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2-1 銃声
一方その頃。雪山の中腹にて。
「はっ!?」
倒れていた女性が勢いよく起き上がる。
「えっ!?なんで倒れて!?ここどこ!?」
状況が理解できず慌てふためく女性。
(確か雪崩を起こして...でも私も巻き込まれそうになって...逃げて...そこから思い出せない...)
誰かいないかと周囲を見回していると、銀世界の中でも目立つ燃えるかのような色の髪を持つ男を見た。
「ハイス様!!私です!セイラです!!」
セイラと名乗った女性は安堵しつつ男の方へ向かって行った。
「...生きていたのか」
「自分にも何が何だかわからなくて...」
「そうか。まあいい――」
ハイスは銃口をセイラに向ける。
「え?」
「雪崩で役立たずのお前ごと始末する予定だったが想定外だ」
「うそ...ハイス様...?」
涙を流すセイラ。
静かな銀世界に一発の銃声が鳴り響いた。




