神の化身コユキ
さあさあ繰上等級試験も大詰め!
大魔王ガクトが、
奥の手?
秘術?
十八番?の魔眼を開き、明らかにパワーUPしたぞ感を出す。
「な、なんだ?あの目…!?」
「恐いです。私恐いです。」
ホリーもハーリーも、ガクトを最大限に警戒する。
「自分でも最近分かった事なんだけどよ?
見る、感じる、ってのも強化されるんだけど、
この魔眼、起爆剤みたいな役割も果たすんだよね。
魔眼が開いたら、
俺は、メチャクチャ強ぇぞ?」
脚力もUPしたガクトは、
多分時速500キロくらいのスピードで、一気にハーリーに詰め寄る!
「うるぁ!!」
大魔王の拳!!
あらゆるものを焼き尽くす、
灼熱の鎧、灼熱オンザロックを身に纏っていたハーリーだったが!
お構い無しに殴り飛ばす!!
「!!!」
拳の風圧で炎をかき消しながら、
一撃でハーリーをぶっ飛ばした!!
「な、なんて奴だコイツは…」
「ん?
ん♪
ついでにお前も眠っとけこらぁぁ!!!」
「!?!?」
完全無防備のホリーの元に詰め寄り、
強烈なミドルキックで、これまたホリーも一撃でぶっ飛ばす。
直ぐ様、
審査員席から見たことない先生が飛び出してきた!
「試験はこれにて終了!!
これ以上手を出すな!!」
「お?もう終わりか?」
余力充分なまま、
繰上等級試験は幕を閉じた。
怒濤の強さを審査員の先生達に見せつけたガクト。
しばらくの間審議が続いていた。
ハーリーもホリーも意識を失ったまま、
医務棟と呼ばれる校舎の別館に運ばれていった。
審議が続くこと30分。
「おいおい、まだかよ?」
すると、蛇野が前に出てきた。
「今回の繰上等級試験において、
ガクト。
お前の2等級への昇級が認められた!
入学から間もない異例の昇級ゆえ、
審議に時間がかかった。
とりあえず、昇級おめでとう。」
「はは!
当たり前だ蛇オヤジ。
この前は腹ペコのクタクタだった俺が、
万全な状態になって更に腕磨いてきたんだからよ。
当然っちゃ、当然♪」
なんか威勢良すぎてムカつくガキだって、
この場にいる誰もが思った。
「ホリーは3等級現状維持とする。
明日よりお前は2等級クラスへと編成される。
担任は私、蛇野だ♪
ヨロシクな。大魔王。」
蛇野がそう言ったあと、
審査員席の方から、
セーラー服を着た女の子が出てきた。
鋭い目をした、
全てを見透かした目をした、
ツルッツルのスキンヘッドの女の子が。
「あ?なんだてめえは。眩しい太陽みたいな頭しやがってよ。
ぶっ飛ばすぞ。」
いきなり蛇野が、ガクトを蹴り飛ばした!!
「ぐお!!く、、、蛇オヤジがぁぁ!!
いきなり何だコノヤロー!!」
「無礼を詫びろ~!
この方こそ学園の理事長であり、
学園長であり、
超等級に在籍される正にこの異世界のトップ、
神階堂 小雪お嬢様だぞ~!!!」
「お、お前が!?!?」
コユキ現る。