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新神々戦線  作者: 110
17/21

拳神エリカ

校庭の遥か奥。

ゴウキの縄張りであり、

喧嘩部の敷地に一歩足を踏み入れたガクト。

あきらかにさっきまで感じなかった人の気配を背後に感じ、

振り向くと、

おさげの髪に、

とても女とは思えないほどの巨体で、

ガクト以上の長身の、(ちなみにガクトは180㌢80㌔)

目付きの鋭いイカつい女が立っていた。

その女が放つ、

恐ろしい殺気に、ガクトは背筋を凍らした。


「おいコラ。

ここがどこで、

私が誰で、

で、

誰が今からここに来るか分かってんだろ?

貴様」


正に教科書の様な礼儀正しいコユキの口調とは正反対な、

言葉が暴力に近い、

喧嘩を吹っ掛けるような荒々しい口調。


「番長じゃねーな。

女だろ、ギリギリ。

お前がエリカちゃんか。

だが俺は番長を見にきたんだ。

お前に用はねえ。」


「あ?

お前か?

新入生で大魔王の血が入ってるとかゆう、

威勢だけの雑魚は。

米粒ほどしか感じない、チャチなオーラでそこまで去勢張んのは笑えるよコラ。」


「じゃあ、笑えよ。」


次の瞬間、地に着くほど拳を大きく振りかぶったエリカ。


「じゃあな。

肉片一つ残らない神の拳を喰らえ。


エリカが闘気を放出する!

ガクトは防御体勢に入ったが、


「う、、、!!!」


一瞬で自分が死ぬのを悟った!!

掟を破ったガクトは、初めて学園のルールが絶対的なものだとゆう事を確信した。

コユキ、ゴウキ、エリカ、

学園の三大勢力には決して近づかない事。



「甘かった!!!!

ば、化け物がぁぁぁ!!!!」


振りかぶった拳を放つ。


「神の拳」


「ライトニング ホーリー シールド ~光より愛をこめて~」


「!!!!」


突如光り輝く巨大な壁がガクトの前に現れた!

エリカの拳が光の壁にぶち当たる!!

衝撃で空間が揺れ動き、

中和された威力のエリカの拳は、

ガクトの顔面スレスレ、寸での所で止まる。

光の壁はその衝撃で弾け散った。


「コユキ!」


コユキが表れた。


「流石ねエリカ。

光子(こうし)を固体化した私のライトニングホーリーシールドを、

衝撃で破る事は計算上不可能。

拳神(けんしん)と呼ばれるに相応(ふさわ)しい。

素晴らしいわ、アナタの拳は。」


光の壁を造りだしたのはコユキだった。


「た、助けられたのか?

俺が、、、このハゲに、、、

くっ!!!」


一度は死を悟ったガクトだったが、

コユキの力により命拾いをした。


「てゆーか、

なんで生かす?

こんな雑魚。」


「私たち学園のトップを、

噂ばかりで目の当たりにしたことのない生徒が多すぎるわ。

生かして帰す。

そして改めて私たちの恐ろしさを知らしめる。

高みを目指す生徒達の士気を上げる。

それが学園全体のレベルを上げる事に繋がる、

そう思っただけの事よ。」


「なるほどな。

でも今回だけだ、次はねぇ。

この喧嘩部にゴウキとあたし以外、

入部の許可無しに踏みいる事は、

学園のどんな奴でも認めねぇ。

先公だろーが、コユキ、

お前だろーがな!!」


「ええ。分かったわ。

ガクト。

アナタも拾った命を大事になさい。

そして、

私たちがどれほど次元の違う強さを持つか、

改めて知るがいいわ。」


脱力感にみまわれ、

茫然とただ立ち尽くすガクト。


「、、、、、今はまだ勝てねえけど、

いつかてめえらをぶっ倒す、、、!!」


「雑魚が。」


「それよりもう直ここへゴウキが来るわ。」



邪気が押し寄せる。

大地がざわめく。

地震があちこちで起き、

雪山では雪崩が、火山では噴火が活発化する。

大気が震える。

上空の雲が、逃げるように学園から消えてなくなる。

コユキ、エリカ、ガクトにその邪気が近づくに連れ、

全身に見えない無数の針が突き刺さるような、

そんな痛々しい気を肌に感じる!


「い、痛てぇ、、、!!!」


「はー。

雑魚だな。

ゴウキの気で死ぬんじゃねーか?

雑魚すぎて」


「大丈夫よ。

サンシャイン テリトリー~太陽に溺愛されし区域~」


まばゆい、

暖かい結界がコユキを中心に辺りを包みこむ。

その結界の力により、

さっきまで感じていたゴウキの放つ気による激痛を、

全く感じなくなったガクト。


「この結界から出なければ死ぬ事は無いわ。」


重力を操る。

壁を造る。

結界を造る。


「、、、コユキか。

コイツ、マジですげえ。」



そして現れた。


超等級クラス在籍の、

最も卒業に近い男、

神風学園番長、剛力園(ごうりきぞの) 剛気(ごうき)見参。

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