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浅井三姉妹のバカな日常  作者: 心夜@カクヨムに移行
浅井三姉妹のバカな日常 せかんどしーずん!!(コラボから~)
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母と姉の会話

「ただいま」

 いつも通りの挨拶と共にドアを開け、ローファを脱ぎ、リビングへ行く。

 姉さんは江代や友人と共にショッピングに行っているらしく、琴柄と共に歩いて帰ってきた。

 すると、親父は御袋に何かを頼んでいる所だった。

 親父の名前は、浅井長政。もう齢は四十を超えている筈たが、会社や私のクラスメートからイケメンと評判だ。

 そして御袋は、浅井市。容姿は姉さんとよく似ており、かなりの美人。しかし、暴力女で変な性格も姉さんに似ている。

 姉さんの奇抜――と形容して良いのかどうか分からない行動が、親によって裁かれない原因の一つが、この母だ。

 父は姉さんとの喧嘩では勝てないし、母は姉さんの行動を「うふふ」と笑って見ているだけ。

 そんな二人の会話を、リビング前のドアで盗み聞きする。

「母さん。というわけで頼む。

淀子が立派な大人になる為には、一発説教しなきゃダメだ」

「私は良いと思うけどなぁ。分かったわ。それでどうしたら良いの?」

「それは任せる。ダメだと思う部分を指摘してくれ」

 親父、そこの御袋にそれを期待しちゃダメだぞ・・・・・・?

「じゃあ、俺は会社でやり残した仕事をやってくる。

頼むぞ母さん」

 親父はドアを開けると、私と目が合った。

「あ、ただいま親父」

「初か。俺は今から仕事行ってくる。

淀子が帰ってきたら、母さんが呼んでいると言っておいてくれ」

「お、おう」

 父さんは革靴を履いて、扉を開けて出て行った。

 

 そして、姉さんが帰ってきた。

 ローファを脱ぎ捨て、二階に上がろうとした所で、携帯ゲーム機でFPSをやっていた私は呼び留めた。

「姉さん、御袋が話あるってよ」

「珍しいわね。まあ行ってみるわ」

 いつも通り、ガサツにドアを開け入っていく姉さん。

 私はドア付近で盗み聞きする。

 

 まず口を開いたのは御袋だ。

「ねえヨシコ。ヨシコ? ヨリコ!!」

「誰よその人。私は淀子よ。なんで娘の名前間違えてるの母さん」

 珍しく姉さんがツッコミだと・・・・・・。

「ヨとコしかあってないわよ」

「そんな事どうでも良いんですッ!!」

「「ええんかい!?」」

 あ、しまった声が・・・・・・。

「なんか聞こえたわね。まあ良いわ。

淀子、アンタ昔から父さんや初を困らせることばかりしてさ。

悪いとは思わないの?」

「私は私のやりたいように生きてるだけよ。

知ったこっちゃないわね」

「大体アンタ、高校生の癖に。

酒にタバコにシンナーとか、やっちゃダメよ」

「やってないわよ!! 誰からの情報だよ!?」

 まあそれはやってないな。

「というか母さんも、人の事言えないでしょ」

「母さんがやったのはね、バレンタインの日に校内の男子全員に金を貢いでもらったくらいよ?」

「へー」

 一番やっちゃダメな奴だろ!!

 そして姉さんツッコめやそこ!!

「まあそのくらいだったらね、皆に迷惑掛けないし良いのよ」

 女尊男卑かてめえの脳みそは。

「初や父さんに迷惑掛けちゃダメだし、勉強もちゃんとやらなきゃ苦労するわよ?」

「初や父さんに迷惑掛けなきゃ良いのね?」

「初や父さんどうでも良いんだ、アンタの話してんのよッ!!」

「どっちよッ!!」どっちだよッ!!

 声に出さずにツッコんだ私を誰か褒めてくれッ!!

「あと、アンタ江代と組んで悪い事してるみたいだから、江代も連れてきて」

 

 取り敢えず江代も呼ばれ、説教が始まる。

「江代もさ、良い事と悪い事の区別くらい出来ないの?」

「吾はそこの赤の姫騎士の部下では無い。吾は姫と志を同じくし、共に彼女の遊戯に興じているに過ぎん。貴殿の叱責を受ける義務など無い筈だ。

御免」

「いや、そうじゃなくてね。淀子と悪い事をしているみたいだから、注意するように父さんから頼まれたの」

「ふっ、そんな事知らぬ。

余の罪を裁く前に、今まで貴様が犯した罪の数から数えたまえ!」

「江代! アンタは今までに食べたパンの枚数を覚えているのッ!?」

 テンプレの奴か。

「親とは子を正しき方向へと導くのが業と耳に入れたことがあるが・・・・・・。お主は一度でも、その模範となるべき行動をしたか!?」

 おいツッコミかボケかどっちかにしろよ。

「したわよ。父さんから金奪ったり、父さんを服従させたり、色んなパロネタ試したり!!」

 

「要するにてめえの影響だろーがッ!!」

 

「初!?」

 なんでこんなバカ母と離婚しないのか不思議で仕方ねーわホント。


後書き「滋賀の父の、人生相談」

 

 淀子「はーい、ネタ帳のページが微妙に余ったんで、何かやりまーす」

 

 本編

 

 俺は、滋賀の父と呼ばれるカウンセラーだ。

 カウンセラーとは言っているが、人の悩みを聞き、適格な答えを返すという単純に聞こえる仕事だが、これが意外と難しいのだ。

 あ、今日も一人お客さんが来た。

「こんにちは」

 入ってきたのは、腰に緑色の木刀を差した女子高生。

 緑掛った黒髪に、ツリ眼の緑の瞳。

 一見すると、美少年にも見えるが、緑のベストを押し上げる胸の膨らみが、彼女が女だということを主張している。

 下は黒のスラックス。

 そんな少女は、俺をまず観察してから口を開いた。

「お主が、滋賀の父か?」

「あ、はい。そうです。

今日は何の相談に?」

「一回千円? 貴様と話すと金が貰えるのか?」

 なんでだよッ!!

「いや、貴女からお金を頂く形です」

 すると客は、木刀を抜いて切っ先を俺の喉に向ける。

「ぼったくり過ぎだ。まけろ・・・・・・」

「えー・・・・・・」

「お願いだよ・・・・・・」

 その時、美少年然としていた少女は表情を変え、可愛い表情を見せる。

 俺の中の男は、それを見た瞬間ダメと言おうとしていた口を塞ぎ、五百円のみを受け取って座らせた。

「では、今日はどういうご用件で?」

「この前で、この小説は一周年を迎えた。人気はそこそこだが、作者もランキング入り目指して日々頑張っている・・・・・・」

「なるほど」

「どうしたら、邪魔者扱いされずに済むか教えてくれないかッ!?」

「やっぱり、周りのテンションや空気に合わせることですかね?

貴女はあまりに、キャラが濃すぎる。故に、他人と同調出来ずにいる。それを何とかすれば可能です」

「なるほど。世話になった。

これは礼だ。もう一枚五百円をあげ

「最初から払えェェェェェェェェェッ!!」

 今日は変な客だったな・・・・・・。


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