幕間【クラウン公国での話し合い(後編)】
気球ぷくー
「大公閣下、 四天王が一体倒された事は御存じですよね?」
「うむ、 オーギュストの勇者が倒したらしいが・・・それが何か?」
「実は彼等に手を貸していた冒険者の一党が居たらしいのです」
ざわつく一同。
「その話が事実ならば是非とも我がクラウン公国に迎え入れたいな」
「大公閣下!! その冒険者の一党!! 我が【栄光の冠】に迎え入れたい所存です!!」
カヌーが叫んだ。
「いえいえ、 ここは我が【レストラン・スリム】が超好待遇で迎え入れましょう」
「好待遇とな?」
「えぇ、 金なら有り余っていますので・・・」
「失礼ながら発言の許可を頂きたい」
オーウェンが言葉を発する。
「何だね?」
「金が全てと言う訳では無いでしょう、 全てを金で解決するやり方は良くないのでは?」
「お金が有れば食べ物も買えるし布団も買える、 何か問題でも?」
「志とか色々有るじゃ無いですか」
「清貧と言うのは貧乏人の僻みだと思うねぇ・・・」
スリムが流す。
「ふむ・・・・・ならばこうしよう全員で行って来れば良い」
「「「はい?」」」
クラウンの言葉に三者が困惑する。
「誰かが駄目でも誰かがパーティに入れられれば問題無い
クラウン公国としても喜ばしい事だしな」
「つまり早い者勝ちと言う事ですか?」
「それならば皆で行こうでは無いか、 エアフォースでぶならばすぐにでも向かえる」
スリムが提案する。
「良いのですか? 我々がその者を勧誘しても?」
「競合なら私が一番だよ」
カヌーにスリムが事も無げに言う。
「よし、 ならばすぐさまその冒険者パーティの元に向かうと良い
その前にその冒険者は何処の誰だ?」
「ジェスターのカリーの街と言う場所に住むロダンと言う者です」
「情報が早いな」
「お金で情報を買いました」
「ふむ、 経費で落として置こう」
「ありがとうございます」
「それからこちらで出国の手続きは取っておこう、 直ぐに向いたまえ」
「分かりました」
エアフォースでぶに乗る勇者一同。
「しかし、 こんなに乗って大丈夫ですか?」
「大丈夫、 10トンまでは充分耐えられる作りになっている」
「凄い技術ですね・・・」
「我々4人の体重がそれぞれ2トンになっても2トン余裕が有る」
「それは太り過ぎです」
そんな事を言いながらエアフォースでぶはぷくーと膨らんで空高く飛び上がって行った。