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ブクマや評価、どうもありがとうございます!!励みになりますし、嬉しいです!!

 

 どうやら晩餐会の為に準備されていた、なんちゃらの間(覚える気? 無いね!)に、着替えとかは特になく。少し歩いて、制服姿のまま通された俺達は、幅が広く長いテーブルの椅子へと案内され、それぞれ使用人らしき人達が引いてくれた椅子に座り、高級そうなティーカップに注がれた紅茶らしき色の飲み物を各自出されて(勿論手は付けないよ!)王サマを始めとした王族とやらが来るのを待つ事になった。


 強制召喚しやがってくれた癖に。王サマとやらが待っているのかと思いきや、こっちを普通に待たせるあたり、やっぱり所謂“ハズレ”もしくは“悪”の国なのかな。


 そして、出入口には警備している衛兵っぽい人が扉を間に左右一人ずつ、ヘルメットみたいな兜と胸当てっぽい防具、腰辺りには剣を装備して立っている。スキルの【俊敏】を使えば、いざという時に逃げ出せるかな? ……Level.1じゃ無理か。


 ちなみに席順は出入口から一番近くが俺。えっと、隣で真ん中の席が、移動中コッソリと名前を聞いた眼鏡っ子…じゃない、前嶋まえしまレナさん。(多分名前は少し変えていると思う)学年は俺や藤堂君と同じ三年らしい。


 クラスが一緒になった事が無かったから俺は知らなかったんだけど、どうやら前嶋さんは学年トップクラスの成績保持者なんだとか。同じようにトップクラスの成績保持者(何で知っているかって? だって、クラスどころか学園全体の殆どの女子が藤堂ファンだったんだぜ…。嫌でも情報が入って来るよな)藤堂君が言ってました。俺? 百数十人中、やや上よりだけど一桁上位には入った事は無い、とだけ言っておこう。まあ、それはいいとして。


 それで、一番上座に近いのが藤堂君で、俺から見て向かい側になる席には、名前はまだ聞いていないチャライケメン君と居た、やはり名前はまだ聞いていない女の子の内の一人(マイさん? じゃない方)で、その隣にマイさん? とやらがおり、上座側にチャライケメン君という席順になっている。


 ここでようやく、チャライケメン君が俺達モブに(いや、前嶋さんと藤堂君まで一緒にしては失礼だな)の存在に気づいたのか、今まで無視してたのか、暇つぶしなのか(…これ、全部の線あるよな)にこやかに話掛けてきた。


 「いや〜、お互い何か大変な事になっちゃったよねー!」


 大変な事になっちゃったようには思えない位軽いな、発言が。


 「とりあえず、キミ達の名前とか聞いちゃってイイ? あ! その前に自己紹介しないとね! オレは五味ごみ 慶介けいすけだよ! 三ツみつばし高の二年ね! ケイちゃんって呼んでイイよ〜! ただし、女の子だけね! 男はフツーに名字でも名前でも勝手にどーぞ! ヨロシクー。はい、次はマイとアイね!」

 「えー、面倒なんだけどー。…まあ、暇だからいっか。アタシ、二条にじょう 舞香まいか。同じく二年。別にケイとアイ以外とは宜しくしなくてもイイかなーって」

 「もー! マイー、そう言う言い方すんなよー。悪いね、コイツ人見知りなんだよねー。ハイ、次アイどーぞ!」


 大丈夫だよ。俺も『別に宜しくしなくてもイイかなー』に同感だから。しかし、人見知りとは? と問いたくなるね。チャライケメン…っと、五味クン意外と気遣い出来るんだねー。

 

 「…ハァ。私は二条にじょう 藍里あいり。二年。ああ、舞香とは二卵性の双子の姉妹、私が妹。適当にヨロシク」


 面倒そうに三ツ橋高サイドラストを飾ってくれたのは、五味クンにくっついていたもう一人の人物。スラッとしたモデル体型な感じで髪型もベリーショートよりは、やや長めの金髪で、少しばかり釣りぎみな目が猫っぽさを想像させる女の子だ。ま、テキトーにヨロシク。


 しかし、キミ達しれっと本名とか…! いや、それが普通か。でもなー…ステータスオープーン☆(うん、ちょっとフザケてみたよ)とか、させられたら、どちらにしてもバレるのか。うーん、使用人やら執事っぽいのも後ろに控えているし、前嶋さんと藤堂君に話した事を教える余裕は無いな。それに別に教える義理も無いしな。ま、頑張って! 心の中で応援してるよ!


 「ご丁寧に(?)ありがとうございます」


 思わず疑問符を付けちまったが、まあいいだろ。気づいていないだろうし。


 「俺は一之瀬いちのせ学園高、三年。高宮トーゴです。宜しく(しなくても大丈夫)です」

 「あ、私は前嶋レナです。同じく三年生です。皆さん、よろしくお願いします」


 ペコリと頭を下げる前嶋さん、ウン俺と違って偉いよね。


 「俺は藤堂サイト。同じく三年。とりあえず、よろしく」


 眼鏡を掛けているからか、イケメンぶりが抑えられており、三ツ橋高女子の反応は俺と前嶋さんへの反応と(まあ、居ても居なくても変わらないモブを見るような目とでも言っておこうか…)あまり変わらなかった。そして名前の読み方を変えたようだ。


 ただ『藤堂…?』『“一之瀬の王子”って言われてるヒト? 王子っぽくなくない?』『あ、でも名字は同じだけど名前が違うよね? 別人じゃない?』と。二条ツインズがボソボソ話してるのは聞こえたがな。てか、王子とかスゲー渾名だが確かに、普段はそんな感じっぽいよな。今はあの眼鏡のせいか、まるで別人のようだけど。あの眼鏡ホント何なの?


ここまでお読み下さりありがとうございます!!

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