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3話 レベルアップ

 一週間いや10日程だろうかかなりの時間ステータスボードと睨めっこしていた気がする。

 この体には睡眠というものがないらしく文字通り10日間睨めっこをしていたわけだが、そんな時間も今日で終わる、そう!

 今、経験値がついに100になろうとしているのだっ!

 経験値が100になったら何が変わるのかはまだ分からないが、

 きっと、多分何かが変わってくれるはず…

 そうじゃなきゃ、することがついになくなる。

 さぁあと経験値3だ、早く俺にやることをくれ!


=待ち遠しい程時間の流れが遅く感じる、そして数字が1ずつ増える度気持ちが高ぶっていくのが分かる=


«ピッ»

【経験値が規定数に達したためレベルアップしました】

 

 はっ!久しぶりの声…天の声さん!

 こんなにも誰かの声に嬉しさを感じたのは生まれて初めてだ…

 嬉しさのあまり涙が出そう…

 まぁ、目無いんですけども(笑)


【レベルアップに伴いステータスが更新されます】


【ステータスボードを一度閉じます、確認する際は再度ステータスボードを展開してください】


 キタキタ‼

 ついに、やれることが増える!

 さぁ来い、新たな目標!


{ステータスオープンっ‼}


________________________

        レベル 2       

                経験値: 1/150  

      体力量:4  魔力量:2      

                   

       名前:藤崎 柊輝  性別:‐     

     種族:雑草 祝福(ジョブ):‐     

                   

        適正魔術:なし         

                   

                   

        ≪技能(スキル)≫       

                   

  ・ステータスボード ・全言語理解     

  ・痛覚鈍化 ・疲労鈍化Ⅱ ・精神安定Ⅱ    

  ・環境適応 ・栄養変換         

                   

                   

       ≪状態異常≫       

                   

       神の呪い(永続)       

                   

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 おお!!

 レベルが上がったお陰か少しだけ変わったぞ!

 だが、これと言ってやれることが増えたわけじゃないか。

 まぁ、強いて言うならやることが無くならなかった事が救いだな…

 それと何より、天の声さんが喋ってくれる!

 これが一番嬉しい!

 レベルを上げた時だけでも人の声が聞こえるそれだけでもモチベーションが全く変わってくる

 もう一回経験値を溜めよう!

 スキルにもレベルが上がった事で変化が有るし、もしかしたら新しいスキルを覚えることだって有るかもしれないっ!

さぁ、ステータスボードとの睨めっこ再開だ!


=こうして俺は雑草生で目標と楽しみを見つけ天の声さんの声を聞くためにレベルアップに勤しんだそんなある時だった=


 よしっ、やっとレベルが上がるぞ!これで、レベルが8か…

 もう、この世界に来て何カ月が過ぎたんだろうか…

 強風に揺らされ雨に打たれ天候のせいか経験値が増えない日が続き

 大変な事もあったけど、やっぱりレベルの上がる時はそんなこと忘れるくらい嬉しいな。

 これも、天の声さんあってのことだな…感謝しても足らない位だ!

 もし手足が生えるようなことが有ったら絶対に天の声さんを祭る祭壇を作ろう、 そして神として天の声さんを崇める宗教を作ろう!

 もう少しでレベルが上がる!


«ピッ»

【経験値が規定数に達したためレベルアップしました】


待ってました!久しぶり天の声さん!今回も癒されるいい声だ…


【レベルアップに伴いステータスが更新されます】


【ステータスボードを一度閉じます、確認する際は再度ステータスボードを展開してください】

 

 まぁまぁ…正直ステータスの変化はどうでもよくなって来てるけど。


【獲得条件を満たしたスキルを確認、新たなスキルを獲得します】


 新しいスキル?マジで?!最近はまったく期待してなかったけどそんなことあるの?


【スキル:心眼 獲得しました】


 心眼?も…もしかして目が見えるようになる…のか?

 そんな…この世界に生まれて初めてこの世界を俺は見れる?!


{ステータス!オープン!}


{新スキル心眼説明!}


________________________

    

         心眼 

    

    技能(スキル)使用時のみ発動

    魔力を使用せず、目をつぶった状態でも

    周囲の状況を把握する事が出来る

    熟練度が増すほど見える範囲が広がりる

    感覚の極致といえる技能(スキル)



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 見えるんだ…世界が…嬉しい、真っ暗な俺の世界に色が色が生まれるんだ。

 見たい、使いたい…どうすればいいんだ?念じるのか?


{スキル使う…心眼…使用…}


{スキル心眼を発動…}


=刹那、真っ暗だった視界が明るく美しい世界へと色を変えた。それはまるで、この世のものとは思えないほど鮮やかでのどかな草原の景色だった=


 {うぅ…あ…明るい…?}


=あまりの美しさと感動で俺は感情と思考が追い付かないでいた=


=数分いや数秒だったのだろうか、目も慣れ自分の周りの景色に目を当てた=


 ああ…あ…これが俺が新しく生まれた世界…。

 綺麗だ…なんて美しい世界なんだ。

 ありがとう。ありがとう天の声さん…

 俺、生きるよこの世界で強く生きていくよ。

 頑張って来てよかった…


=今まで堪えていたのだろう感情が波の様に押し寄せてきていた。そして長い間想いが巡り落ち着いたころ=


 そうだ。

 ステータス見ないと、もしかしたら色々変わってるかもしれない

 まだ足はないけど進もう見たことのない世界を見るために…

 今できることを考えていこう。

 ありがとう天の声さん。

 ありがとうレベルアップ!


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