学園案内
神が造りしもう1つの世界。
ただ学園と、そこに携わる生徒や先生のみが存在するのが、
この世界だ。
長い間さ迷っていた数日、
そして波乱の入学を経て、
空腹も体力も限界まで達していたガクトだったが、
やっと一段落着いて、
飯も腹いっぱい食って、たっぷりの休養を取って完全に回復する事ができた。
朝になり、目を覚ましたガクト。
学園は完全寮制。
異世界にやってきて生活する家があるワケないから、当然の配慮だけど。
寮は等級毎に別れ、全生徒1人ずつ入れるようになっている。
無料の食堂も、温泉やジムも完備されている、なかなかVIPな寮。
学園の真裏にあり、
正面から、校門→校舎→寮→校庭、といった造り。
正面には校門しか無いわけだから、そこから入ってくるのは新入生しかまずいない、とゆう事になるわけ。
自分の部屋を出て、学園に向かう途中、
同じく学園に向かうホリーを見つけたガクト。
「お~い級長さんよ。」
「?なんだお前か」
「入ったばっかでこの学園のことよく分かんねーからよ?
色々教えろや?」
「相変わらず威勢だけはいいな?
だが口には気をつけろ大魔王ちゃん。
俺は3等級クラス最強の!
ホリーだ。
まあ、、、何も知らない新入生に、この学園の恐ろしさを教える義務もある。
付いてこい。」
学園に向かっていたホリーだったが、
学園とは反対の、寮の奥にある校庭の方へと向かいだした。
ホリーに着いていき、
しばらくすると、だだっ広いグラウンドに出た。
ここ神学の校庭は、
敷居のない、果てしなく広い荒野やジャングル、
砂漠や草原が、校庭として存在する。
およそ3000キロ平方に渡ると言われている学園自慢の校庭だ。
「まずはこの校庭。
ジャングルや砂漠なんかがあるが、
どれも普通では考えられない環境下にある。
ジャングルなんか、見たこともない生物がウヨウヨしている。
うかつに踏みいると、死に繋がる程危険なジャングルだ。
砂漠もそう。
日中は200度を越える猛暑。
熱に対する抗体を身に付けなければ、自然発火で焼け死ぬほどの暑さ。」
「ひぇ~!
マンガみたいな場所だな。
でもそれが現実にあるわけだ♪
マジでおもしれぇーよ、異世界」
「ふん。
次は部活動。
一番ポピュラーで、部員が多いのが殴り部だな。」
「はい?」
「お前、部活って聞いてサッカーとか野球とか思い描いただろ?」
「いや、まあそうだろ?普通」
「そんなもんこの世界にはねーよ。
殴り部。
単純に打撃を極めるためだけにあるよーな部だ。
岩殴ったり、鉄殴ったり、組手で人殴ったりするのが殴り部。
次に部員多いのは蹴り部かな?
説明いらないだろ?殴るが蹴るになっただけ。
あとは~。
真剣限定剣道部、
サカナ顔負けの、水泳部じゃなくて深海遊泳部とか、
忍術部とかもあるよ。」
「いやいや、マジでおもしれぇよ。
その普通じゃない感じ?
超ワクワクするわ。」
「で、、、、
ここからが絶対ルール。
超等級クラス、ゴウキが立ち上げた喧嘩部にだけは絶対に近づくな。」
「!!番長か!
喧嘩部?」
「校庭の奥深くにあるってゆう、
俺も見たことも行ったこともない所だけど、
半径100キロはある荒野、そこにある部室。
部活の敷地ってゆうよりは、
ゴウキの縄張りになっている。
先生だろうが誰も立ち入ることはできない。」
「は?
先公も入れないって、
入ったらどうなんのよ?」
「殺されるよ。
部員のエリカに。」
「誰それ?」
「ゴウキが入学するまでは、
学園最強として君臨してたのがエリカ。
1等級の級長、兼、
副学園長を担ってるとんでもない化け物だよ。
ゴウキとの死闘で惜しくも敗れ、
殴り部から喧嘩部に移籍したらしい。」
「ややこしい女、女?
女だよな、名前エリカなら。
級長で?副学園長で?元学園最強。
そんなヤバい奴が、
部員ってくらいだからゴウキの下に就いてんのか?」
「それだけ番長ゴウキがもっと化け物なんだろうな。
実力的にコユキ、ゴウキ以外では到底敵わない程の強者だ。」
「そうそう、
前から気になってたけど、
そのコユキってのはどんなやつだ?
理事長で超等級の生徒でって、
そのエリカ以上にややこしい奴だよな。 」
「実は、聞いた話だけで見たこともない。
エリカも、それにゴウキもだけど。
とりあえず、
コユキ、ゴウキ、エリカ、
この3人にだけは絶対近づかないこと。
これが学園で生き残る絶対ルール。
先生たちが口を酸っぱくしてゆうからな。 」
「、、、、、。」
「エリカの他にまだ、一等級クラスのやばい化け物たちがいるみたいだが、
とりあえずあのtop3にだけは逆らわないことだな。」
「まあ、分かった。
ゴチャゴチャ考えても分かんねーし、
まずは試験でハーリーの野郎をぶっ倒す!
それからそいつらに下剋上だ。」
「ホント威勢だけはいいやつだ。」
まだ見ぬ強者に対し、更に闘志を高めるガクト!
繰り上げ等級試験にて、ハーリーを倒すために更に腕を磨く!
そして 早くも1ヵ月がたち、試験の日がやってきた!!