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寒さが決め手!?冷え冷えの魔法勝負!オズと氷の結末!

あらすじ:学校で「最弱魔法使い」と呼ばれるオズワルドは、ひょんなことから最強の魔法少女・グリンディアの従者となりグリンディアはその後、オズワルドの家に居候することに。そんな二人の日常には、毎日のように少し奇妙で楽しい出来事が舞い込んでくるのだった。


挿絵(By みてみん)



魔法闘技場には、熱気と緊張が入り混じった空気が漂っていた。学園対抗の魔法力勝負もいよいよ大詰め。フーナバ学園チームの最後の一人、エイリックの強固な結界が立ちはだかり、ギョウダァ学園チームは残る二人、オズワルドとリシアだけとなっていた。


「どんな作戦を立てても無駄ですよ~。もう降参して下さいってば!」

エイリックは結界の中から悠然と構えながら、余裕の笑みを浮かべていた。


オズワルドは額に浮かんだ汗を拭いながら、軽く笑って応じた。

「降参も考えたけど…君が勝ったら誰かとデートするって話を阻止しなくちゃ」


エイリックは目を丸くして笑う。

「ははあ、メンバーに誰か好きな人でもいるんですか?」


「さあ…どうだろうね…」

オズワルドは肩をすくめるが、その肩に乗っている分身体の小さなグリンディアがぷいっと顔を背けて呟く。

(もーーー!ワシのことのくせに!)


エイリックは羨ましそうに溜息をつき、魔法を放った。

「いいな~共学の学校は…羨ましいから、これでもくらえ!ライトニングボール!」


結界の中から放たれた電撃の球が猛スピードで飛び出し、オズワルドとリシアを狙う。


「うわっ!」オズワルドは慌てて飛びのき、リシアも同様にかわしたが、間一髪だった。


「くっ…この攻撃、早すぎて魔法吸収が間に合わないわ!」

リシアが苛立たしげに唸る。


「こっちも作戦通りに動きますよ!」

オズワルドが声を張り上げ、氷魔法で小さな玉を作り出した。それをゆっくりと投げる。


だが、氷の玉は結界の外で転がるだけだった。


「力が入らないんですか?攻撃になってないじゃないですか。」

エイリックは呆れたように笑う。


「フローズンボール!」

リシアも魔法で氷を作り、そっと結界の近くに置く。


「ん?美人お姉様も本気じゃないのかな?」


エイリックはまたライトニングボールを放つが、オズワルドとリシアは必死に避けながら同じ動作を繰り返す。


エイリックが首を傾げる中、オズワルドの肩の上のミニグリンディアは囁いた。

「これ…一体何をしておるんじゃ?」


オズワルドは軽く笑いながら応える。

「彼がさっき攻撃魔法を結界で受けた時に『ちょっと熱い程度で平気だ』と言っていたことを思い出したんです。」


地道に氷玉を置き続け、いつしかエイリックの結界の周囲は冷たい氷で覆われていった。


「なんのつもり…?こんな事しても僕の結界は傷ひとつつきませんよ…?」

エイリックが苛立ったように呟く。


「そろそろ終わりにしたいから、残りのMP使って本気で攻撃しますね!」

彼は魔力を溜め始める。


オズワルドはリシアに目配せし、声を上げた。

「今です!リシアさん、氷魔法を!」


リシアはうなずき、手を掲げる。

「フローズンダスト!」


氷の玉が一気に凍り付き、結界の周囲が完全に凍りついてさらに冷たさを増した。


「さ、寒い…!」エイリックの歯の根が合わない。

彼の結界は小さい事で硬度を高めていたが、熱を通す性質があり、氷で覆われたことで内部に冷気が侵入し始めたのだ。


「くっそ…ライト…ライ…駄目だ…寒い…寒すぎる…」


ついに彼は震えながら叫ぶ。

「もう無理だ…結界解除…」


結界が消えた瞬間、リシアが魔法のロープを繰り出す。

「マジックロープ!」


「こ、これじゃ結界が張れない!」エイリックは身動きが取れなくなった。


オズワルドが軽く魔法で作った氷を投げる仕草を見せると、エイリックは慌てて叫んだ。

「ひいい!降参します!降参しますってば!」

常に結界の中で戦っていたエイリックは生身で魔法攻撃を食らう事に対して尋常ではない恐怖を抱いていたのだった。


「エイリック選手の降参により、勝者はギョウダァ学園!」

審判のマシュ先生が結果を告げる。だが、会場の観客はグダグダな勝負に冷え切った空気に包まれた。


観客席のフィギン校長とリュート校長も顔を見合わせて呟く。

「ええっと…ワシの学園の勝ちじゃのう…」

「そ…そうか…」


リシアは小さくため息をつく。

「なんだか…あまり勝った気がしないわね…」


グリンディアも肩をすくめた。

「なんか…しまらんな…」


オズワルドはひそかに胸中でつぶやいた。

(そういえば…勝負に勝ったらグリンディア様がご褒美くれるって言ってくれてたけど…これどうなるんだろう…)


微妙な勝利に冷え切った会場の中で、オズワルドだけがひとり複雑な心境を抱えていたのだった。

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