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2話 新生活のはじまり

壮大な大地、風になびかれ楽しそうに揺れる草木と≪俺≫

そう、俺は草原に生えているただの雑草に転生したのだ。


 今日も平和ですな!

 ぽかぽかとした太陽の光に照らされ気持ちのいい風に吹かれる。

 まるで人生の苦労とは正反対の生活。素晴らしい‼


 ただ1つ大きすぎる問題がある…‘‘ひま‘‘なのだ…

‘‘暇‘‘そんな日々を確かに望み続けた…だがしかし暇すぎる。


 何んせ雑草なもんで身動きがとれない、

 動けない事がこんなに苦痛に感じたことは前世(人間)では感じることの無かった事だろう。

 何も出来ない時間と何もしない時間の違いにとても考えさられる人生いや、雑草生かぁ?まぁそれ故って感じだな!

 紛らわしい事を口走ったが別に何もできないわけではないやれることはある!

 変わり映えのない景色を見て時間をつぶすか、

 数字でも数えて自分の頭の限界を試すことくらいはやれる。

 だが!こんなつまらなさそうな俺にも唯一の楽しみがある!

 それは、ステータスボードを開いて少しずつ変化していく経験値を眺めることっ!

 何が楽しいのかって?説明しよう‼

 経験値というものが一定溜まるとレベルが上がり新しい事が出来るようになるからだ!

 レベルが上がるとスキルが貰えて、それによりやれることが大幅に変わってくる。

 例えば雑草でしかない俺が世界をこうして見れているのもスキルのおかげだ。

 こういう放置ゲーみたいなのは社畜人生で随分お世話になった…時間をかけずともレベルがあがってふと見たときに成長してる、それがちょっと報われた気持ちになる。個人的にかなり好きなゲームだった。


 まぁまぁ、経験値がちまちまと上がる話を長々としてもつまらないだろうし。

 この体になってから今に至るまでの話を少ししようかな?暇だし…

 

それじゃ聞いてくれ俺の新生活のはじまりとこれまでの話を。


 俺…誰に話してるんだろうか…


◇◇◇



{ん?転生したのか?}


=周りが見えず何もわからないが心地の良い風が体を揺らすそんな感覚が全身に伝わる=


 そうか…やっぱり夢でも無く本当に死んで転生してしまったんだな俺…


 まぁ起きたことはどうしようもない…どうせあっち(現世)にいても生きながらに死んでいくそんな人生だ。どこにいても、俺はただ生きるために頑張るしかない。


 頑張ると決心したはいいが今の状況をどうしたものか?

 目は見えないし匂いもない体を動かすなど出来るはずが無い強いてあるのはあるのは感覚だけ。

 てか俺の体ってどうなってるだ雑草って種族にあったからには草に生まれ変わったのだろうか

 え?おい…詰んでないか?出来ることがまったく思いつかん。

 そういえば転生する前にステータスだとか天の声さんが言ってたな、見てみれば出来ることもあるかもしれない!

 えぇーっと何だったか…そうだ!


{ステータスオープン!}


=期待を込めて念じると透き通った青白い端末が目の前に現れる=


________________________

        レベル 1       

                経験値: 1/100  

      体力量:2  魔力量:1      

                   

       名前:藤崎 柊輝  性別:‐     

     種族:雑草 祝福(ジョブ):‐     

                   

        適正魔術:なし         

                   

                   

        ≪技能(スキル)≫       

                   

  ・ステータスボード ・全言語理解     

  ・痛覚鈍化 ・疲労鈍化 ・精神安定    

  ・環境適応 ・栄養変換         

                   

                   

       ≪状態異常≫       

                   

       神の呪い(永続)       

                   

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


{うぅ…まぶしっ}


 おお!初めて見た時よりスキルが増えてる!

 これが俺の人生の中で取得可能なスキル…

 何だこの、何とも言えない気持ちは。

 確かに苦しい人生だったけど。

 痛覚鈍化、疲労鈍化、精神安定、環境適応って

 The社畜です!見たいなスキルだなっ!

 確かに仕事ばかりで何も無い数年間ではあったけど…

 それを突きつけられてるみたいで、なんか辛いわ!

 まぁそれはさておき、

 栄養変換?このスキルはこの体(雑草)故のスキルは何だろうか?

 確か、スキルボードを開いた状態で気になる部分を念じると詳細な説明をしてくれるんだっけか?


{念じる…念じる…どうやるんだ?}


{栄養変換とは何?}


=視界にもう一つ青白い端末が現れる=


________________________

    

         栄養変換 

    

    常時発動

    根や葉から摂取した栄養を経験値や

    低下した体力や魔力に変換する能力



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 ほう。

 シンプルだけど使えるスキルだ、

 というより今の状況で使えるスキルがこれしか無い経験値が増えることで何か変わるものが有るかもしれないし

 常に使ってるみたいだからこれは待ってみるしかないか、これはしばらくステータスボードと睨めっこのの始まりか…


=時は少々進み1日経った頃=


経験値が10になった。

 1上がるまでの時間を数えてみたがまばらで早いときもあるが、とてつもなく遅いときもあった、時間経過で上がるというより

 摂取した栄養の量に応じでだからかいつ上がるのか皆目見当がつかない

 これは、途方もない時間がかかりそうな予感…

 精神がおかしくなるかと心配していたがスキルのお陰なのか特に辛いとも感じない。

 精神安定…恐るべし。

 経験値が溜まりきるまでもうしばらく待つとするか。

 はぁ…やれることのまったくない新生活のはじまりだな。


:ステータスボード:

________________________

        レベル 1       

                経験値: 1/100  

      体力量:2  魔力量:1      

                   

       名前:藤崎 柊輝  性別:‐     

     種族:雑草 祝福(ジョブ):‐     

                   

        適正魔術:なし         

                   

                   

        ≪技能(スキル)≫       

                   

  ・ステータスボード ・全言語理解     

  ・痛覚鈍化 ・疲労鈍化 ・精神安定    

  ・環境適応 ・栄養変換         

                   

                   

       ≪状態異常≫       

                   

       神の呪い(永続)       

                   

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

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