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今回は少し短めです。


それと、次回から不定期更新になるかもしれません。不定期でも週一位は更新出来たら良いなと考えています。これからも宜しくお願いします。

 

 とまあ、設定だけしておいて。帰ってきたら魔法を使ってみよう。ヴァシルドさんも居るし大事にはならないだろう。


 「サイトごめん、待たせたな。ヴァシルドさんも、お待たせしてすみません。スキル、無事発動しました。とりあえず帰ってきてから試してみようと思います」


  待たせていた事を二人に侘びて、俺とサイトとヴァシルドさんは、街にある冒険者ギルドと農業ギルドへと向かうのだった。


 「わ、昨日はあまりよく見てなかったけど店が沢山あるんだなぁ」


 街に入ると石畳できちんと舗装された広い道と、土が平らになっており、小石やゴミなどの障害物の無い整備してある道があり(この土の道は馬車専用道路らしい)俺達は石畳の道を歩きながら、道中沢山ある露店や、店舗の店先に並べられている色々な商品を見ながら、まずは冒険者ギルドへと向かった。


 ギルドは“ギルド区”と呼ばれる区域に建物が集まっているらしいのだけど、冒険者ギルドは特殊で有事の時の為に北門支部、中央広場の近くに王都本部、南門支部の三箇所ある。登録はどこでも出来る(と、ヴァシルドさんが歩きながら教えてくれた)ので、街中を少し見ながら『んじゃ、見学がてら本部で登録するか』という事になった。


 「おお…? 何か不思議な物がありますね? んんん? なあ、サイト。あれ、動いていないか?」

 「は? あ、ああ。動いているな。野菜と…生き物を一緒に売っている、のか?」

 

 冒険者ギルド王都本部に向かう途中、野菜をメインに置いている店(果物をメインに売る店もあるみたいだから…つまり。野菜だけの八百屋…あれ? 意味が解らなくなって来たな?)の、店先には何か丈夫そうな植物で編まれた虫カゴみたいなカゴが(…竹っぽいもので編まれてるのか?)いくつか置かれていたのだけど、その隙間から見える中に居るもの達が、なんと。幼児の握りこぶし大位はある大きさで、焦げ茶色。それでいて丸くて、ピカピカとした艶のある動くドングリなんだが――…


 「え? 何。ドングリ? デカくね?! ええ!? …あれー、ドングリって跳んだり跳ねたりするもんだっけ? あ。あー! お池にハマるんだっけ? だから動くのか? 大変じゃないか」


 …――うん、それで。ドジョウはどこに居るんだ? うん?


 「トーゴ、落ち着いて。気持ちは解るけどな」


 ハハ…と、ちょっとデカくて動くドングリ? に引いてるサイトの言葉に頷く。そうだよな、ここ異世界だもんな。ドングリが踊っていようが、お池にハマっていようが不思議じゃないよな。別に大変じゃあないんだよ…ウン、まだ混乱してるな俺。


 「なんだい、あんちゃん達。首領ドン・グリラ、知らねぇのかい?」


 首領ドン・グリラ? 知らねぇっすね…。


 「はい…えっと、この国に来たばかりでして。それで、おじさん。ドン・グリラ? って何なんでしょう?」


 野菜売りの店のおじさんに尋ねてみる。


 「そうかー、まあ魔呪の森で(お、ヴァシルドさんが言ってた森だな?)穫れるヤツだからな。他国から来た人にゃ、あんまり馴染みがないかもしれねぇなぁ。あのな、ドン・グリラってのは野生のグリラ種で一番デカい種類なんだよ。ああ、そうだ、動き回っちゃいるがコイツらは植物だ。詳しく知りたきゃ王立図書館辺りで後で調べるといい。んで、いつからかは知らねぇがグリラ種で一番デカいから首領ドン・グリラって呼ばれてんだ。で、コイツらは煮ても焼いても食える秋の月、旬の食い物ってワケよ」


 ふむふむ。グリラ種か…分からん。栗の一種と考えておけば良いのか? あ、それともドングリの一種かな?


 「フ、ハハハッ! トーゴ達の反応が面白そうだし、夜にでも食うか! オヤジ、ドン・グリラのカゴ一つ…いや、二つくれ!」

 「はいよ! 毎度あり!」


 それまで、なるべく口を出さないようにしていてくれたのか、ずっと黙っていたヴァシルドさんが口を開き、動き回る首領ドン・グリラ達(一つのカゴに付き二、三個?)が入ったカゴを二つ、店のおじさんから購入していた。


 何故、二つも買ったのヴァシルドさん。え? ソレ、夜食べるの? ホントに?

 

ここまでお読み下さりありがとうございます…!


街の様子とかも入れたかったのですが、何故かドングリ回になってしまいました(笑)ギルドには次回、辿り着く予定です。


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