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浅井三姉妹のバカな日常  作者: 心夜@カクヨムに移行
浅井三姉妹のバカな日常 せかんどしーずん!!(コラボから~)
107/119

大人の事情は忘れた頃にやってくる

俺の名前は松岡浩児。

 医大目指して、勉強中の浪人生。

 なのだが最近、大変なことが起きている。

 あの修学旅行以来、浅井淀子という少女に付きまとわれる日々を送っているのだ。

 一つ言えることは、果てしなくそれが迷惑だということ。

 そして、心夜が責任を持って何とかしろということ。

 さて、今日もどうせ淀子がドアを開けて――――。

「やっほー」

 開けなかったッ!?

 何今のピシュン!って音! 何あの登場の仕方!

「お前、ドラゴンボールの世界にでも行ったのか?」

「違うよ。天夜がやってるの見て実際にやったら出来た」

「まぢか・・・・・・」

 あれって見て覚えられたのか、と俺は唖然とした。

「今初と江代は幻想入りしてるし、アサミやマリー達はリべスト世界にいるから、呼べるメンバー少ないんだよねぇ。でも遊び相手呼んでくる」

「いえ結構で

 ピシュン!

「人の話を

「連れて来たわよ!」

 今回は寿奈やライラス達だ。

「また、この珈琲屋か~」

「あの、淀子。なんで俺を?」

「今リべスト天夜編でリョーヘイやマリー、そしてアサミが頑張ってるから呼び出せないしねえ。それに一度ライラスをいじってみたかった」

「いや、一応俺もリョーヘイな」

 めんどくさいことになってんなぁ。

 

◇◇◇

 

「はい、チョコレートパフェね」

「ありがとう、遠藤さん!」

 というか、浅井三姉妹だと遠藤さんが半ば空気になってるように感じるのは俺だけか?

「いや、これが丁度良いと思うわよ」

「心読むなし」

 とか言っている内に、再びピシュンという音。

「今度は誰――――って、えええええ!?」

 音が聞こえた方向を見ると、そこには。

「どこかな、ここは。

僕は二度目の死を迎えた筈なんだけど」

「あ、天夜!!」

 しかも上脱いだ状態!? フルパワーってことかッ!?

「君が僕の相手? 良いよ、戦ってやるよ」

 天夜は闇の気を纏う右手を、まずライラスの方に向けた。

 棒状にして放たれる波動に一番早く反応したのはガンドウだ。

「ライラスッ!!」

 ガンドウはライラスを突き飛ばすと同時に、胸を抉られる。

「ぐッ!」

 音を立て、ガンドウは俯せに倒れた。

 次いで、ヘンリーにも同じような攻撃。

 だが今度は少し違う。

 撃たれたヘンリーが宙に浮く。

「あ、あ・・・・・・ああッ!!」

「ヘンリー!!」

「あああッ!!」

「やめろ、天夜!」

 天夜は右手を握る。

「ライラスゥ!!」

 叫びながら、ヘンリーはドガンという音と共に破裂した。

 その光景を、皆で見た。

「って、ええええッ! 俺のキャラ・・・・・・ちょっ、心夜!」

『あ、大丈夫。これネタだから。後で蘇生させる』

 何でもありだな。

「許さん・・・・・・ッ。よくも、よくも・・・・・・」

 と言いながら、バチバチと音を立て始めたライラスではなく淀子だ。

「・・・・・・ッ!!」

 ゴゴゴ・・・・・・、と珈琲屋の建物が揺れる。

「ふっ・・・・・・ぐッ!!」

 雷が天井を貫き、淀子は黄金の気を纏い始めた。

「うううう・・・・・・! だァァッ!!」

 と叫び。

 淀子は何かに覚醒した。

 紅い瞳は白く染まり、ブレザーが破ける。

「アリア・・・・・・、ガンドウを連れて病院へ行け、まだ息がある。

俺の理性がある内に、とっとと消えるんだッ!!」

 と言い残し、淀子と天夜は空を舞い始めた。

 俺と寿奈はその場で見上げて、戦いを見る。

 ピシュンと、瞬間移動する音と共に戦いが始まった。

 動きは速く、最早俺や寿奈には見る事が出来ない。

 そして、数秒のドンパチの後。

 ボコボコにされた天夜が、辛うじて空を浮いている状態で出現し、淀子はゆっくりと珈琲屋に降りてきた。

「でも、淀子と天夜はほぼ互角かよ。怖いなおい」

 俺は呆けながらそう呟く。

「・・・・・・。僕は、最強の存在なんだ。

だから浅井淀子――――貴様は僕の手によって死ななければならない!!」

 おい、この流れはまさか・・・・・・。

「貴様は――貴様は・・・・・・ッ!!

僕に、――――僕に。殺されるべきなんだァ!!」

 天夜は片手で、闇の波動を珈琲屋にいる淀子に放つ。

 だが淀子は波動を放つことは出来ない。

 それに反撃したのは。

「てめぇぇぇッ! よくも俺の店を!

バカ野郎!」

 ポチッ、と珈琲屋に取り付けられた砲台から光線が放たれる。

 それは闇の波動を押し流し、天夜の身体を飲み込んだ。

「うわああああああッ!!」

 天夜は断末魔の叫びを上げ、消し去られた。

「・・・・・・」

 遠藤さん、おいしいとこころをもらったな・・・・・・。

 


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