閑話【ゾラの職場】
警備でぶ妖精はパンツァーの案である
ゾラはロダン達から書類を受け取ると職場の役所に戻って来た。
「只今戻りましたー」
「おかえりゾラー」
ゾラの上司のパンツァーが出迎える。
彼はやや太っているがやり手の愛妻家である。
「ゾラちゃんおかえり、 今お茶を淹れたわ」
ゾラの先輩のメラドンナが微笑む。
彼女もやり手の役人で元冒険者である。
「意外とすんなりいってくれて良かったです」
エリート役人の高月が眼鏡をくいっ、 と上げる。
「いやぁ意外とすんなり行きましたよー」
「それは良かったねぇ、 武力は幾ら有っても良いからね」
カレーの街は人が多い分、 揉め事も多い。
その為揉め事を諫める為の武力を欲していた。
アンデッドに立ち向かうアンデッド特攻を持つ者等喉から出が出る程欲しい。
「でも高級住宅区に住まわせて良かったの? 反発とかは・・・」
「寧ろ高級住宅区の人達は近所にアンデッド退治の専門家が来たと喜んでいるよ」
メラドンナから紅茶を受取ったパンツァーが紅茶を啜りながら答える。
「武力とかはギルドに頼めば良いと思いますけどね」
「いざという時の為に街と繋がりが有る人を身内に入れるのは良いと思いますよ?
メラドンナ君、 クッキー頂戴」
クッキーを受取りながら高月の言葉に返答するパンツァー。
「ゾラ、 これからロダンさん達の事は君が担当しなさい」
「わ、 私がですか?」
「ロダンさんを見て思ったよ、 彼の周りには美少女が沢山居る
ならば君が混ざっても可笑しくない!!」
ビシッと指をゾラに指すパンツァー。
「え、 えぇ・・・私が美少女なんて・・・」
「あら、 ゾラちゃんは素体が良いんだから、 御洒落を学べば
充分行けると思うわよ?」
「えぇ・・・」
かー、 と赤くなるゾラ。
「枕営業と言う事ですか? パンツァーさん?」
「高月君はエロい事を考えるなぁ」
「美少女を侍らせているから女性を送る発想の貴方には言われたくない」
「ふふふ、 まぁ私は妻一筋だからね」
ニコニコとするパンツァー。
「さてと、 私は町長に連絡してくるよ、 君達は定時になったら
あがって良いからね」
「はぁーい、 分かりましたー」
そういってパンツァーは去って行った。
「町長か・・・どんな人なんですかね?」
「あんまり表に出ない人だからね
公的な行事もパンツァーさんが代わりに出てるし如何なんだろ」
「実在するのかな」