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たったひとつの冤罪生み出す!見た目は大人、頭脳は小学生以下!どんな事件も迷宮入り!!名探偵エ藤真一!!

作者: 黒豆100%パン



俺の名前はエ藤真一!高校生探偵だ。よく間違われるが「工藤(くどう)」ではない。「エ藤(えとう)」だ。工作の工ではなくカタカナのエだ。

比べて見てもらうと分かるが工作の「工」とカタカナの「エ」は大きさが違う。




おっと話が逸れてしまった。俺はいつものようにビデオ屋さんのR18コーナーで少しエッチなビデオを借りようとしていた!!

俺はすこしばかりエッチなビデオの数々に夢中になり背後の店長に気づかなかった!!そして俺は気づいたら...!




店から出禁を食らってしまった!!



俺はその後、なんとかしてビデオを借りようと幼馴染の脇毛減蘭(わきげへらん)の家に居候してもらった!出禁を食らっても頭脳は同じ!見た目は大人、頭脳は子供!!その名は名探偵 エ藤真一!!真実は1つ!!




「ねえ、いつまでそこにいるの?」



幼馴染の脇毛減蘭(わきげへらん)は、顔をしかめて白いソファに横たわる俺を叱った。

俺はそのしかめた顔を見ながら「あーはいはい」とめんどくさそうに言う。



「あーそのうち働いて出てくよ」



手を振りながら俺はそっけなく答えた。それに対してさらに減蘭顔をしかめる


「そのうち?いつまでそうやって無職でいるの?」



「バーロゥ俺は探偵だ。無職じゃねえ」



減蘭は「もう」と言いながら向う側に行った。探偵の仕事が来なけりゃ仕事をしようもないじゃないか。



「探偵って言ったって全然依頼受けてないじゃない!!」



「しょーがねーだろ!!来ないんだから!!」



ここにいてもうるさいやつがガミガミ言うだけだろう。しょうがない、外に出るか。

俺は階段を降り外に出た。日差しが眩しく手で太陽の光を遮る。さて、どこにいいこうか....



行くあてもなくブラブラと歩いていると、人々が俺を見てヒソヒソと話をする。その中では「死神」というワードがちらほら聞こえてくる。



たしかに、俺は「死神」と呼ばれている。というのも本当の死神というわけではない。俺の周りで殺人事件が起こるため、そう比喩する人がほとんどなのだ。

死神なんて知ったことじゃない。ただたまたま、俺の周りで殺人が起きてしまうのだ。本当にたまたまだ。ただの偶然だ。





「あの...」



そこにひとりの美人が現れた。白いワンピースのその人はとても美しい。こういい人を「絶世の美人」というのだろう。

白いワンピースに黄色い帽子を被ったその女性は帽子を脱ぐと、更なるその美しさが現れる。



「あなたが...しにがm...じゃなくて噂の名探偵エ藤真一さんですか?」


「ええ。何かご依頼でしょうか!」



絶世の美人に真一は目を輝かせながら言った。きたきた依頼だ。美人からの依頼ときたら名探偵ものによくありがちなやつだ。



「あ、屋敷に来て欲しいんです」



「屋敷?」



屋敷というからにはそれほどの豪邸なのだろう。謎の依頼人と豪邸...腕がなるじゃないか。



「実は、こんなものが屋敷に届いて...」




それは1枚の紙で、『屋敷の中の誰かが死ぬ』と書かれている。よくある脅迫状というやつだ。

刑事ドラマでは見たことあるがまさか本当に脅迫状なんて書く輩がこの世にいるとは。だが脅迫状を受け取った以上、引き受けないわけにはいかない。



「私怖くて怖くて...」



「わかりました!明日お伺いします」



「ありがとうございます!」




そういいその女性はドアを開けて出て行った。その足取りは嬉しそうだった。それを見て俺も心が躍るようだった。さあ、明日が楽しみだ...。









その屋敷は少し歩いたところにありとても大きいものだった。白い外壁と赤い屋根。大富豪でもいそうなぐらいだ。

大きな扉に手をかける。茶色で黄色い大きな取っ手を引くとギィという音を立てて扉が開く



「お邪魔しまーす」



入ってみると赤のカーペットとシャンデリアがお出迎えしてくれる。目の前には階段が3つほどあり外から見たより大きそうだ。



「ようこそ、おいでくださいました」



執事と思わしき老人がこちらに向かってきてそう話しかける。スーツに白いひげとこういった屋敷にありがちな見た目の執事だ。




「あなたさまがエ藤真一様ですね?」



「ええ」



「ではお部屋にご案内致します」



一歩歩き出したその時、その時後ろのドアがバタンと大きな音を立てて閉まった。

慌ててノブを引くがビクともしない。



「これは一体!?」



「あなた様には消えてもらいます」



突然の展開に俺は困惑する。俺が恨みを買ったか?いやいくつも冤罪になったし恨みはあるだろう。だがこんなお爺さんから買ったことはないはずだ。




「あなた様はいるだけで殺人を誘発してしまう。そのせいでベイコ町は『人が一番死ぬ街』だとか『殺人が起こりまくる治安の悪い街』などと揶揄されてしまいました」




俺たちが住んでいる町、ベイコ町では確かに『人がよく死ぬ』だの『事件がよく起こる町』だのと言われている。だが本当に俺は関係ない。いるだけで殺人を誘発するとか噂されているが所詮は噂だ。




「こ、この前旅行に行ったら宿泊したホテルで連続殺人が起きた...けど関係ないんです!!」



「ほう」



「またある時は、博物館に行ったら館長が殺された!!だけど俺は関係ありません!



「町の人全員が満場一致で、あなたを消し去るという結論に至ったわけです」



「そんな...」




俺のせいじゃないのに..!殺人を誘発している?バーロゥ、どこにそんな証拠があるんだ。ゾロゾロと街の人が目の前に現れる。いつもひいきにしてくれる魚屋のおっちゃん、肉屋のおばちゃんから喫茶店のオーナーまでいる。



「いくぞ!ベイコ町を守るために!!」



「おー!!」



「みなさん!やめてください!!」



「なにが名探偵だ!!迷宮入りと冤罪しかないじゃないか!!お前のせいで迷惑かかってんだ!!」



凄い勢いでたくさんの人が襲いかかってくる。その光景を見て「うわああああああ!!」と声をあげた。







「.....いち!」



「...真一!」



「...真一ってば!!」



ハッと目を覚ますと目の前には減蘭がいた。よかった。夢だったのか...。

フーッと息を漏らして減蘭に、こう告げた。



「俺...探偵やめてパチンコで稼ぐわ」

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