スタ子の必殺ファンクション
休みの日。今日はスタ子と共に公園に来ていた。
ベンチに座りながら、私が訊く。
「なあスタ子。生徒会編の時から思ってたんだけどさ、お前の攻撃技と技発動時のかけ声って、どうやって手に入れたんだ?」
「そうですねぇ。必殺技は博士が搭載した独自のもので、かけ声は博士の趣味です!」
博士ダ〇ボール戦機ファンだな間違いなく。
「あと私が独自に入手したものも存在します。ネット上に存在する架空の必殺技を再現することも可能です」
なるほどなるほど。
「じゃあ、何か再現出来るものあったら、やってみてくれよ。私に」
「え? 初さんにですか?」
ちょっと興味あるし、やってみるのもいいだろう。
私とスタ子は広場に赴き。
まるでL〇Xバトルの如く、向き合った。
「じゃあ、バトルスタート!」
私は二丁拳銃――のようにエアガンを持ち、スタ子は既に戦闘特化モードに移行している。
最初に移動したのはスタ子。
スタ子の右腕が銃型に変化し、中から光剣が出現した。
そして口を開き、技名を言う。
それは私とコラボした青年の得意技。
「《攻撃用必殺機能・勇者之一撃》!!」
イナズマのように光る光剣が、私に振り下ろされる。
私は回避し、エアガンで応戦した。
放たれたコルクの弾を弾き、再びスタ子は襲いかかった。
――まだ行けるッ!
私はやけくそ気味に、心で叫ぶ。
――必殺ファンクション!
自分の口で言う。
「攻撃用必殺機能・軟木乱発」
私は全ての弾丸をスタ子に放つ。
「甘いですね! 《攻撃用必殺機能・勇者之一撃》!」
先と同じ技を、コルクに向かって発動した。
コルクは光の剣に吸い込まれるように消滅する。
私はがっくりと膝を着き。
「お前、やっぱすげーわ」
「まあ博士のロボットですから!」
スタ子は嬉しそうに自慢していた。
今回珍しく、初にボケさせてみた。




