決着!対抗魔法力勝負!結界魔法使いの願いは女友達!
あらすじ:学校で「最弱魔法使い」と呼ばれるオズワルドは、ひょんなことから最強の魔法少女・グリンディアの従者となりグリンディアはその後、オズワルドの家に居候することに。そんな二人の日常には、毎日のように少し奇妙で楽しい出来事が舞い込んでくるのだった。
魔法学園ギョウダァと魔法学園フーナバによる5対5の魔法力勝負は、結果としてギョウダァの勝利に終わった。だが、試合内容はどこか精彩を欠いており、観客席の熱気は試合終了とともに冷めてしまった。
「勝ったには勝ったけど、なんだかすっきりしないわね…」
ギョウダァチームのリーダー、リシアは腕を組みながら小さく息を吐いた。
「そ…そうですよね。でも、負けるよりはずっといいと思います!」
オズワルドがぎこちなく笑みを浮かべながら答える。
すると、グリンディアが満面の笑みを浮かべて飛び跳ねた。
「そうじゃ、そうじゃ♪勝利賞の学食10万マニー分ゲットじゃ♪もちろん、ワシもきっちり分け前をもらうぞ♪」
その明るい声に、ぎこちなかったギョウダァチームの空気も少しだけ和らいだ。
一方、敗れたフーナバチームも集まっていた。
「すみません!僕が不甲斐なかったせいで負けてしまいましたー!」
エイリックが両手を合わせて頭を下げた。その仕草に、隣にいた生徒が肩を叩く。
「いやいや、お前は1人でよく頑張ったよ。俺たちは速攻でやられちまったしな。」
別の生徒も申し訳なさそうにうつむく。
「俺も何もできなかった…。本当に悪かった。」
そんな中、もう一人のフーナバ生徒がぼそりとつぶやく。
「これで女友達を作る計画もおじゃんか…」
エイリックはその言葉に反応して顔を上げた。
「いやいや、まだ終わりじゃないですよ!挨拶くらいは行きましょう。もしかしたら、普通に友達になってくれるかもしれません!」
「そ…そうだな!」
「機会は自分で作らないとだもんな!」
気持ちを切り替えたフーナバチームは、ギョウダァチームへの挨拶に向かうことにした。
試合後、ギョウダァチームではメンバー同士で感謝の言葉が交わされていた。
「試合中に助けてくれてありがとう…私、怖くて動けなかった…」
エルフィールが恥ずかしそうに呟くと、フレアが得意げに笑う。
「へへへ、俺がエルフィールを助けるのは当然だろ?」
リシアも隣で軽く微笑みながら言った。
「あなた…私を庇ってくれたわね。お礼を言っておくわ。」
レオンは頬をかきながら、照れ臭そうに答える。
「ああ…咄嗟に体が動いちまったんだ。あまり役に立たなかったけどな…」
そんなやり取りを横目に、グリンディアは頬を膨らませる。
「ワシだけ、特に何もやってないからつまんないぞー!オズ、どこか美味しいものでも食べに行こう♪」
「ははは…分かりました♪」
オズワルドは笑いながら頷いた。
一方、その様子を遠くから見ていたフーナバチームは気まずそうに顔を見合わせた。
「なんか…もう出来上がってる感じで挨拶しにくいよな…」
「この流れから女友達とか無理じゃないか…?」
しかし、エイリックはそんな空気を無視して堂々と突撃した。
「いやーーー!負けちゃいました!まさかあんな戦い方があるとは…勉強になりました!」
エイリックは両手を広げて笑いながら声をかけた。その明るさに、ギョウダァチームも驚きつつ応える。
「ふん…悔しいけど、あなたは凄かったわ。流石、リュート様の孫ね。」
リシアが冷静に評価すると、エイリックは目を輝かせた。
「本当ですか!?美人お姉様にそう言ってもらえて嬉しいです!」
「美人お姉様じゃなくて、リシアよ。覚えておくのね。」
エイリックは照れたように笑いながら、
「はい!リシアお姉様!」と嬉しそうに返した。
「そうだな。俺なんか、てんでお前には歯が立たなかった。こっちこそ勉強になったぜ。」
フレアが拳を軽く振り上げて微笑むと、エイリックは少し照れ臭そうに顔を赤くしながら答えた。
「本当?そう言ってくれてありがとう…なんだか嬉しいなあ…!」
互いを称え合う言葉が交わされる中で、冷え切っていた空気が嘘のように温かくなり、笑顔が広がっていく。いつしかギョウダァチームとフーナバチームの間には小さな友情の芽が芽生え始めていた。
エイリックが一歩前に出て、改めて深く頭を下げる。
「あの…今日の勝負、本当に楽しかったです。ありがとうございました!」
「へへへ…こっちこそだぜ!」フレアが豪快に笑いながら応じる。
その様子を見守っていたオズワルドが嬉しそうにうなずいた。
「うんうん♪こういうの、いいよね!」
しかし、ここでエイリックの視線が少し泳ぎ始め、しきりに言葉を探し始める。
「だからあの…あの…ギョウダァの女の子を僕に紹介してください!」
一瞬の沈黙の後、オズワルドが驚きの声を上げた。
「ええええ…!?折角いい話になりそうだったのに…そんな感じ…?」
エイリックは困ったように頭をかきながら反論する。
「だって…だって…男子校じゃ女友達を作るのは大変なんですよ?君にはその気持ちはわからないでしょう?」
場の空気が若干変わったその時、リシアが厳かな声で割り込んだ。
「いいわ。あなたの魔法は面白いし、見どころがあるわ。ギョウダァに転校して私の従者となり、一緒に修行しなさい。」
「ええ?本当ですか?リシアお姉様の従者に!!?なりたい!」
エイリックが目を輝かせて飛び跳ねるように返事をすると、リシアの隣に立っていたレオンが焦った様子で声を上げた。
「おいおい…リシア!」
周囲のフーナバ生徒たちは口々に冗談を言い合う。
「俺達も転校しようかなあ…」
エイリックは傍にいたフーナバの校長であるリョート校長に声をかけた。
「おじいちゃん、僕ギョウダァに転校してもいい?」
リョートは思わず咳き込んだ後、慌てて声を張り上げた。
「な…何を言っておるんじゃ!?お主はフーナバを背負って立つ存在なのだぞ!」
「ちぇーーー!ごめんなさい!転校はできなさそうです。でも必ず挨拶に行きますからね♪」
場が再び和やかな笑いに包まれる中、校長同士も熱い視線を交わす。
「今回は負けてしまったが…来年は勝つ!」
リョート校長が力強く宣言すると、フィギン校長が不敵な笑みを浮かべて答えた。
「フォフォフォ。来年も我が学園が勝たせてもらうぞ。」
こうして、魔法学園ギョウダァvs魔法学園フーナバの学園対抗魔法力勝負は幕を下ろし、それぞれの戦士たちは帰路についた。
グリンディアが元気よく手を振る。
「さあ、わしらも帰ろう♪何か美味しいものを食べに行こう♪」
オズワルドは、その言葉にドキッとしながら返事をした。
「は…はい!」
彼の頭の中には、"グリンディア様からのご褒美"という言葉がぐるぐると渦巻いていた。
そのため歩く足取りはどこかぎこちない。
次回:グリンディアからのオズワルドへのご褒美は果たしてどうなる?




