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プロ野球への天道  作者: 日下田 弘谷
第4章 真夏のマリンサイドバトル in 兵庫
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第1話 新たな日常!!

「海ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」

 どこかの医学部が興味をそそりそうなレベル。人間の反射速度の理論的限界値を突破しているのではなかいかと思われるほど、恐ろしく素早い反応。

 トンネルを抜けた直後、左手に広がった日本海に、新本は窓に顔をくっつけて騒ぎ始める。

「海くらいで大げさな……」

「土佐野専は存外、海も近いけぇのぉ」

「マネージメント科研究棟の上の階からだと、太平洋が見渡せるもんね」

 彼女以外にも騒がしいメンバーもいるのだが、宮島や神城、秋原は落ち着いた様子で、太陽光を反射してまぶしく光る日本海を見つめる。

「水着回キタコレ」

「みっずっぎ、みっずっぎ」

「水着回だぁぁぁぁぁ」

 野郎ばかりの水着回に果たして何を期待するのか、原井・大野・三国の三人に少々問うてみたいところだが、多からずとも女子がいるので、彼女たちに期待すべきであろう。

「う~ん、私、あまり海は好きじゃないんだよねぇ。日焼けしちゃうし」

「海と言えば~、砂浜ダッシュ。トレーニングだよね」

 かと思いきや、秋原と新本に水着的展開を期待するのは難しそうである。

「明菜。今日の予定ってどうなってたっけ?」

「かんちゃん。手引き、ちゃんと読んでおかないと」

「昨夜読む予定だったんだけど、神部が試合中に課題を見つけたって言ってたから、一緒に練習してたんだよ。それで疲れて、準備をしてから寝たからさ」

「それじゃあ仕方ないかぁ」

 野球科の練習と言えば、マネージメント科にとって勉強。それをしていると言われてしまえば、どうにも反論はできない。

「へぇ、昨日も練習してたんだぁ」

 新本は通路に頭を出すような向きで座席にうつ伏せで寝転がると、宮島の方を向いて話しだす。スペース的に足を伸ばしきれず、足の先は天井の方へと上げているのだが、スカート姿であることを気にすべきだと思っているのは、宮島と神城だけではないはずである。

「かんべぇ、かんぬ~の事、本当に好きみたいだよねぇ」

 かんべぇ=神部  かんぬ~=神主(宮島)

 さらに、テルテル=輝義(長曽我部)

 しろろん=神城  あきにゃん=明菜(秋原)

 ここ最近で急激に周りのメンバーにニックネームをつけ始めた新本。それだけ馴染んできたと言うべきなのだろうが、そう考えると馴染むのが遅すぎとも言えるようになってしまう。

「新本もだろ。入ってすぐは散々、練習に付き合わせやがって」

「同じクラスだもん」

 狭い座席で1回転して仰向けになると、上体起こしの要領で起き上がり、再び窓に張り付く。

「神部さん、今日からの遠征を聞いて落ち込んでたんじゃない?」

「かなりしょんぼりしてた。なんで分かったんだ?」

「女の勘、かな?」

 いまいちよく分からない返答にしっくりこない宮島だが、神城は納得。

「女の勘は怖いけぇのぉ」

「はい、そこ。余計な事は言わない。それで今日の予定だけど、自由」

「Really?」

「だって今日は月曜日だし」

 土日に試合が行われる土佐野専にとって月曜日は休日。よって今日1日は、旅疲れをいやすと言う意味でも自由時間である。

「練習の予定って決まってたっけ?」

「かんちゃん。自分で読んで」

「カバンの中に入れちまった」

 2台後ろを走るトラックの中である。

「貸してあげるから」

 きれいな字で『秋原明菜』と記名された合宿のしおりを受け取ると、今日の日程のページを開く。と、急に彼の隣へと新本が座って、しおりを覗き込む。さらに彼女の横には神城が立って遠目に覗いており、即後ろの席からは、前園と友田も見ている。

