第45話【Dogeza】
最上級の頼み事
罠を超えて機械蜘蛛の巣から脱出する事に成功したロダンと花子。
「じゃあギルドまで行きましょうか」
「そうですね、 場所は曖昧にしか分からないので先導をお願いします」
「うん、 大丈夫」
ロダンと花子はギルドのある街に向かった。
ギルドの有る街は大都会と言う訳では無いが小さな村と言う訳でも無い
普通の一般的な大きさの街だった。
「・・・・・」
ロダンは人々の営みに涙した。
「大丈夫?」
「大丈夫です、 ギルドに行きましょう」
ギルドに向かうロダンと花子。
ギルドの中ではぎょっとした顔で花子を見る冒険者達。
「やぁ、 山田辺りが私が囮になったとかって言ってたかな?」
「生きていたのか花子・・・」
髭を蓄えた人物が現れる。
「支部長、 居ましたか」
「あ、 あぁ・・・その少年は?」
「彼が助けてくれました、 ロダン、 彼はこのギルド支部の支部長よ」
「どうも、 僕はロダン、 こっちはデッド」
「こっち?」
首を傾げる支部長。
「気にしないで下さい」
「そうか・・・それで君が生きて帰れたのは喜ばしい事だ・・・
少々話を聞きたいんだが良いかな?」
「はい、 私も他のパーティメンバーの規約違反についてお話したい事が有ります」
「規約違反・・・?」
「やっぱりあの三人、 花子を見捨てたんじゃないのか?」
冒険者達がざわめく。
「えぇ、 私は彼等に見捨てられました
いやそもそも私を殺すつもりで彼等は機械蜘蛛の巣に私を連れて行ったんです」
「な・・・」
「やっぱりか・・・」
「何時かやると思った・・・」
支部長は驚いたが他の冒険者は納得していた。
「・・・・・君達!! この事は秘密にしておいてくれ!!」
支部長は叫んだ。
「えぇ?」
「何言ってんだこの人?」
「警備員達!! 冒険者達を外に出すな!!
花子、 君と・・・そこの・・・えと」
「ロダンです」
「そう、 ロダン君、 ちょっと支部長室に来てくれ」
警備員達がわらわら出て来てロダン達を支部長室に招く支部長。
ロダンと花子は何を言っているんだと思いながら支部長に付いて行く。
支部長室に着くなり、 支部長は土下座をした。
「頼む!! 山田達の規約違反は黙っていてくれ!!」
「「「はぁ?」」」
ロダンと花子とデッドは間の抜けた声で何言ってんだコイツと支部長を見るのだった。