの顔の渦中の娘と助けたヒーラーですね
大金を換金したとか・・・個人的に調査をしてみたいと思いますが構いませんか?」
「・・・・・うん、 良いよ・・・久々に怒鳴ったから疲れちゃった・・・」
すっと立ち上がるソレイユ。
「寝る」
「おやすみなさい」
「アキハルも寝間着に着替えたら直ぐにベッドに来てね」
「は、 はい・・・」
ソレイユは寝室に入った。
「・・・我が息子よ、 ソレイユ様とは如何なっている?」
「如何もこうも無いですよ・・・癇癪を起して殺されないか不安です」
「安心しなさい、 従う振りをすれば彼女は温和です」
「はぁ・・・それより母上、 さっきの話・・・支部長が別の支部って本当ですか?」
「嘘ですよ、 そんな上手い話が有る訳無いじゃない」
「嘘なんですか?」
「ソレイユ様はこうして表向きに良い言葉を吐いてやれば簡単に信じる
調べようともしない、 そういう糞野郎なんですよ」
「母上、 言葉が汚い」
「ゴメンあそばせ」
ほほほと笑うタソガレ。
「貴方がソレイユ様と子を成せれば良いのですが・・・」
「怖いですよ・・・俺の前のアキハルも前の前のアキハルも殺されてます・・・」
「性の不一致と言う奴でしょうか・・・」
「・・・・・」
「アキハル何してるの!!」
「は、 はい、 ただいま!!」
ソレイユの怒号に急いで着替えるアキハルを後目に去っていくタソガレだった。