「お前らも見てないのか?」

「「「Yes」」」

 類は友を呼ぶようである。むしろ友は類となるであろうか。

「えっと練習の予定は特になし。自由練習なのはいつもと同じか。ただ、金曜日に紅白戦をやるのは決定みたいだなぁ」

「雨降ったらぁ?」

「そりゃあ、いつもと同じじゃろぉ」

 神城が新本に言った『いつもと同じ』とは、つまるところが大雨でなければやるということである。プロともなれば、多少の雨ならばやってしまう。それにいまのうちに慣れておけと言う事で、土佐野専はプロと同じく多少の雨なら試合は決行することになっているのだ。



 バスが停車し、監督の広川を筆頭に下車する一同。海が近い事もあり、潮の香りが……と言うのは、何人かがバスの窓を開けていたため今更。しかし普段と違う空気を感じるのは紛れもない事実だ。

 そんな彼ら彼女らが降り立った先にあったのは、3階建てとそこそこ大きな宿舎。木造というほどではないが、ところどころ木の使われた古風な雰囲気を与えさせる建物だ。

「みなさん。荷物をトラックから降ろして、それぞれ部屋に向かいましょう。荷物を置いたら、とりあえずは1階の食堂で昼食です」

「「「はいっ」」」「「「は~い」」」

 体育会系らしい鋭い返事の野球科。他科はゆるい伸ばす感じで返す。

「明菜。僕の部屋は?」

 最後の方に荷物を積んだため、最初に荷物を受け取る宮島。秋原も自身の荷物を受け取ると、それを右肩から掛けてから合宿の手引きを開く。

「かんちゃんは、えっと……301号室だね。三国くん、神城くん、立川くんが同室みたいだよ」

「うわぁ、個性派集団」

「はいはい。そんなこと言わない。一応、全員イビキはかかない人達のはずだから」

 ちゃんとそこのところはしっかり管理をしているようである。

「因みに明菜は?」

「私は201号室。女子全員の部屋だよ」

「真下の部屋か」

「騒がないでね?」

「子供じゃあるまいし」

 一昨年、中学校の修学旅行でまくら投げをして先生に怒られたのは、まぎれもなく宮島である。だが2年『も』前の話である。あれから成長しているのである。

 あくまでも宮島的見解だが。

 ついでにキャッチャー道具やらバットやら。自分の道具を待っていた宮島であったが、そこへトラックの荷台の中へと入っていた高川が声をかける。

「おぅ、宮島ぁ。道具は後で持っていくから、おめぇは自分の荷物だけ持ってさきに上がってろ」

「いや、なんかそれ、すげぇ悪い気が」

「いいんだよ。これが俺らの仕事だから。分かってるだろ。マネージメント科は、マネージャー養成科なんだから」

 少し気の引ける宮島だが、高川がそこまで言うものだから、さすがにそれ以上は何も言えず。

「じゃあ任せた」

「任された。安全に速く運ぶぜ。そう、『高川宅急――』」

「それ、商標権的にアウト」

「高川宅配便にお任せあれ」

 秋原の素早い指摘に、素早い賢明な判断で訂正。

「あはは。まぁ、任せるよ」

 秋原は積み下ろしを手伝わずに、いち早く宿舎の中へ。すると先に中へと入っていた広川から何やら受け取ると、入ってすぐのところに立ち止まる。

「はい、長曽我部くん」

「お? まさか合宿を頑張れと言う、秋原からのプレゼ――」

「205号室。室長ね。それと、荷物の搬入をするから、ドアは開けたままで」

「……はい」

 鍵が4つ付いた束を渡される長曽我部。彼に続いて宮島が入ると、今度は宮島に鍵の束を渡す。

「かんちゃんは、301号室の室長。お願いします」

