コラボ編第二弾 異世界のスクールアイドル編その五
練習が終わった。
すっかり夜となり、山小屋で横になっている所だ。
「やばい・・・・・・死ぬ・・・・・・」
姉さんは相変わらず元気で、男性陣に関しては瀕死状態である。
メンバー唯一のロボットたるスタ子は、現在夕食を作っている所だ。
「アイドルってこんな特訓するんだなあ」
それは違うぞアサミ。
「異世界の移動装置、凄かったです・・・・・・」
よその家の奴だけどな。
「エチケット袋は、どこ?」
フラフラとしながらシズカが言う。
「ボクみたいなクズが吐くとこなんて見たくないだろうから我慢するよ」
琴柄は平常運転だ。
「なあ姉さん。明日は何をやるんだ?」
「ん? 明日は海へ行くよ!」
五月だけど暑いしまあいいか。
「だけど水着忘れて来ちゃったぞ?」
「そんなこともあろうかと、全員分持ってきといたよ」
姉さんは全員に水着を投げる。
私はそれを受け取った。
男性陣にも、姉さんは水着を渡した。
「野郎共、明日は海行くぞ!」
「ひゃっほーい!! おっぱい見られるー!!」
そんなリョーヘイの声を、マリーは半目で聞いている。
江代は何故かクーラーボックスを準備した。
「どうした江代?」
「ふっ、料理の準備だよ。明日のな」
嫌な予感しかしねえ・・・・・・。
◇◇◇
青い空、白い雲、明るい太陽。
私達Flamesは海に来た。
「来たああああ!!」
姉さんは練習内容も言わず飛び込む。
江代と琴柄、マリーとシズカがそれに続き、次いで男性陣が行く。
「練習、どうなったんだろ?」
アサミが苦笑いで呟く。
鈴野の方を向く。彼女は詞を書いている。
スタ子は泳ぎに行くかどうかを迷っているらしい。
取りあえず全員に喝を入れようか。
「おいいい!! 練習はどうしたァァァァァァァ!!」
「じゃあ・・・・・・。今日の特訓内容を言いまーす・・・・・・」
海から上がった姉さんが、やる気が無さそうに呟く。
「今日は、皆さんにサーフィンをしてもらい、バランス感覚を掴んでもらいまーす。
これは男子も付き合えー」
お、やっとまともな練習きた。
◇◇◇
ぶくぶくぶく。
ざばーん。
「よっこらせ」
どん。ざばーん。
ぶくぶくぶくぶく。
「・・・・・・」
サーフィン難し過ぎるだろォォォォォォォ!!
他の奴等は適応が早く、今出来ないのは私だけだ。
「まだ出来んの?」
姉さんがウザ顔で聞く。
「一応聞こう。どうやればいいんだ?」
「寝そべった状態でパドリングしながら加速し、波の勢いに乗って立ち上がればいいんだよ」
パドリングって何だ。
「分かりやすく言ってくれるか?」
「つまりボードで寝ながら漕いで、波の勢いに乗ってタイミングを見計らって立てばいいんだよ」
なるほど、分からん。
「これだからあんた運動神経無いとか言われるんだよ。
これくらい出来るでしょ?」
仕方ない、やるか。
ボードの上に寝そべり、両手で漕ぐ。
波が上がったのを見計らい、そのまま立ち上がる。
「これでいいのか!」
だが。
ざぶーん、と私は波に飲み込まれた。
「ぷはぁぁぁぁぁッ!」
「あんたダメね」
なんか姉さんにそれ言われるとすげえ腹立つ。




