第17話【Body】
体についてちゃんと知っている人は少ない
「今日は人体について学ぶよ!!」
「人体について?」
「そう、 人体について詳しく学べば色んな事に応用が出来る」
「例えば?」
「例えば魔力は人体の何処から出るのかを意識して魔法を行使すると
魔法が適切に使えたりとか、 人体の駆動の仕方を学んでそれを意識して
行動すれば人体を効率良く動かせる
そして怪我をしても人体の事を知っていれば怪我を治しやすくなる」
「凄いね人体」
「そう、 昨日学んだ薬草とかの知識も役立って来るよ」
「それは凄いねー」
「但し!!」
ドンと辞典の厚さ程の本が大量に置かれる。
「・・・何コレ」
「この位は基礎知識として暗記して貰う
魔法とは違って人体には主観は無いからね、 知識として学んで貰うよ」
「・・・・・」
ロダンは立ち上がって二種類の薬草を擦り始めた。
「何だ?」
「お、 早速昨日勉強した知識を発揮するつもりね」
「どういう事だ?」
「今煎じた二種類の薬草は複合すると集中力を増加させる事が出来るの」
「つまり・・・マジでこの量を暗記するつもりか」
薬草を飲み込むロダン。
「よし!! やるよ!!」
ガッー!! という効果音が付く勢いで本を読み始めるロダン。
「おぉ・・・こいつは凄いな、 やっぱりロダンはやるぜ」
「そうね・・・私が倒される時も近いかもしれない」
「いやいや、 そいつはまだまだ先だろうな、 肝心な事を見落としている」
「肝心な事?」
「そいつに気が付けばすぐにでも外に出られるが・・・果たして何時気が付くかな?」
デッドがニヤニヤ笑いながら言う。
「・・・トライ&エラーね」
「そうだな、 こればっかりは仕方ないか」
ロダンはその後、 正に寝食を忘れて本に齧りつくように勉強に励み
人体についてを深く学んだのだった。
「良し!! 読み終えた!!」
「はい、 じゃあテストするよ!!」
大量のプリントを叩きつける天使。
「・・・も、 もっと深く読むよ」
「それが良いでしょうね」
ロダンは本をじっくり読み解くと言う事も覚えた。
そんなこんなで三日三晩寝ずに人体について学んだロダンであった。
天使が作った確認テストをパスした途端にロダンはバタンと倒れてしまった。
「・・・お疲れ様」
天使はロダンをベッドに運んで寝かしつけた。
ロダンはスキル【熟読】【人体解剖学】を習得した。