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あとがき

 作者の性格が前面に出てきているあとがきとなっております。完結の余韻を楽しみたい方は、どうかブラウザバックしてくださいませ。


 まずは何より、「世界最強のオレが異世界転移したら魔王の娘を嫁に貰った」を読了下さり、誠にありがとうございます。本当に感謝の念にたえません。本当に、ありがとうございます。

 この作品、完結まで三年かかりました。まさかこれほどまでに長期連載になるとは、第一話を投稿した時は考えもしていませんでした。あの日、三年前から読んでくださっている方、ブックマークをしてくださっている方はいらっしゃったりするのでしょうか。もしそんな方がいらっしゃったなら、本当に光栄です。


 ではここからは、この作品について色々とお話させていただきます。


 ですが、その前に読者の皆様に謝罪をさせて下さい。お気付きの方も多いとは思いますが、私は、この作品に最後まで情熱を持つことができませんでした。かつては毎日更新をしていたりしたのに、最後の数話は一か月に一度の鈍足更新となってしまいました。更新を楽しみにしてくださっていた読者の皆様に、大変不誠実なことをしてしまいました。本当に申し訳ございませんでした。

 やはり、どうしても長く連載をしていく中で、作品への熱意が薄れる部分がありました。また、他の作品を書いてみたいと言う気持ちも湧いてきて、結局は複数同時連載となり、執筆時間が減ると言う事態に陥ってしまいました。


 私がこの失敗から得た教訓は、長期連載をしないこと。そして、同時連載をしないことです。



 ですが、良い部分もありました。一つは、どんな形であれ、こうして物語を完結させることができたこと。ど素人のネット小説とは言え、物語を読者の皆様に提供するならば、しっかりと結末まで書き切ることは一つのマナーだと思っております。


「まずは完結させること。そうすれば見えてくるものがある」


 何処のどなたの金言かはわかりませんが、確かにその通りでした。完結させることができたからこその安堵と達成感は、何物にも替えがたい幸運な経験となりました。

 また、もう一つは、この物語を最初に考えた時に思い描いたラストシーンまで辿りつけたことです。紆余曲折ありましたが、三年前に描いたシーンに繋げることができた。これは一作者としての大きな自信になりました。これに関しては、本当に良かったと思っております。


 ですので、ここでもう一度、読者の皆様に感謝をお伝えしたいです。私がここまで書き続けて来られたのは、私の作品を読んで下さるあなた様がいたからです。ブックマークや評価を見るたびに、「何とか最後まで頑張ろう」と、自分を奮い立たせることができました。そう言う意味では、この作品を書き上げたのは私ではなく、読者の皆様なのだと思います。


 ここで少しだけ「小説家になろう的な」お話をさせていただきますと、やはり、ブックマークをしていただけると言うのはとても大きな支えになりました。ですので、作者側の厚苦しいお願いだとは思いますが、どうか、気に入った作品があればブックマークをしてあげてくださいませ。それが何よりの応援となります。


 では、本題に入らせていただきます。私が当作品を書こうと思ったきっかけについてです。

 それは、単純に「なろうで人気のジャンルだったから」です。このジャンルを書けば私も有名作家になれるのではと言う、淡く儚い希望的企みでした。まぁ、残念ながら私の実力では叶いませんでしたが、それは仕方ないことでしょう。


 ただ、私にはもう一つ、少し特殊な理由があります。


 それは私が、異世界転生、転移もの、主人公最強もの、ハーレムものが嫌いだと言うことです。


 わざわざあとがきまで読んでくださっている読者の皆様に告白するにはあまりに不躾ですが、そこを誤魔化してはいけないと思っております。ですので、はっきりと書き記します。


 私は小説家になろうを意識してから、上記のジャンルのものは一切読んだことがありません。超有名作品のアニメなどは多少は見たことがありますが、それだけです。

 私いわゆる「テンプレアンチ」と言うやつです。一度も読んだことがないのに嫌っている時点で、僻みや妬みであるのは言うまでもありませんが、どうかそこはご容赦を。


 では、何故そんな私が当作品を書いたのかと言うと、それは、自分で書いてみれば好きになれるかもしれないと思ったからです。


 異世界転生、転移、主人公最強、ハーレム。これらの要素を持った作品が、沢山の人から支持され、愛されているのは私も知っています。

 ですが、それなのに私はそんな流行に乗れない。これはつまり、自分には致命的に才能が無いのでは、センスが遅れているのでは。そういう恐怖感がありました。自分で書けば、それを克服できるのではと思ったのです。

 ですが、ダメでした。私は今後も上記のジャンルの物は手に取らないでしょう。


 もちろん、当作品に愛着はあります。私は竜士もリュカもリーリも牧村も団長もアヤさんもパトリシアも大好きです。六体の魔王もその配下も、王国の人間も、皆んなが大好きです。それとこれとは話が別、と言うやつですね。


 ですが、実際に書いてみることで素晴らしい発見もありました。「異世界」と言う題材の自由さです。

 文化も、自然法則も、動植物も、歴史も、ありとあらゆる設定を自分の好きにできる。これは本当に素晴らしい魅力だと思います。世界観の何もかもが自分次第と言うのは、妄想大好きマンの私にはとんでもないほど甘い蜜でした。

 ただ、当然これには危うさもあります。薄っぺらい世界観設定にしてしまうと、物語の基盤が揺らぎ、矛盾が発生し、キャラの魅力や説得力が台無しになってしまうことです。おそらく、これがテンプレが多用される理由なのでしょう。説明を省ける読者間の共通イメージがあると言うのは、とても楽で、なおかつ簡単ですからね。


