4 ブスと言われた
ガラッ
教室を開けると、一斉に注目を浴びた。
当然だが、男、男、男・・・。
イケメン、美形、かわいい系・・・
なかなかの粒揃いだ。
いいぞ、いいぞ、いいぞ!エクセレント!
「今日からこのクラスの担任となった、竹川風子です。担当は英語です。宜しくお願いします!」
私は教卓に立って爽やかに挨拶した。
しーん。
生徒からの反応は無し。
だよねー、こうなるよねー。
「30点。」
誰かがボソッと言った。
「いや、20点だな」
え、なに?
「普通にブスじゃね?」
「期待したのになー」
皆、私の顔を見てブツブツと言う。
お、前ら・・・
人の顔面に点数付けてんな!
認めよう。
わたしはブスだ。地味でモブ顔で目も一重で小さい。今更、言われたって痛くもかゆくもない。
私は笑顔でスルーした。
「じゃあ、出欠を取ります」
面倒だから適当でいいよな。
「よし、全員います、いや、」
一つ空席がある。休みか?
「えっと、そこは」
「佐倉連です」
名簿を確認しようとしたら、一番前の席に座っている生徒が教えてくれた。
「ありがとう、えっと、」
「相崎夏樹です。クラス委員をしています」
おお、爽やか系のイケメン。攻めだな。
いかにも、好青年って感じだ。
「ありがとう。佐倉くんは欠席か」
バタンっ!
乱暴に教室の扉を開ける音がした。