「はいはい。神城」

 受け取った鍵の束から一つを外し、ちょうど真後ろにいた神城へと手渡す。



「へぇ、いい部屋じゃん」

「そうじゃなぁ。日本海を見渡せる絶景じゃのぉ。グラウンドも見えるし、かなりええ部屋みたいじゃなぁ」

 同室の三国と立川を待たずして部屋に入った宮島・神城の2人。301号室に入ってみると、やや広めの玄関。その先に数メートルの木の廊下が続き、左サイドにはトイレやお風呂、手洗い場。そして10畳以上はあろうかと言う和室。神城の言う通り、奥に付けられた窓からは、日本海が一望でき、さらに野球のグラウンドや、長方形の多目的広場も見える。

「グラウンドもなかなかよさそうだな。正直、土佐野専の方が上だけどさ」

「でも、電光掲示板じゃろぉ。あれ。あんなんが普通についてるグラウンドなんてそうそうないで。土佐野専は規格外で?」

「多分、ここって高校野球とかが合宿に使ってるんだろうな。玄関にそれと思わしき写真もたくさんあったし」

 宮島が換気ついでに窓を開けてみると、そこから涼しい風が流れ込んでくる。直後、遅れてやってきた三国や立川がドアを開放。すると風の通り道ができたため、さらに強い風が部屋内に吹きこむ。

「うっわ。すげぇ潮風」

「Hooooo!! いい風だぜ。このさわやかな風は俺にこそふさわしい」

 三国の発言に何やら返してやりたかった宮島だったが、そうなると立川の対応もする必要がありそうだったためにやめておく。

 風を感じつつ三国は適当な場所に荷物を降ろし、本人曰く『潮風の精霊』をまとった立川も適当な荷物置き場を確保。

「みんなは午後からどうする?」

「新本とゲーム」

 神城はカバンから素早く携帯ゲーム機を取り出す。

「今日の戦場は?」

「そうじゃなぁ……桶狭間の戦い・今川陣営と、長篠の戦い・武田陣営はせめて」

 新本と共に歴史を変える予定のようである。

「立川は――」

「この風の強さ。これこそ私にふさわしい」

「放っておこうか。三国はどうする?」

「もちろん、昼の内に女子風呂のノゾキスポットを――」

「神城、新本にリーク」

「了解」

「うそうそうそ、嘘だって」

 さしずめ塀の上から頭を出したあたりで、敵襲との情報を得ていた新本が的確なコントロールで石鹸を投げてぶつけ撃退。までは宮島の頭で想像できた。

「で、本当は?」

「本当はゲーム大会。せっかく小村がゲーム機を持ってきたし」

「あいつ、やたらデカい荷物だと思ったらそう言う事か」

 ついでに立川が置いている荷物なのだが、着替えやらなんやらが入っていると思われる旅行カバンが1つ。ついでにPCサイズの(と言うより、九分九厘ノートPCが入っている)カバンがもう1つ。

 四六時中野球をするわけではなく、息抜きも大事である。が、それほどの大荷物を持ってくる必要はあるのだろうか。と、着替えや生活用品その他諸々以外は、適当な書籍くらいしか娯楽の持って来ていない宮島は思わずにいられない。

 しばしそうして初日の予定に付いて意見を交わしている時だった。突然に拡声器で大きくなった高川の声が、宿舎内に響き渡った。

『あぁ、まだ部屋にいる連中に告ぐ。昼食がほしけりゃ出て来い』

「あっ、神城。今、何時?」

「大惨事」

「昼食抜きの可能性もあるし間違ってねぇや。じゃねぇぇ、全員、食堂へGO」

 宮島と神城、そして三国は即猛ダッシュで食堂へ。立川はテレポートが使えるかもしれないと10秒ほど精神集中をした結果、まったく使えなかったため、遅れてダッシュで向かった。



