第159話【Calmly】
全てを救う迄、 止まらない
「な、 何だ今の爆発は!!」
「アレは・・・大爺様の炉の炎!!」
「炉だと!?」
炉とは金属の溶解や食品の加工製造など火を使用する設備の総称である。
つまり鍛冶屋に必要な金属を溶かす為に道具と考えて貰って良い。
「あの爆炎をあげるから街から離れた所に家を建てて
家もボロボロになるんだ」
「ぶ、 無事なのか? テックさんは」
「大爺様は命を懸けてやっているよ・・・」
「そ、 そうか・・・とりあえず向かうぞ!!」
テックのボロ小屋に向かう一行。
そこに居たのは夥しい数のダークストーカー達に囲まれたボロ家。
そして爆炎で焼かれるダークストーカー、 そして・・・
「DeadEnd!! ヒール!! DeadEnd!! ヒール!!
リカバー!! DeadEnd!! DeadEnd!! リカバー!!」
ダークストーカー達に向かって剣を振いながらダークストーカーを浄化しつつ
自分もダークストーカーに身を切り刻まれ、 そして回復するロダンの姿だった。
「お、 おいロダン!!」
「DeadEnd!! DeadEnd!! DeadEnd!! リカバー!! ヒール!!」
ロダンはまるで話を聞いていない。
「ファイアスターター!!」
エイドがファイアスターターでダークストーカー達を焼き始める。
「確かに吃驚だけどぼさっとするなバンテージ!!」
「お、 おう」
バンテージは燃えながらも向かって来るダークストーカー達を排除しながら前に進んだ。
街から来た自衛団達も戦った事でダークストーカーは一掃出来た。
とは言えロダンが大半を仕留めており更に怪我を負った者達や毒を回復させていた。
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」
「大丈夫かエイド・・・」
「すみません、 流石に疲労迄は治せません、 ヒール」
ロダンが魔法を使い続けて疲弊したエイドを気遣う。
「ロダン・・・さっきから動き回りながら
何でそんなに魔法唱えられるんだよ・・・息も切らさずに・・・・」
「息を切らす必要性が感じない、 ヒール」
「少し見ない間に化物染みた精神性になってやがる・・・」
エイドが蒼褪めている。
「と言うかさっきからヒール使っているけど何で?」
「この小屋の中で物凄いダメージを受けながら杖を作っているテックさんを回復しています
ヒール」
「目視せずに回復魔法を!?」
驚愕するエイド。