暑い日 (怖い話)
これは、ある年の9月の母の話。
もう秋なのに、暑い。天気予報では、今日も気温30度越えを予報していた。
スマホの温度計を見ると、現在の外の気温は30度らしい。締め切っていた部屋が異様に暑い。部屋の温度計を見ると、なんと35度を指していた。
暑さに耐えきれず、簡単に換気したあと、エアコンを稼働させた。扇風機もつけ、風を巡回させよう。
ブオーン!
エアコンがフルパワーで頑張っているようだが、全く涼しくならない。ファンの風が当たった時だけ少し涼しいだけだ。
窓の側の椅子に座ると、射し込む日差しの熱が狂気を孕んでいて耐えられない。この部屋はまるでサウナのようだ。
ガコン、ヒューン。
扇風機とエアコンが止まった。同時に電灯が消えたので、ブレーカーが落ちたらしい。
暑い!暑すぎる!
エアコンと扇風機が稼働していて、ポットや調理器具は稼働していない。なぜ落ちた? すぐにブレーカーをあげ、部屋に戻る。
編集中の書類が、パソコンの中で初期化されていた。
電子レンジ、オーブントースター、炊飯器、電子ポット、電磁調理器、エアコンの、3つを同時に使うとブレーカーが落ちることがあるが、今回はなんでなのかわからない。
ふと見ると、炊飯器がエラーで点滅していた。
あ!炊飯器が稼働する時間だったのか。すっかり忘れていた。カレーが余っているので昼に食べようと、朝のうちに米を研いでタイマーをかけていたことを忘れていた。
それでも、炊飯器とエアコンだけだ。漏電でもしているのだろうか? 効かないエアコンの上に、炊飯器の熱で、部屋が更に暑くなった気がする。熱の逃げ場が無い。
安全のために、扇風機だけをつけエアコンを切り、炊飯器が終るのを待った。 なにこれ? サウナなのか? 部屋の温度はぐんぐん上昇し、耐えられない暑さになっていく。我慢大会の会場なのか?
なんと、西向きのトイレの方が涼しかった!
家の中が暑すぎて、昼食後は外に出掛けた。車のエアコンが天国に感じる。16時頃戻ってきたが、やはり部屋は暑かった。
エアコンをつけずにポットで湯を沸かし、お茶を作った。暑すぎて汗ダラダラだ。大量の汗が目に入って目も痛い。お茶は自然に冷めてから冷蔵庫で冷やそう。氷を出しても室温で全部溶けそうだ。
今度はエアコンだけをつけ、出窓から外を見ようとして気がついた。
灼熱。
あ!!
出窓の下に置いているオイルヒーターのスイッチが、フルパワーで点灯していた。
何て事だ。早朝ぶつかって、気がつかずにそのままだったのだろう。猛暑に1200wは強烈すぎる。
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というか、誰が真夏にオイルヒーターのコンセント挿したんだよ!?
回りの大人たちが独特すぎる。俺はこんなにもいたって普通なのに。
と言う発言をしたら、「君はその子供」と、母から真顔で言われた。
知ってるよ。ちょっと現実逃避をしただけなのに。
子供の頃に喧嘩して、「ママのバカ!」って言ったら、「ならあなたはバカの子だねぇ」と笑って宣言された。勝てなくて、「ボケナスボケナス」と呟いていたら、「ポケモン方式?」と聞かれた。なんの事かと尋ねると、「ポケモンって、自分の名前が鳴き声じゃないの?」って、笑ってた。
母には一生勝てそうにない。




