第142話【2nd round 5th match】
「2回戦第5試合フギット選手VSハンス選手の試合です!!」
フギットはリング上にジャンプして着地した。
「中々派手だな・・・」
ハンスはのっしのっしとリングに登る。
今回は棍棒では無く斧を持っている。
「ハンスさん、 アンタの事は知っている
アンタの力を超えられたならこの魔導義肢にも価値が生まれるだろう」
「ふん、 良く分からんが、 全力でぶちかますまで!!」
「試合開始いいいいいいいいいいいいいい!!」
試合が始まった。
「おりゃああああああああああああ!!」
ハンスの斧の一撃を飛び上がって回避するフギット。
「おらああああああああああああああああああああ!!」
斧をぶん投げるハンス、 空中で魔導義肢の脚部からジェット噴射で回避するフギット。
ブーメランの様にハンスの元に戻って来る斧。
「うぅむ、 さっきの科学娘と言い、 科学の発展は凄いな・・・だが俺の力も物凄い!!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
ハンスも物凄い勢いで飛び上がりフギットに体当たりを試みる。
「うそおおおおおおおおおおおおおおおおお!?!?!」
流石にフギットもこの巨体がこのスピードで飛び上がるなんて想像だにしていなかった。
結果として巨体が激突して地面に叩きつけられる。
「ぐはっ!!」
「フィールズが素早いから俺は純粋なパワータイプと見られがちだが・・・
侮るな、 フィールズが早過ぎるだけで俺も大概早いんだぜ!!
パワーで押しきれるからスピードを見せる間もないがな!!」
「はぁ・・・はぁ・・・・・」
よろよろと立ち上がるフギット。
既に体力の限界である。
彼は魔法義肢の技術者である、 魔導義肢のパワーは凄まじいが
彼自体は普通の人間よりも弱いと言って良い。
既に立っているだけでやっとだ。
「ならば・・・全力で!!」
魔導義肢のパワーを全て解放するフギット。
フギットの魔導義肢が音が鳴り変形する。
脚がジェットになり、 腕が巨大な槍に変化する。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
フギットはハンスに突進した!!
「ならばこっちも全力で行くぞおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
斧を振りかぶりハンスもフギットの槍に斧を突き立てる。
果たして勝利の女神は何方に微笑むのか!!