幕間【オーギュスト王国の会合】
バンテージは勇者の中では大して強くないと見做されている
オーギュスト王国、 王都アウグストゥス。
そこに位置する王城『八月城』の謁見室に集まる
オーギュスト王国の勇者達のパーティの面々。
【八方四傑】【シエンパーティ】【オーギュストの龍】
そしてクラン【イレギュラーズ】の中核メンバー。
「オーギュスト王国、 第6代目国王オーギュスト6世陛下、 御入来です」
玉座に座るオーギュスト6世、 髪は白髪で白い髭を蓄えている。
「うむ・・・今日は集まって貰ってすまないな・・・」
弱弱しい声を挙げるオーギュスト6世。
「いえいえ、 集まるのは定例ですので問題はございません」
シエンが謙遜する。
「なら良いのだが・・・今日集まって貰ったのは他でもない
バンテージ・バスター、 エイド・ベンダー、 バンド・メンバーの3人が所属する
【白紙の冒険記】が四天王の一人を倒したのだ」
「新聞で読みましたが本当なんですかー?」
【オーギュストの龍】リーダーが美女に抱えられながら尋ねる。
「新聞によるとそうだな」
「信じられませんよー、 バンテージは雑魚でしょー?」
「確かに信じられないな」
「右に同じ」
勇者ヤガタと勇者バンメンも同意する。
「恐らくですが、 新聞では【白紙の冒険記】と冒険者パーティと言っていました
推測ですがロダン達も居たのではないでしょうか?」
「ロダン・・・確かに奴ならば四天王にも勝てる、 か?」
「話は良く聞くな・・・」
「ふーん・・・男には興味無いけど会う必要がある、 かな」
【オーギュストの龍】リーダーが抱えられていた美女から降りる。
「ちょっと会って見ようと思う」
「ならば小生が案内しよう」
「それは助かるよシエン」
「うむ・・・もし四天王を倒せる逸材ならば我が国に迎えたいが・・・
先日バンメンが勧誘して駄目だったと記憶している」
「まぁ、 会って顔を売る程度ですよ、 いざとなったら助けてねーと言う感じです」
「所で話は変わりますが陛下、 渦中の【白紙の冒険記】の面々は何処です?」
ヤガタが尋ねた。
「うむ・・・彼等はステーキハウスで武器を作って貰っている最中らしい・・・」
「そうですか・・・」
「それじゃあこれで王様の話は終わり? さっさと行きたいんだけど」
「貴方はまるで子供ですな・・・少しは自重したら如何ですか?」
【オーギュストの龍】リーダーにシエンが苦言を呈する。
