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Ⅰ予約完結の7月頃。追加。
Ⅰ章 追憶。
これまでのマーラは。
── 旧ニザーム領 聖鳥の遺跡 ──
助けてくれてありがとう。えっと……。
ベリコウスだ。あ〜、お嬢ちゃんは?
……マーラ。
折れた枝で焚き火の火をいじっているベリコウス。助けた事は気にするな。それより寒くはないか?
獣人だから平気。
ハッ、そうか、なら良かった。
どうして助けてくれたの?
それが不思議な事か?
あなたはドワーフ。私が高く売れそうだからとか?
なら武器は取り上げてるさ。
…………。
確かに俺たちドワーフは、誇れるようなことはしてこなかった。許されない過ちだ。だがもう遠い昔の話だ。それに、ドワーフが皆、奴隷制に賛成だったわけじゃない。
遠い…昔?
ああ? それとも俺が思っている以上に、獣人はエルフより長生きなのか?
そんな事は…ない。
ふん、お嬢ちゃんが特別なのか?
まあ…ね。ねえ、ここはベルム帝国よね?
いいや。ベルム帝国なんて、聞いた事はないな。国どころか、ここはもうすっかり荒れ果ててしまって、誰もいないさ。いや、ならず者共や、イカれた怪物ならいるかもな。ここら辺を知らないのなら、用心した方がいい。
そうね…。
小枝を折り、焚き火にくべるベリコウス浮かない顔だな。あんな遺跡で何をしていたんだ?
色々と、ね。でも気が付いたら、長い時が過ぎてたみたい。
やはりそうか。君の辛い気持ちは分かる。
あなたも似たような経験があるの?
いいや。だが似たような連中を大勢見てきた。それと、沢山の奇妙な事?もな。
だから冷静だったのね。
まあ、この世界は未知で溢れてる。イカれてるとでもいうべきか。何が起きても不思議じゃない。
んふ。あなたはどうしてあそこに?
俺は、旅と冒険が好きなんだ。もうそれを食べて、少し休むといい。見張りは任せろ。
ありがとう。
しばらく後……。
妙な音で目が覚めてしまった。一体何の音。
起きると、暗闇でベリコウスが私の短剣を両手で持ち、じっと眺めていた。
ベリコウス、一体何してるの?
zfjkvhdg。不明瞭な言葉で答えるベリコウス
私の剣よ。返して。
ssiof……愚かな。
はっきりと聞こえた。
虚ろな表情で立ち尽くすベリコウスから何とか短剣を奪い返す。奪い返した途端、私を襲ってくるベリコウスの胸に短剣を突き刺す。
ど、どうして……。
ベリコウスの胸に短剣を突き刺すと、ベリコウスの虚ろな表情は元に戻り…。
はっ!?
ベリコウスはそのまま地面に倒れた。
ベリコウスの体から、赤い血だまりがゆっくりと広がっていく。
私は短剣をベリコウスの体から急いで引き抜き、慌ててその場を去る。
洞窟の外は雪が積もり、遠くから嵐が近付いているのが見えた。
── ノクターナル 国境 ──
マーラ。俺を殺しても…ゲホッ、ゲホッ、教団からは逃れられんぞ。
短剣をアシムの首に押し当てる。アシムの首が軽く血で滲む。
あなたが言うのよ。私を始末したって。手際は整えてある。簡単よ。
無駄だ、マーラ。俺の手で殺るのが…せめてもの慈悲だった。
目を開けたまま力尽きるアシム。
クソッ!
アシムの舌を引き抜き、額にアナーキストのシンボルを刻み、急ぎその場を去る。
── シェムゲン王国。辺境 ──
それであなたは誰?
……マーラ。
マーラはここで何してるの?
あ〜ん……お墓参り。
ここは立ち入り禁止よ。
知らなかったの……その…遠くから来たばかりで。
遠く? じゃ、じゃあ、色々な国を旅してきたの?
ま、まあね……。
本当!? 是非聞かせて!
……別にいいけど。
ね、ねえ、ジャスミン。大きな屋敷が見えてきたんだけど、まさか、あそこじゃないわよね?
違うわよ〜。
良かった。
あれはお姉様の。私のは向こうのよ。
えっ……。
── ニザーム帝国 辺境 虚無の遺跡群 ──
こんな所に遺跡があればとっくに……なに!?
こいつは驚いたぁ。
だから言ったでしょ。
こんな物、どっこから湧いて出たんだ。
遺跡に緑色の稲妻が落ちる。
当たり。
今の稲妻を見たか!?
ええ♪ 行きましょう。
急いで遺跡へ向かう。
リッヂ!?
なんで!? さっきの稲妻で目覚めた?
ここに来たのは何が目的だ?あなたには関係ない。
それはどうかな。聞いてみなくては分からんだろう。
やっぱり私を追ってきたのね。
次から次へと。
でも生憎、もう狙われるのには慣れた。
こういう時の為に魔物の膀胱を採取しといて良かった。
あのリッヂは…何かヤバそうな感じがする。
ジズ教祖には感謝しなくちゃね。
私はか弱く無知な獣人。
あのリッヂの側にいれば、何か私の過去が掴めるかもしれない。
── イマルドの森 ──
ドラゴン?
見たこともないようなデカさ。
こんな所で一体何を。
── ニザーム帝国 ロクスソルス ──
あのリッヂは街を欲っしている。
ヴォイドが命令してるのかな。
探っていくしかない。
── ロクスソルス 地下回廊 ──
アンデッド達って、意外と普通なのね。
体が死んでるってだけで、他の種族とあまり大差ない感じ。
── ブラックハンド遺跡 ──
やっぱりあのリッヂは普通じゃなかった。
まだ死なせる訳にはいかない。
それに助ければ、信頼を得られる。
イエナはドルイドだったのね。
皆、色々な過去を持ってる。
私も早く、誰かに全部打ち明けて楽になりたい。
── テネブラエⅠ ──
ジャスミン……。
あなたは私にとって初めて友人と呼べるべき存在だった。
過去を打ち明ける機会を逃してしまったわ。
今まで嘘をついていて、ごめんなさい。
魂に意思があるって?
とても信じられない。
でも……またジャスミンに会えるかもしれない。
── ブラックハンド遺跡 ──
あのニオスってリッヂはまずいわ。
私の正体がバレるのも時間の問題かも。
何とか信頼を得ないと。
── ロクスソルス キングロブスター亭 ──
こんなに早く邪魔物を片付けて、街を掌握していくなんて。
なんて恐ろしいリッヂなの。
今は力も記憶も失っていて赤子みたいだけど、本来は恐ろしい化け物かもしれない。
用心しておかないと。
── ヘルⅠ アガレスの宮殿 最奥広間 ──
リゴルド。
リッヂにも色々いるのね。
まあ、種族と変わらない。
一番信頼を得るのが簡単そう。




