3 矢追高等学校
矢追高等学校・・通称ヤオ高
私は目の前にある大きな建物を見上げた。
今日から私の勤務場所。
ヤオ高は街から離れた所山の中にある御坊ちゃま高校。
くそ、なんで、全寮制じゃないんだ。普通、ここだと全寮制で確定だろ!
BL学園が見れると期待してたのに(BL学園がなんなのか知らない人は検索して見てね)
「竹川先生ーー!」
声がした方を振り向くと、とんでもないイケメン、否、どこにでもいるような普通のおっさんが走ってきた。
「竹川風子先生ですよね」
このおっさんはヤオ高の教師か。
「今日からお世話になります」
私はぺこりとお辞儀をした
「こちらこそ。教頭の内野です」
なるほど。教頭だったか。すまんな。おっさんかとか思って。
「じゃあ早速参りましょう。荷物は教務室に届いているんで」
「え?このまま教室にですか?」
「はい。これからホームルームですし」
まじかよ。心の準備まだなんだけど
仕方なく教頭に続いて校舎へ入る。
「わお」
流石、私立。中は広くて豪華だ。
廊下は誰もいなく静かだ。
「いやー、助かりましたよ。後任の先生がすぐに見つかって」
歩きながら教頭が言った。
「そ、そんなに問題のあるクラスなんですか?」
今まで教えていた先生は1ヶ月で辞めてしまったらしい。
教頭はうーんと唸った。
「問題があるといえば、あるんですが」
「い、イケメンの不良が居るとか!?」
「はい?」
「い、いえ。なんでも」
「不良は何人か居ますよ」
「居るんですか!?こんな坊ちゃん高校なのに!」
「金に権力言わせてる奴等が何人かね・・・」
金に権力・・・最高かよ。
そんな奴は、すーぐ輪姦されんだよな。
「あぁん!なんでっ、ぇ!」
「お前、生意気なんだよ!こうしてやる!」
「ひゃぁぁぁん!」
「先生!竹川先生!」
「はっ!」
「どうしました?」
「い、え!大丈夫です!」
うっわー。またやっちゃったよ。この癖なんとかしないとな。
「さ、着きましたよ」
2年B組。これから私が持つクラス
「では、頑張って下さい。」
「え、ちょっ」
教室は速やかに退散していった。
おい、放置かよ。
しゃーないな。
私はドアを開けた。