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新神々戦線  作者: 110
2/21

木実町立団栗高等学校~きのみちょうりつどんぐりこうとうがっこう~

歩こう、歩こう、私は元気。

歩くの、大好き。どんどん行こう。


朝6時に家を出たガクトは、7時すぎには、

200キロ離れた小さな町にたどり着いていた。


「どこだ?俺の通う、木実(きのみ)町立(ちょうりつ)団栗(どんぐり)高等(こうとう)学校(がっこう)ってのは?」


目的地のどんぐり高校の場所が分からずイライラしていたガクト。

すると、


「やあ。君も今日からどんぐりに通う新入生かい?」


「は?」


ガクトに話しかける、同じ制服を着た少年。


「うん、その真新しい制服、間違いなく新入生だね!ぼくもだよ。」


「あっそ、てか、どこ?高校。場所分からん。」


「じゃ、一緒にいこうか♪」


無礼な態度のガクト相手でも、とても優しい少年は、

ガクトと共にどんぐり高校のある方へと歩きだした。


「きみ、名前は?」


「ガクト。」


「ガクトくん、どこから来たの?」


「限界村。」


「限界村?聞いたことないなー。どこにあるの?」


「あの山の向こう、こっから200キロくらいのとこ。」


「へ~。じゃー、寮に入るんだね。」


「寮?なんだそりゃ。」


「へ?」


「なんだ?寮って。」


「え、だって、そんなに遠いとこなのに、

てゆうか、どうやって来たの?ここらへんはバスも1日一回しか走らないとこなのに。」


「バスってなんだ?」


「…………。」


そんな話をしてる内に、どんぐり高校に着いたふたり。


「じゃ……、お互い高校生活楽しもうね。」


そうゆうと、心優しい少年は、急いで校舎の方へと歩いていった。

とりあえず、ガクトを関わっちゃいけない危ないヤツだと判断したのだ。


「なんだあいつ。

ま、いいや。

ここかー。どんぐり。ここから、俺の野望が始まるわけねー!!

全国制覇の野望が!!」


言ってる事が確かになんか危ないヤツだった。


木実町(きのみちょう)、人口およそ500人の小さな町。

その町にある唯一の高校、団栗(どんぐり)高校。

在学生30人、そして、今年から入るガクトを含めた新入生は、

たったの6人だった。


そして始業のベルがなる。

はれて、高校生になったガクト。

未だ謎に包まれた、ガクトの高校生活が始まった。




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