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異世界への転移 〜あ、この国ヤバそう。〜

かなりお久しぶりです。リハビリがてら短編を…と書き始めたら、あれこれ詰め込みたくなり連載という形にしました。不定期更新になりますが、宜しければお付き合い頂けたら嬉しいです。


※訂正前に、こちらにBL版も〜…と書いていましたが、そちらはムーンライトノベルさんの方にて連載させて頂きたいと思っています。こちらではNL版のみの連載となります。BL版も読んでやるぞ!という方がいらっしゃいましたら、ムーンさんの方で、どうぞ宜しくお願いします。(序盤は、なろうさん、ムーンさん、どちらも同じ内容になります。)

 

 放課後。授業で出ていた歴史の課題を図書館で調べながら済ませ、それを終わらせてからアニメショップにも寄り新刊の予約も済んで、いやー良かった、良かった! と機嫌よく家に帰る途中。 

 今日は何だかやけに夕日がデカく見えるような気がする。夕日をチラリともう一度見たが別に気にするような事でもないか、と思いつつ。帰ったら録画して置いたアニメを見るぞ! なんて張り切っていた時だった。


 「は?」


 突然、固い筈のアスファルトで舗装されている地面が、ぐんにゃりと柔らかくなったのだ。

 立っていられずバランスを崩し片膝を付いた状態になった俺は次に強烈な耳鳴りと共に激しいめまいを起こした。


 そして、気がつけば豪奢だけどどこか悪趣味な感じのする、天井が高くて、何十人入れんの?って位広い部屋の赤をベースに左右には一本ずつ金色の縦線が入った高級そうな絨毯らしき物に片膝を付いた状態のままで居た。


 (は?! えっ? 何だ、ここは)


 めまいや耳鳴りは消えており、俺は控え目にチラチラと前後左右の様子を見た。

 見る限りコスプレイベント中かな? と、言ってもいいような気がする、ヨーロッパの十八世紀の王族、貴族サマですか? みたいな服装のオッサン達(あ、若いのも居る。何かこっち見てヒソヒソと話しているところを見た感じ性格悪そうだな…。いや、良い人だったら申し訳ない話だけど、ねえ?)が何人か居て、俺を含めて六人居た男女を、まるで品定めでもしているかのように見ている事が分かった。


 前述の通り六人中一人は、平凡が服を着ているかのようなフツーの(ちょっとアニメや漫画、ラノベが好きな)一般市民な俺。他には市立図書館近くにある高校の制服を着ているチャラそうなイケメン高校生男子。その男の左右それぞれの腕にベターッと腕を絡ませくっついて様子を窺う、イケメンと同じ高校だろう女子高生が二人。


 そして、黒髪をみつ編みにしていて、丸いフレームの眼鏡を掛けた、こちらは俺と同じ高校の制服を着ている女子と、同じく同じ高校のこちらは名前位は知っている同じ学年でウチの学校一のイケメンとか言われている藤堂彩翔とうどうあやとが居る訳なんだが。


 「よくぞ参られましたな、異世界の住人の方々。チャペイン国は貴方達の来訪を歓迎しましょうぞ!」


 何かやたら偉そうな長い髭の親父が両手を広げ俺達六人に向けて言葉を放った。


 いやいや、アンタらが勝手に俺達を拉致って来たんだろ? 来たくて来てる訳じゃないからな? まあ、大体状況は読めて来ている。言ってもどうにもならなさそうだから黙っている事にするけどな。


 なーんて言うか、こういう事態かなり見覚え…いや、読み覚えって言うの? かーなーり、あるんだよなぁ。異世界転移系ラノベとかで、な。


 「ハァ!? 今、異世界って言った!? って、ここ日本じゃないワケ? ってか地球ですらないの!? 嘘だろ!? なーんちゃって、な! いやー、随分大掛かりなセットですね〜。本物みてー」

 「えぇ〜、ウソぉ!? やだぁ…って、え? これってモ●タリングとか、視聴者参加型のドッキリとかそういうやつ?」

 「気絶させて移動とか手が込み過ぎじゃない? てか下手したら誘拐とかの犯罪になるんじゃないの? ホント、ビックリした」


 ま、いきなりそんな事言われても信じられないわな。


 「ええと、モ●タリング? ドッキリ? はて、何の事ですかな?」


 それから数分、髭の親父と他校生三人が色々会話をし、会話では埒が明かないと思ったのか髭の親父の後ろに控えていたフードを深く被り顔の見えない、長いローブに身を包んだ性別不明な人物が“魔法”を使って(何か詠唱してたみたいだけどボソボソっとした感じだったから声はよく聞こえなかったな)見せて、ココが異世界だと言う事を証明したのだった。


「ちょ…ウソ…マジ話な訳!? ふざけないで!! アタシ達を元居た場所に帰しなさいよ!!」

 「まあまあ落ち着いて、マイ。な? とりあえず一旦腕を離してくれるか? ほら、この人達から話を聞いてみないと――…あのさ〜、オレ達をチャペイン国? だっけ? ここに呼んだ理由を聞かせてくれます〜?」

 「ええ、ええ。勿論ですとも! あなた方は我が国にて選ばれし者。丁重におもてなしさせて頂きますゆえ、話はこれから皆様を歓迎する為に我らが王が開かれます晩餐会にて、お話を聞いて頂きましょう」


 選ばれし者。いや、草生えるわー。だって、選ばれし者よ? 完全に拉致なのに何で周りの雰囲気は高圧的なの? 髭の奴もへりくだっているけど、一度も自分達の勝手で拉致った事について謝るどころか疑問すら抱いてないよね? 自分らのペースに持って行く気満々だよね?


ここまでお読み下さりありがとうございます!!

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