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【神聖かまってちゃん】の子の声・ボーカル

神聖かまってちゃんの特色の一つに、の子のボーカルが挙げられる。なぜ、今まで聴いたことのないような音なのか。


の子の声は、倍音に乏しい分、リバーブ乗りしやすい声なのだ。曲によって様々な表情を見せる、感情の塊みたいな声に、メモリ一杯のリバーブをかけると、声に含まれる感情が増幅されて、刺激が極端に強い音になる。まるで耳から脳を突き刺すようだ。『いかれたNeet』などで見せるシャウトは、元の倍音が乏しい分、突き刺す速度が凄い。の子はシャウトに向いている声をしている。脳に直接投げかけられる途方もない感情の渦に、拒絶反応を示す人もいるだろう。


また、の子はボイスチェンジャーを使うことにより、女の子みたいな声で歌うこともやっている。曲に合わせて、音の魔術師のように、様々な声色で歌われるボーカル。『コタツから眺める世界地図』のボーカルはアニメ声で、この曲はインディロックの演奏をバックにしたアニソンみたいだ。七色に煌めくヴォコーダー・チューン。


声の表情も多彩だ。歌詞に合わせて、声の表情を変えていく。表現力はアーティストの中で随一だろう。歌唱力のなさを逆手に取って、個性にしてしまっている。初期の神聖かまってちゃんがバンド全体の演奏技術の低さを逆手に取って、チープさを味にしているのと同じだ。初期のかまってちゃんは、ヘタウマの最前線だったのだ。下手のままでも見せ方を工夫すれば、人に訴えかける作品になることを熟知していた。前身バンドであるびばるげばる書店からその点は変わらないが、表現が洗練され、より多くの人に開かれた曲になっている。


そして、演奏技術が洗練されてきた今もの子のボーカルが魅力的なのは変わらない。の子の声が覚えさせる違和感は作品全体を通して肝であり、味になっている。


僕はの子のボーカルの中毒性にメロメロやられてしまっているのです。

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遊道よーよーの運営する音楽ブログ『とかげ日記』です。
音楽を通じて深く何かを考えてみませんか? 神聖かまってちゃん以外のバンドのレビューも豊富です。さあ、一緒に音楽の旅へ…。
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