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どんな願いも叶える少女 ※挿絵有※

前書き


@nyoronyoroさんが描かれた絵を元に自分なりの解釈で物語を作っていきます。

可愛いイラストだなと思われた方はTwitterで検索してみてください。

@nyoronyoroさんはジャンプルーキーにも挑戦なさっている方で作品もお勧めです。

フォローオススメ!


という訳で、宣伝も終わったので、開幕です。


挿絵(By みてみん)


 カラン、コロン。


 小気味のいい音が部屋に響き渡る。

 部屋は薄暗く、辺り一面に星を模したインテリアが煌めいている。

 部屋の片隅には物憂げな表情で、ティーカップを見つめる一人の少女。

 少女の目の前、テーブル上のティーカップには少女が注いだキラキラと光り輝く星の欠片たち。



「……今日はこのくらいかな……」



 少女はスプーンでハーブティーの中の星の欠片を、カラカラと混ぜる。

 スプーンを取り出しカップを手に持ち、音を立てずに一口中のお茶をすする。



「……ちょっと甘すぎたかな」



 少女は呟く。

 けれどこんな味も悪くはないかなと思い、再び一口お茶をすする。

 コクがあって甘々で、でもちょっと渋い。



「……うん、これはこれで悪くはない」



 それは少女の日課だった。

 それは一仕事を終えた後に行う儀式。



 その少女はどんな願い事も叶えることができた。

 明日天気になりますようにという幼い少女の願いから、国を治める王になりたいという男の願いまで。

 はたまた、天使になりたいという奇想天外な少女の願いすらも。

 本当に大小様々、たくさんの願い事を叶えてきた。


 けれど自分の願いを叶えることはできなかった。

 どんなに願っても、自分の叶えたい願いを叶える事だけはできなかった。

 叶えることができるのは、他人の願いだけ。

 その事実を知った時、少女は深く絶望した。


 だから少女は願いを叶える対価を求めるようになった。

 願いを叶える対価。

 それはその者の見る、一番叶えたい<夢>。


 <夢>を奪われた者は、もう二度とその<夢>を叶えることはできない。

 <夢>を奪われた者は、一番の<夢>を失ってしまう。


 願いの対価に一番叶えたい<夢>を奪われる。

 そんな矛盾するような事を、その少女は続けるようになった。

 長い長い時の流れの中で、その少女はたくさんの人々の願い事を叶え続けていた。


 少女は自分のたった一つの願いを叶えるために。

 少女の自分のたった一つの<夢>を叶えるために。

 少女は他人の<夢>を踏み台にして。

 踏みにじってでまで、叶えたい自分の願い。


 それは……。

 ……。


 カラン、コロン。


 少女がティーカップに注ぐのは<夢>の欠片。

 様々な人々から奪った<夢>の欠片。

 その少女は憂いを湛えた瞳で、ただただティーカップに浮かぶ人々の<夢>の欠片を見つめていた。

 そしてその中で一際輝く<夢>の欠片が一つ。


 それは……平凡な日常を願った少女の物語。

ぼちぼちと書いていこうと思っていますので、

お気軽にブックマークなどしてくださると幸いです。

感想は、面白そう、つまらないでもなんでも結構です。

評価も、気軽に★1個でも構いませんので付けてくだされば嬉しいです。

それが書く気力になりますので!

是非ともよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 類を見ないようなストーリー構成がとても良いと思いました! [気になる点] なるべく連続する文章は語尾を変えてみましょう! もっと良い作品になると思います!
[良い点] ライトトーンの作品背景の中に混じるダーク要素がいいアクセントであると思います。 [一言] とりあえず、企画参加者の第一話もしくはプロローグのみを見させていただいております。 はじめまして。…
[良い点] とても良い設定ですね! 夢を奪われた者は、もう二度とその夢を叶えることは出来ない 夢を失った者は、一番の夢を失ってしまう 本当にその通りだと思いました!
感想一覧
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