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突然のお断り

今日は週に一度のポーション卸しの日


「コハクは…前に騎士団と揉めてるし念のため行かない方がいいわよね。リュートは気づかなかったけど。」


「あぁ。糸目ヤローはあの時居なかったぜ。やたらキラキラした髪の男が強くてよ。アイツがいなければ約束通り結婚できたんだけどな。」


「その約束とは多分魔石目当てで騙されたやつ…」


「俺は騙されてない!!」


「そう思いたいなら良いけど。


キラキラした男…多分ディアス様ね。かっこいいのよねー!今日も会えるの楽しみだわ♪」


「…カレンはキラキラ男が好きなのか?」


「そりゃそうよ!強くてカッコよくて優しくて!世の中の女子の憧れよ!」


「…ふーーん…」


「コハクも優しくスマートに誘ったらナンパ成功すると思うわよ。今日はやる事ないし遊んできたら?」

「え?俺休み??」

「だってお城に入れないでしょ?万が一バレたら困るもの。」

「…………うん。」


何故かコハクは少ししょんぼりする。


「働いてもらってるからお給料。少しだけどあげるから。魔石は人前で出しちゃだめよ?」


「わーってるよ」


「それじゃあ行ってくるわね。出かける時は鍵よろしくね」



カレンは荷車に沢山のポーションを積んで出かけた。


ーーーーーーーー


城に着きポーションを運ぶ。リュートは居らず違う騎士が手伝ってくれた。


「今日はリュート休みなの?」


「前に白い魔物の騒ぎがあって、街の巡回の回数を増やしたんだよ。リュートは今日当番で居ないんだ。カレンちゃん、リュートと会えなくて残念だったね」


「そうね、実は先日揉めてしまって。今日話したかったんだけど残念だわ。」


訓練場の方へ行くといつもより人が多い。


「今日は何だか人が多いのね?」


「あー…、カレンちゃんショックだと思うんだけど。先日の魔物騒ぎでディアス様がご活躍されただろ?その時に伯爵家のシャルロット様がディアス様に一目惚れされたらしくて、ご婚約がきまったんだよ。

それで今日はシャルロット様がご見学にいらしてるんだ。」


「えーー!そうなの!?…いつかはこの日が来るとは思っていたけどショックだわ」


「御婦人方はみんな同じように言ってるよ。でもディアス様も人気はあるけど子爵家三兄弟の末っ子でなかなか結婚相手が見つからなかったみたいだし、良かったんじゃないかな?」


(シャルロット様って、コハクから魔石を騙し取っていたのよね。ディアス様大丈夫かしら?)


魔石を運び入れているとディアスが声をかけてきた

「カレンちゃんご苦労様。」


「ディアス様!この度はご婚約おめでとうございます。」


「ありがとう。あれ?今日はポーションの量が多い?」


「新しくバイトを雇いまして、ポーションの他にハイポーションもお持ちしました。必要なければ持ち帰りますがいかが致しますか?」


「いや!とても助かるよ!ハイポーションも買い取らせてもらうね」


「ディアスさまぁ。その方は誰ですの?騎士団に女性の方がいるなんて。」


これ見よがしにディアスの腕に絡み牽制するシャルロット。薄桃色の髪に甘い顔をしているが腹黒そうである。

「彼女は薬師のカレンだよ。ポーションの質がいいから週に一度騎士団に卸してもらっているんだ。」


「カレンと申します。この度はご婚約おめでとうございます。騎士団にはいつもご贔屓にして頂き、とても助かっております。」


「ふーーーん。ポーションならうちで集めた薬師達が今度から騎士団に卸します。」


「え???」


「だってぇ、女性の方が出入りするなんて不安で…」

「シャルロット…


ごめんねカレンちゃん。来週からはフィッシャー伯爵家からポーションを卸すことにする。今までありがとうね。」


「え……そんな……」


「ありがとう♪ディアス様ぁ!

貴方はお役御免になりました。下がって良いですわよ。」


シャルロットはディアスに向ける無邪気な笑顔からガラリと変わり、蔑んだ顔をカレンに向けた。


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