 野球科生は野球バカである。そして1週間動き回っていたバカたちは疲れていた。

 結論から言えば月曜日の休み。野球科生のほとんどが宿舎から一歩も外に出ずに過ごしたとのこと。唯一の外出と言うのが、野球ゲームをしていた佐々木が「お、なんか掴んだ」と、宿舎前で素振りをし始めたものの、30秒ほどで俯いて帰ってきたくらいである。

 言ってしまえば翌日、火曜日の練習がここに来て初めての外出。

「すげぇ涼しぃぃぃぃ」

 既に何人かは昨日室内で筋トレなどの練習を行っていたようだが、公式には合宿に来て初めての練習となる火曜日。グラウンドに出た宮島は、大きく体を伸ばしながら叫んだ。

「気温がどうというよりは、風の強さじゃろぉ。浜風が涼しいんじゃなぁ」

 たしかに神城の言う通り。昨晩の天気予報によると、気温自体は高知にいた時と、兵庫に来た時でそれほど大きな差はなかった。だが寮や校舎、研究棟などが多く、球場のグラウンドも高いスタンドに囲まれた土佐野球専門学校。対するこちらはほとんど建物が無く、球場は低く狭いスタンドに、高いフェンスが張られた程度。風通しの良さがまったくと言っていいほど違う。学校では熱がこもりやすいが、こちらは常に浜風がグラウンドを突きぬけていく。

「ははは。播磨の風が俺を呼んでいる。俺を歓迎している」

「部長。兵庫県北部は確か但馬」

 相変わらず痛々しいことを言っている立川。しかし宮島は、彼以上に天川の返答に違和感を覚えた。

「部長?」

 副隊長と呼ぶのは、それが本人の要求だから分からなくもない。しかしなぜ部長と呼ばれているのかは不明である。もちろん、ニックネームと言われればそれまでだが。

「それはですね、宮島くん」

 唐突に背後に現れた広川。

「彼、土佐野専・アニメ同好会の部長です。因みに天川くんは部員です」

「同好会って、そんなものあったんですか?」

 そんなものまったく聞いた事が無い。

「えぇ。野球の息抜きにする趣味作りだとか、他クラスとの交流目的で、ついこの間の職員会議にて、この学校に部活の設立を決定したところです。既にいくつか部ができていますよ」

「へぇ」

「因みに私はフィッシング部の顧問です。アニメ同好会の顧問は長久」

「え、あの人がアニメ?」

 明けても暮れても野球をしていそうな人だったが、これまた意外な話である。

「はい。現役時代、関東地区への遠征があると、登板予定が無くても帯同していましたね。秋葉原を目指して。彼の打席に入る時の音楽もアニメソングですし。まぁアニメらしくない曲で、それも超マイナーな曲だったので、それほどアニメ好きとしての彼は、知名度が高くなかったようですけどね」

「な~んか意外すぎますよ。それ」

「他にもサッカー部が設立申請中とか。場所確保の関係で、狭くてもできるフットサル部で代用する案もありますけど」

「この学校に?」

 土佐野球専門学校サッカー部

 冬はサッカーなんて珍しくない野球部だが、本気でプロを目指しているメンバーがサッカー部を作るのは、これまたおかしな話である。

「あとは神城くんが部長、新本さんが副部長で、バスケットボール部。高川くんが部長でコンピュータ研究部。4組からの設立申請中はこれくらいでしょうか?」

 高校野球強豪校並みの壮絶練習をしないとはいえ、野球をした後に他のスポーツをする神経はいかがなものか。むしろ体力絶倫集団らしいと言えばらしい話だが。

「しかし神城が部長で、新本が副部長かぁ。男女混合のバスケ部って珍しいですね」

「それを言ったら、男女混合の野球専門学校はもっと珍しいと思いますよ?」

 そんなのどこにあるんですかねぇ? と目線を逸らす宮島。

「宮島くんはどうしますか? なんなら今日にでも、一緒に釣りに行きますか?」

「いえ、遠慮しておきます」

 部活に入っておけば「ボールを受けてくれ」と鶴見や神部、その他諸々に頼まれた時に「今日、部活なんだ」と断る言い訳もできる。だが、ここはとりあえず断っておく。理由はなんとなくだ。

