第100話【Zombie Powder】
カレーの街に住み始めて1ヶ月。
カリエは実家にロダンと共に居る事を説明し了承され共に暮らしている。
他の三人も同様である。
ロダンの記憶喪失の検診を行いつつ生活をしている。
「とは言っても何もしないでは体が鈍る、 何か仕事が無いかなぁ」
そう言いながらボケーと屋敷の部屋に居るロダン。
勝手に治療行為をして厳重注意を受けているので流石に外に出て
人を治そうと言う事はしない様だ。
「それならいい仕事が有りますよ」
突如沸いて出て来るゾラ。
「何処から来たんですか」
「玄関からです」
「大きい家だと分かり難いなぁ・・・それで仕事って言うのは?」
「最近カレーの街の姉妹都市のターメリックと言う街で
ゾンビパウダーの健康被害が多発していまして、 調査に向かって欲しいんですよ」
「ゾンビパウダー?」
「魔王がばら撒いているドラッグですよ、 薬物です」
「魔王め・・・アンデッドを広めるだけじゃなくてそんな事まで・・・許し難し」
「えぇ、 薬物中毒による悲惨さは良く分かるでしょう?」
アッサンブラージュ医院の薬物中毒者達は本当に悲惨である。
ロダンはそれを良く知って居た。
「分かりました!! さっそくターメリックの街に行って来ます!!」
「あ、 他の方達と一緒じゃなくて良いんですか?」
「あ・・・そうか、 一応言って来ますね」
画してターメリックに調査に向かう事になった。
ロダンは花子達にその事を伝え一緒に行く事になった。
「あ、 ロダンさん、 申し訳無いのですが・・・」
ゾラが申し訳なさそうに言う。
「何です?」
「行くのは3人まででお願いします」
「何故?」
「ターメリックは財政難でして・・・あまりお金を出せないとの事です
納めている騎士階級貴族の領主マドルドさんが
調査の為に出せる報酬は3人分の15万Gだけだと・・・」
「なんとケチくさい・・・下界の貴族は碌に報酬も出せないのか?」
モルガナが呆れながら言う。
「だったら私は留守番をしているよ」
「なら私も留まりましょう」
カリエとベルーズは留守番を買って出た。
画してロダン、 花子、 モルガナの三人はターメリックの街に行く事になったのだった。
カレーの街が手配した馬車に乗ってターメリックの街に向かう三人。
彼等三人に待ち受けているのは一体どんな脅威なのだろうか・・・