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今回は少し短めになっています。

 

 とまあ、雑談から更に数分が過ぎた頃。


 「皆様、お待たせ致しました。これより偉大なる国王陛下、王妃陛下、王位継承権第一位であらせられる第一王子殿下、継承権第四位であらせられる第二王女殿下が御入室されます」


 そう言って部屋に入って来たのは、あの髭の親父だ。


 室内に居た執事やら使用人の人達が皆一斉に頭を下げるところを見ると、やっぱりヤツは結構なお偉いさんらしい。そう言えば召喚された時に居た他の奴らは、どこに行ったんだろう? それぞれ帰ったのか? ま、関係ないな。


 とりあえず俺達は顔を見合わせる。座ったままではマズイかな?(機嫌を損ねたら何をされるか分からないしな)と、思った為『一旦立ってお出迎えした方が良さそう、ですね』と小声で話し頷き合って、全員椅子から立ち上がった。


 まず最初に部屋に入って来たのは…目が、目があぁぁ!! と、なりそうな位ド派手なピンク色のサテン生地みたいな生地に、ゴテゴテした飾りが縫い付けられたドレスに身を包む、金髪ドリル(あれだよ、ほら縦ロールって言うの?)な髪型にまず目が行く、顔立ちは性格キツそうだけど整ってはいるんじゃないかな? ただ化粧も派手だけどな! そんな感じの第二王女サマと思われる女の子。恐らく俺達より年下かな。


 チラリと俺ら(一之瀬高生)を見た後に三ツ橋高生を見ると、五味クンで視線が止まった。そして小さく『まぁ』と呟き、五味クンにだけ微笑みを向けてから通り過ぎて行った。え? 何、王女サマの好みの顔だったの? 俺の真正面と斜め前のツインズの顔がヤバ…怖いんだけど。


 さてさて、次に第一王子サマとやらが入室する。こちらは年は俺達と変わらなさそう。サラサラの金髪に少し垂れ目がちの碧眼で、泣きボクロがある。意中の子に微笑めばそりゃもう一気に甘い雰囲気になるんじゃないですかー? まー美形は得ですよねー。と言った感じ。

 そんな王子サマはチラリと俺達(一之瀬高生)を見ると、一瞬。視線が俺で止まり(…あれか。あまりにもモブみが有り過ぎて、何で平民が紛れ込んでんだよ? 衛兵何してんだよ、仕事しろよ。とでも思ったのかね? まあ、平民には違いないですけどね!)『フッ』と笑み(は? 何、俺笑われたの?)を向けてから、三ツ橋高の面々には特にアクションを起こさず通り過ぎて行った。

 

 今のは何だったんだ? 俺って、そんなに雑魚に見えるの? ちなみに俺の真正面と斜め前のツインズの顔は別にフツー。そりゃそうだ。いや、第一王子サマの後ろ姿を目で追ってるな。イケメンなら何でもいいのか、お前らは。


 そして、王妃サマが入室して(高級そうな金の糸で刺繍が施された扇子片手に俺達全員にチラリと目をやると、サッサと通り過ぎて定位置らしき場所に行かれましたよ)最後に王サマ。あー…見た感じは悪の親玉。涼やかな頭部に、贅沢が当たり前の日常です!! と体現しているであろう、でっぷりとしたワガママボディーで、金と赤を使っておきゃ文句ねーだろ的な視界への暴力的なまでのダサ…凄い衣装とマントを羽織っている。あ、頭には王冠被ってるよ。アレ、乗せただけだと多分落ちる恐れがあるからだろうな…何故そうなるかは、察して上げて下さい状態だ。


 「宰相ご苦労であった」


 はっ、と髭の奴が敬礼っぽい動作をし、王族らの視界を塞がない少し斜め前の位置、俺達と王族の間に立った。


 「異世界からの来訪者達よ、そなた等もよくぞ我が国に参った。我ら王族も国を代表して歓迎しようぞ。まあ、まずは皆席に着くが良い」


 王族達も豪華な作りの椅子が、どこからか用意されて(…もしかして、魔法で出したのか?)それに座る。縦長なテーブルの上座一番奥、全員の顔が見渡せる場所に国王と王妃が並んで座り、その次に偉い人が座るであろう上座奥の左右には、王子と王女がそれぞれ席に着いた――…のだけど。


 その位置が、ね? ある意味ヤバイんじゃね? って感じなんだよ。


 …――王子が藤堂君の隣で、そこは問題ないんだけれど。ウン、王女がね? 五味クンの隣にソッコーで座りに行ったよね!


 (うわー…三ツ橋勢、修羅場かよ)


 二条ツインズの顔が怖くて上座見られません。


ここまでお読み下さりありがとうございます…!!

次回ようやく、6人全員のステータスが判明(一部偽装されてるキャラもいますが)します。

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