あとがき
※ ストーリーについて
この話を書くきっかけになったのはタイトルの通り、同盟を結んで彼氏彼女になる男女の切ない恋を書きたかったからです。
初恋、片思い、好きな人には彼女がいる。
そういう切ない恋をしている二人のすれ違う恋を書こうっ!
て、ことだったんですが、いかがでしょうか……?
この作品を書いて、小説って難しいなぁとつくづく思いました。漫画みたいにいろんな人の心情を一遍には書けないし。いえ、書ける人もいると思いますが。
私は基本的に“一人称”の書き方をしているので、主人公が見てないことは描写できないし、主人公以外の行動や感情が分かりづらい。主人公が知らないとこで、こんなことがあって――なんて絶対かけないし。
一人称だと、つい主人公に感情移入して心理描写に突っ走りすぎて、情景描写が怠ってしまう。でも情景描写を入れすぎると、なんだか心理描写が途切れ途切れになるというか……
はい、すべては未熟な私のせいですね(笑)
まあ、主人公以外の感情や行動については他の登場人物の視点でいくつか物語を書いて補足させていただきました。その中で、あえて翼視点は本編に載せないようにしました。
翼が誰を本当は好きなのか、ヤキモキしてくださった方、ごめんなさい。拍手お礼に載せた小説を読んで、翼の気持ちに気づいた方もいると思います。
※ キャラについて
「同盟彼氏」は、「四季ヶ丘高校物語」第三弾ではありますが、前々作・前作とはかなり雰囲気が違っていると思います。
ちなみに、瑠花や浅葱が卒業した次の年の出来事で、陽達は瑠花の二コ後輩になります。
上段がプロット時に書いた設定、下段が完結後のコメントです。
逸見 陽
主人公、二年八組、弓道部、冬生まれ、黒髪ロングヘア、不器用、平和主義、視力がいい。
性格は不器用という設定でしたが、あまり活かされず……?
飛鳥 春馬
二年八組、陽の初恋の人、太陽のような笑顔、茶色のくせ毛。
春馬については……、なにも書くことが思いつかない……
宇野 翼
二年八組、陽のクラスメイト(隣の席)、不敵な目つき、黒髪。
家庭環境が複雑なせいで険しい表情ばかりなんだと思ってましたが、もしかしたらお父さんもそういう厳つい顔なのかも、と、完結後に思いました。
篠山 杏樹
二年一組、陽の親友、春馬と付き合っている、おっとりした女の子。
おっとり、のわりには結構、陽には言うこと言ってたので、芯は強い女の子なのかな?
春馬とは復縁しなかったけど、陽とはまた仲良しになったと思います。だって小学校来の付き合いだしね。
葉若 樹生
三年六組、有志実行委員委員長、弓道部副主将、インテリイケメン、口調はちゃらいけど落ち着いてて物事を見極める力がある。
こんなこと書いてるけど、インテリイケメンってどんなでしょうね……?
意外と人気のあった樹生氏です。
※ for Thank you!
最終話で陽が翼になんと言ったかは――、皆さまのご想像にお任せします。
約四ヵ月間、この作品を書いて、翼の家庭事情や過去の恋愛について、陽と樹生の関係などかなり伏線を残したままではありますが、なんだか力を出し尽くした感じで……
とにかく、この作品では自分の未熟さに気づかされて四苦八苦しましたが、読者様のコメントを励みになんとか最後まで書きあげることが出来ました。
たくさんのコメントをいただき、ありがとうございました!
本当にたくさんの方に読んでいただき、感謝です!
2013.3.16 滝沢美月




