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蒼穹のエターナルブレイク-side イクトス-  作者: 星里有乃
第十部 異世界学園恋愛奇譚〜各ヒロイン攻略ルート〜
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臨海デート・魔法少女編【前半】:キュートな魔法少女達のプロフィール


「なむらちゃん、行くよ〜そおれっ」

「うふふ、アイラちゃん!」


 現在臨海地域の海浜公園ではオレの妹アイラとその相棒のなむらちゃんがキャッキャ、うふふとビーチボールの真っ最中。

 2人とも可愛らしい花飾りのついた水着を着用していて、女子中学生の夏休みには相応しい雰囲気だ。

 実は、この和やかなビーチボールは遊びではなく撮影である。魔法少女でありながらアイドルでもある彼女たちのプロモーション活動の一環。


『アイラちゃん、なむらちゃん! いい絵が撮れたよ。次は、水かけっこのシーンを撮るから準備してね』

「はぁーい!」


 想像よりも忙しそうな撮影現場に何故オレがお邪魔しているのかと言うと、次の日から始まる【実況デートクエスト】の打ち合わせも兼ねているからだ。

 打ち合わせと言っても話し相手は【アイラ・なむら】のマネージャーである白キツネさんとスケジュールについて確認するだけだが。


「どうだい? 妹さんのアイドル活動を目の当たりにするのは。ああやって、いつも笑顔で撮影に挑むのもアイドルのお仕事なんだよ」


 撮影関係者用に、屋根付きの臨時スペースを設置してるため、オレも白キツネさんも日除けできている。だが、撮影中の2人やスタッフさんは、日差しと戦いながら映像を撮っているのだろう。


「あっはい……。すごく日差しが強いのに、よくニコニコ出来るなぁって感心してます。カメラさんとかも大変そうだし……」

「そうか……現場の雰囲気が伝わって良かった。明日は、企画で【魔法少女とデート! なむらwithアイラと行く夏祭り】の撮影だ。名村ほのかは、アイドル活動以外にもゴスロリドール財閥のイメージガールを務める注目度に高いアイドル。企画とはいえ、デートの相手はファンが納得のいく相手でなくてはいけない。そこで君に白羽の矢が立った」


 そう……臨海地域でのデートラストは、撮影込みの実況デートクエストだ。多くの人たちに向けてウェブで配信することを念頭に、デートしなくてはいけない。妹のアイラも一緒に夏祭りの映像を撮るため、妹込みの3人デートと言った絵になるだろう。


「はい。つまり、同じアイドルユニットの相棒アイラの兄であるオレなら、ある程度ファンの人たちも企画として認識しやすいと……」


 なんせ、アイドルと言っても2人ともまだ中学生だし、見ている人たちが安心感を持てるようにしなくてはいけない。どちらかと言うと、恋人役というより保護者的な役割が求められる。


「まぁ、そう言うことだよ。しかもアイラの実の兄というだけでなく、【魔王イケメンコンテストの最終候補】という肩書きもあるからね。無難な若いイケメンが、イクト君しか居なかったということになる。けど、油断は禁物だ……なるべくスマートにデートを遂行してもらいたい。これ、2人のデータだから、参考にしてくれたまえ」


 白キツネさんが器用にキツネ特有の肉球で、スマホを起動してデータを送信してくれる。なむらちゃんのプロフィールはもちろんだが、妹のプロフィールを改めて見るなんて不思議な感じだ。



【魔法少女なむら】

 本名:名村なむらほのか

 年齢:15歳

 誕生日:4月7日

 身長:153センチ

 体重:40キロ

 バスト:Aカップ

 血液型:A型

 趣味:ゴスロリファッション、ドール作り、歌うこと

 好きな食べ物:ライチ、ミルフィーユ、エビフライ

 苦手な食べ物:ニガウリ

 特技:アロマテラピー

 得意料理:ふんわりオムレツ


【魔法少女アイラ】

 本名:結崎ゆうざきアイラ

 年齢:14歳

 誕生日:3月3日

 身長:155センチ

 体重:40キロ

 バスト:Bカップ

 血液型:B型

 趣味:アウトドアスポーツ、食べ歩き、歌うこと

 好きな食べ物:メロン、パンケーキ、串カツ

 苦手な食べ物:特になし

 特技:空手

 得意料理:手巻き寿司


(備考)

 中学生という多感な年頃であることから、ちょっとしたことで泣いたり笑ったりが忙しい2人。だが、アイドルモードの時はプロに徹して、歌も踊りも完璧にこなす。そんな2人を支えられるのは、やっぱり頼れるお兄さん的存在。


(アドバイス)

 実の妹とその友人という組み合わせのため、どうしても保護者感覚が強くなりがち。恋に恋する少女の2人をきちんとエスコートしてあげると、大人への第一歩を踏み出せるかも。



「明日は、臨海地域で一番大きなお祭りの初日だ。盛り上げるために、3人とも浴衣装備で出かけて貰うよ。君にもヘアメイクをつけるけど、カメラ写りを意識して今からケアするように。アイラのお兄さんには、イケメンでいてもらわなくてはいけないからね」

「ええっ? オレのことはあんまりカメラに残さないから、気軽な気持ちでって言われてたのに……」


 どうせ自分の顔なんて、たいして映さないだろうと油断していたが。やはり、オレも動画で映されるのか……。


「お祭りのお客さんたちにも様子を見られるんだから、油断しちゃダメだよ。まったく……そうだね、しっかりと湯船でリフレッシュして早く眠って、疲れを顔に出さないように……それから……」


 アイドルマネージャーの血が騒ぐのか、明日に向けての対策を延々と話し続ける白キツネさん。すると、遠慮がちに、撮影を終えたなむらちゃんが、オレに挨拶してきた。


「あっあの、イクトさん! 明日のデート撮影……よろしくお願いします。私、デートってしたことがないから……」

「え、う、うん。こちらこそよろしくね」


 水着姿のなむらちゃんは、黒いストレートヘアをバレッタでまとめ髪にしていて、いつもよりもちょっとだけ大人びて見える。

 そっと差し出された彼女の手をキュッと握って、第3週目のデートクエストが始まった。


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