 宮島は丁重にお断りしておき、きれいな芝の生えた外野へと駆けていく。

「おぅす、神主。ウォーミングアップするぞ~」

「しゃあねぇな。500円な」

「ゆ、有料なのかよ」

「冗談」

 冗談を交わしながら、もとい一方的に言いながら、フェンスを辿るようにグラウンド1周。それが終わると、ストレッチにキャッチボールとウォーミングアップを重ねる。いつもと同じことをやっているのだが、かなり新鮮なのは場所の違いなのだろう。しばしそうしていると、遅れて準備を終えた神城―新本コンビが、宮島―長曽我部コンビの横でキャッチボールを始める。

「そう言えば朝のニュース見たんじゃけど」

「うん」

 隣にいる神城の話に、キャッチボールを続けながら耳を傾ける。

「そろそろ夏の甲子園なんじゃなぁ」

「そう言えばな」

 今は各地域で甲子園を争う激闘をしているであろう高校野球。1ヶ月後には、夢の舞台たる甲子園で全国制覇目指して戦いが繰り広げられていることだろう。

「ふふふ。なんなら土佐野専選抜を組んで高校野球に乗り込みますか?」

 あまりの心地よい環境に、自身も体を動かしたくなったのだろう。近くで運動をしていた広川が両名に冗談交じりで問いかける。

「言うて、中学卒業したばっかじゃけぇなぁ。勝てんじゃろぉ」

「なんだかんだ言ってもこの時期の歳の差は大きいですからね」

 そう言い合う2人の横で宮島は苦笑い。なにせ諸事情があり、神部―宮島バッテリーは高校野球の強豪校と対戦経験がある。語弊があるが嘘ではない。

「来年あたり、土佐野専選抜を編成して、甲子園に乗り込みますか?」

「どこまでいけるかのぉ」

「九分九厘優勝できますよ。1年の年齢差や、金属と木製の差はいいハンデです。いえ、ハンデとしては物足りないかもしれませんね」

 広川の発言を冗談とは思えない2人。

 と言うのも、高校野球における同時プロ入りは、1校でどれだけ多く見積もっても2人か3人。過去最高は4人である。

 一方の土佐野専はまだ実績はないが、1組からは鶴見がメジャー有力。三村が来年度ドラフト上位候補。2組は西園寺・村上・大谷の3人がプロ入り必至。3組からは笠原・バーナードが日本プロ野球、神部も女子初のNPB選手の可能性が示唆され、林泯台は日韓争奪戦の可能性高し。4組は神城が上位候補で、順位を問わなければ長曽我部・立川も指名はほぼ確定。つまり現状で12人がMLB・NPB等プロ入り有力であり、さらに水面下での調査中・交渉中も含めれば、野球科生の半数以上がプロの可能性を保有している。

 プロ入り人数だけで強さを推し量るのは強引だが、そこだけ見れば高校野球サイドには勝ち目がない。

「向こうが高校野球日本代表を組んでぶつかってくるなら、いい勝負ができるかもしれませんけどね。もっとも、それだけのメンバーと言う事は、間違いなくメディアへの露出が激しいでしょうけど」

 そして広川の言う通り、メディアへの露出が多ければ、それをマネージメント科が解析、弱点や攻略方法を見つけ出すだろう。選手自体の能力もそうだが、指導者・指揮官、バックアップ体制も準プロレベルなのが土佐野専である。

「でも広川さん、さすがに甲子園には出られないでしょう」

「宮島くん。楽しく話しているところに正論をぶっこんじゃダメですよ。でも、時期によっては甲子園で試合ができるかもしれません」

「「マジで?」」

「私と長久のコネです」

「「あぁ~」」

 元プロである。

海回だぜ!!

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