 実際、私も当作品で世界観設定を失敗しております。


 まずはキャラクターの単位。物語冒頭は、リュカやリーリも「一人二人」と数えておりました。しかし、彼女達は人間ではなく魔族なので、「一人二人」と言う数え方はおかしいです。私は物語終盤にそのことに気づき、途中から表記の仕方を変えています。魔族のキャラクターはできるだけ単位を使わず、なおかつ人間キャラクターと同一に括る場合は、「リュカと牧村」などと表記しています。

 さらには、「ラッキー」や「ティーセット」などの外来語の存在です。外来語があると言うことは、外国、外国語、外国人、異文化の存在が必要不可欠です。ですが、当作品は魔界と人間界があるだけで、そのような存在は登場していません。これは大きな矛盾です。

 ただ、これに関しては、世に出ているような作品でもスルーされていることが多いので、そこまで目くじらを立てるようなものではないのかもしれません。ただ、私はとても気になってしまいます。


 ですが、やはりこれらの様々なことを総合して考えると、私は異世界ものを書くことで色々と成長できたと思っております。悪い部分も良い部分も知れました。


 ですので、私はまた異世界ものを書こうと思っております。今度はもっと練った設定で、私の趣味を全開にした私だけの異世界ものを。異世界転生ではない異世界転生を書こうと思っております。

 同時連載はしない方が良いという経験を棒に振っていく愚行をどうかお許しください。


 この時点ですでにお察しの方も多いと思いますが、ここからは次回作の宣伝と、私の別作品の紹介となります。

 当作品を最後まで読んでくださった読者の皆様は、きっと私と趣味が近い方々だと思います。ですので、もしよろしければ、私の別作品にも遊びに来てくだされば光栄です。


 次回作「忘失のTokyo under the Rain」


 あらすじ

 

 義父による虐待で命を落とした緋山有は、別の時間軸であるイフの東京に風早飛鷹として転生した。彼が転生したのは、生物を壊死させるウイルスが毒の雨となって降ってくる荒廃した世界だった。そんな中、ワクチンによりウイルスに適合できた真人類は、適合できなかった旧人類を「穢人」と呼び、奴隷として支配していた。

 風早飛鷹は真人類の中でも支配層である一等真民。前世とは違い圧倒的な勝ち組として生きていける。飛鷹はそう確信し、安心して日々を過ごしていた。だが、生後16ヶ月目の初回検診で旧人類並みの適合率しかないことが判明し、捨てられてしまう。


 そこから17年後。一人の少女が真人類の実験室から逃亡した。世界が滅ぶ理由を秘めた少女を巡って、真人類と旧人類が闘争を開始する。


 人権、倫理、正義、人のあらゆる善性が失われた世界で、奪うことしか知らない少年が奪われることしか知らない少女を守るために闘う。

 


 と言った感じです。4月中には連載開始致しますので、どうか遊びに来てくださいませ。



 その他連載作品。


「キックオフのその先に」


 サッカー名門校で挫折を味わった主人公が、従姉妹の所属する女子サッカー部のコーチになるお話。私の経験を凝縮した内容であり、一人一人のキャラクターを丁寧に書いています。おそらく、私の作品の中で最も精度が高いです。第七回ネット小説大賞一次選考突破作品です。現在約35万字。



「きみに呪いの花束を」


 とある理由で嫁ぎ遅れた貴族の女主人公が、呪われた獣達と戦う辺境貴族の嫁になるお話。お相手の貴族は十歳歳下の超イケメンだが、実は世には出せない秘密があって、と言った感じです。こちらは不定期更新ですが、「嫁」が完結したので、また執筆を頑張っていこうと思っております。現在約2万字。



「桐生今日子の心霊写真譚」


 幽霊の見える主人公が、同じく幽霊の見える桐生今日子先輩の所属する写真部に入るお話。持ち込まれる心霊写真にまつわる謎や、依頼人との交流を楽しんでいただければと思います。ハートフルな読後感がある作品です。HJ大賞一次選考突破作品。約8万字。完結済み。



「銀と妹と殺戮の吸血鬼。」


 人間と吸血鬼が共存する世界。世界最強の吸血鬼になってしまった妹を守るために兄が命をかけて闘うお話です。かなりバトル要素が強いです。世界観設定は他の作品にはないものになっておりますので、新しい吸血鬼物 ファンタジーとして楽しんでいただければと思います。約16万字。完結済み。



 これら以外にも色々と短編を準備しておりますので、お時間がある時に是非ご利用いただければと思います。



 大変長くなってしまいました。お伝えしたいことはまだまだ沢山あるのですが、ここまでで自重します。


 こんな乱雑なあとがきを最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。「世界最強のオレが異世界転移したら魔王の娘を嫁に貰った」は、皆様にとって良い作品でしたでしょうか。楽しいお時間を皆様にお届けでしたでしょうか。ほんの少しでも良いので、皆様の心に何かを残せたなら、心の底から嬉しいです。


 ここで最後のお知らせを。私自身かなり迷いましたが、完結にあたって感想欄を再び開くことにしました。もしよろしければ、この作品に対するあなた様のお気持ちをお聞かせくだされば幸いです。今後の作品作りに活かしていくことを誓いますので、どうかよろしくお願いします。


 それでは、これにてあとがきを終了させていただきます。

 どうか、皆様のこれからの人生が幸福なものでありますように。そしてその隣に、素晴らしい物語がありますように。


 またどこかであなた様にお会いできることを、心より楽しみにしております。


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