5 佐倉連
扉の方を見たら、金髪、ピアスじゃらじゃらの奴がいた。
こいつか。佐倉連は・・・。
私は佐倉連の顔をじっと観察した。
ふんっ。なかなか可愛い顔をしてるじゃないか。受けだな。
教頭のおっさんが言ってた不良もこいつだな。
「遅刻はダメだよ。佐倉君」
「あんた、誰?」
おーう、早速ガン飛ばしてきますね、
「竹川風子。今日からこのクラスの担任。よろしくね。」
握手しようと差し出した手を・・・無視しやがった。
「あーあ、美人の先生がよかった」
佐倉君はわざと聞こえるように大きな声で言った。
「連!そんな言い方無いだろ!」
相崎君が言い返してくれた。
ああ、なんていい子!!
でも私としては放っておいてくれた方が有難い。
「あ?ウゼーよ。相崎」
「大体、今日だって遅刻してきて!ちゃんと電話で起こしただろ!」
ん?おやおや?
「別に俺がいつ起きようが別にいいだろ」
「いい訳あるか、ここは学校なんだぞ!」
「あー、はいはい」
「連!」
ははーん、成る程成る程。
真面目なクラス委員と不良か。いいじゃないか。
王道だな。しかも幼馴染と来た(勝手な想像)
「はいはい。もうそこらへんにしておいて」
これ以上、ホームルームが長くなるのも困るんでな。
「でも先生!」
「ありがとう。相崎君。佐倉君は、昼休み教務室に来なさい。」
「誰が行くか」
まあ、来ねえだろうな。