表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/118

小さな小箱と2人の想い。そしてオズワルドの決意。

あらすじ:学校で「最弱魔法使い」と呼ばれるオズワルドは、ひょんなことから最強の魔法少女・グリンディアの従者となりグリンディアはその後、オズワルドの家に居候することに。そんな二人の日常には、毎日のように少し奇妙で楽しい出来事が舞い込んでくるのだった。


挿絵(By みてみん)


オズワルドは深呼吸し、小さな箱を取り出した。緊張した様子がグリンディアにも伝わる。


「これは…エリオット様からいただいた小箱です。中には宝石がいくつか入っていて…」

オズワルドは視線を箱に落としながら、口調を慎重に選んで続けた。


「その中で、グリンディア様にぜひともお渡ししたいものがあるんです。」


グリンディアは彼の手元をじっと見つめた。

「それは…?」


オズワルドが取り出したのは、美しい銀細工の髪飾りだった。中央には小さなエメラルドが埋め込まれている。


「髪飾り?」


「はい。グリンディア様に似合うと思って選びました。」


一瞬の間を置いて、グリンディアが頬を赤らめながら言葉を発した。

「な…なんだー…ワシは、てっきり…」


「てっきり?」

オズワルドが首を傾げる。


「な、なんでもないっ!」

グリンディアは慌てて手を振ったが、少し残念そうな様子も見え隠れしていた。


「そ、そうだ。それ、オズがつけてくれる?」


グリンディアの言葉にオズワルドは一瞬驚いたが、すぐに微笑んだ。

「はい♪ わかりました。」


彼は慎重にグリンディアの髪に髪飾りを留めた。

「どうでしょうか…?」


「どう…?」

グリンディアが少し恥ずかしそうにオズワルドを見つめる。


「とっても似合ってます♪」

その言葉に、グリンディアはふわりと微笑みを浮かべた。


「嬉しい…♪オズありがとう♪ 大切にする♪」


「はい、気に入ってもらえたら僕も嬉しいです♪」


テーブルに穏やかな空気が流れ、しばらく二人とも無言で向き合っていた。しかし、グリンディアが不意に口を開いた。


「オズはワシのこと…好き?」


「もちろん、大好きですよ♪」


「ちがうの~!」

グリンディアが膨れたように言い返す。


「えっ…?」


「だから~…その…従者としてじゃなくて…だよ。」

彼女の視線がテーブルをさまよった。


「従者としてじゃなくて…?」

オズワルドは混乱していたが、彼女の真剣な表情に息を呑んだ。


「うん…」


「えっと…えっと…僕はその…」

オズワルドの声が震える。


「うん…」

グリンディアが優しく促す。


「グリンディア様と一緒にいると、とってもとっても楽しくて…」


「うん♪」


「グリンディア様をずっと守りたいって思ってて…」


「うん♪うん♪」


「だ…だから…」


オズワルドは深呼吸し、言葉を紡ごうとしたその瞬間――


「やあ、久しぶりだね。」

背後から優雅な声が聞こえた。


「きゃあ!」

グリンディアが驚いて振り返ると、そこにはエリオット王子が立っていた。


「今日こちらに来ていると聞いてね。挨拶に来たんだ。」


「え、エリオット様…?」

オズワルドがが慌てて立ち上がり、深々とお辞儀をする。



その後、三人は少し話をしてレストランを後にした。



帰りの馬車の中。グリンディアはしばらくして眠りについた。その寝顔を見つめながら、オズワルドは胸の中に渦巻く思いに浸る。


(グリンディア様は最強の魔法使いで、僕は最弱の魔法使い…。いつか僕なんかじゃ従者として足りなくなるかもしれない。)


(でも、僕はグリンディア様と一緒にいる時間が本当に好きだ。僕がグリンディア様にしてあげられることって何だろう?もし…ずっと一緒にいられるなら…僕はなんだってしてあげれる。)


オズワルドの心に決意が生まれたのだった。




翌日、魔法学園の校長室では、フィギン校長とシュー教頭が話をしていた。

「イグニス君が休学していると聞いたが、本当かね?」

「ええ、そのようですわ。」


フィギン校長は顎を撫でながら考え込む。

「ふむ…心配じゃな。今度連絡を入れてみよう。」

「それがよろしいかと存じます。」

シュー教頭が深々と頷いた。



校長は机に置かれた書類を見つめながら呟いた。

「ところで、学園対抗の魔法力勝負じゃが…イグニス君が出場出来ないなら誰に出てもらうかのう。」


「それなら、素晴らしいお二人がいらっしゃるじゃありませんか。」

「ほう?」


シュー教頭は微笑を浮かべて答えた。

「グリンディアさんと、リシアさんです。」

「フォフォフォ、彼女らは決まりじゃな。」



次なる舞台は、学園の誇りを賭けた魔法力勝負。

果たして、運命はどのように動くのだろうか――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