第83話【Curry】
因みにでぶ妖精達は少し前に御飯を食べたばかりである
カレー屋【ケリィィィィィ屋】にやってきたロダン達。
「変な名前のカレー屋さんだねぇ」
「ここのフライドエッグカツカレーは絶品なにょ」
「どんな料理だ」
「衣を付けて挙げた卵とカツが最高なにょ、 法律で規制されかねないにょ」
「どんな料理だ・・・」
店の中はそこそこ空いていた。
「いらっしゃい、 おでぶちゃん達、 来たの」
店員がでぶ妖精に話しかける。
「仕事中なにょ、 何時もにょ」
「何時もにょ」「何時もにょ」「何時もにょ」「何時もにょ」「何時もにょ」
「何時もにょ」「何時もにょ」「何時もにょ」「何時もにょ」「何時もにょ」
「いや、 見分け付かないからちゃんと言って」
「フライドエッグカツカレー特盛」
「エッグカレー特盛、 卵硬めで」
「唐揚げカレー特盛、 ダブル(2杯)で」
「温泉卵カレー、 卵五個で」
「ハヤシライスとカレーライス」
「チャレンジメニュー、 ノーチャレンジで」
「温玉にほうれん草を小鉢で、 あとビール」
「ビーフシチューとライス大盛り」
「ハッシュドビーフとハヤシライスで」
「カツカレー、 カツはミルフィーユで」
「もつ煮込みとライス特盛」
「はいはい、 お兄さんとお姉さんは?」
メニューを見るロダンと花子。
「カレー以外にも有るんだなぁ・・・じゃあカルボナーラ」
「何でカレー屋にカルボナーラが有るのよ、 普通にカレー食べるわ」
「はーい、 じゃあ作り始めるねー」
厨房に向かう店員。
「そういえば一人お酒頼んだ奴居たな、 仕事中じゃないの?」
「安心するにょ
例え酔い潰れたとしても外で待機している仲間が居るにょ・・・!!」
「何を安心? しかしあんまり流行ってる様には見えないけど・・・」
「あぁ・・・そういう時は・・・居た居た、 アイツにょ」
でぶ妖精が指差した先には一人の男が居た。
もぐもぐと大量のゆで卵を食べている。
「誰?」
「フギットと言う変わり者にょ」
「聞こえているぞ、 でーぶ」
フギットがゆで卵の乗った皿を持ってロダンの所のやって来る。
「ふぎゅー」
そしてでぶ妖精の上に腰を下ろした。
でぶ妖精はもぞもぞと動いてフギットの下から抜け出した。
「なにするにょー」
「暴言を吐くからだ」
「ひどいにょー」
「やかましいわ、 それはさておき、 アンタ、 見ない顔だな? 何者だ?」
「ロダンです」
「何するロダンだ?」
「怪我を治したりします」
「ほぅ・・・」
フギットは眼を細めた。