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街に現れた王家の一団!?安堵と笑顔と感謝の儀

あらすじ:学校で「最弱魔法使い」と呼ばれるオズワルドは、ひょんなことから最強の魔法少女・グリンディアの従者となり、グリンディアはオズワルドの家に居候することになった。

そんな二人は、ある出来事をきっかけに、エリオット王子を助けることに。その結果、王子は愛するサマンサと結ばれることができた。


挿絵(By みてみん)



それはエルフィールの実家である屋敷での夕食の席だった。


エルフィールの父は、静かに口を開き、重々しい声で言った。


「エルフィールよ…今日は話さねばならないことがある…」


エルフィールは父の顔を見つめ、少し緊張した表情で答える。


「なんでしょうか、お父様」


「お前と王家のエリオット王子との縁談だが…まことに残念ながら、この話は破断となった」


エルフィールは息をのむ。しばらく無言のまま父の言葉を待つと、父はため息をつきながら続けた。


「どうやら、エリオット王子には心に決めた女性がいたそうでな。王がその縁を認めたそうだ。まったく、人騒がせな話だ」


エルフィールは少し呆然とした表情で、ぽつりとつぶやく。

「そうなのですね…」


父は申し訳なさそうに頭を下げた。

「お前には大変に申し訳ないことをしたと思っている。だが、今回の件に対してお詫びとして日頃の国への貢献という形で新たな爵位をいただけることとなった。これでは流石に文句は言えん」


エルフィールは小さくうなずき、父を見上げる。

「わかりました、お父様。私は…大丈夫です」


エルフィールの母が微笑んで、娘の手を優しく握った。

「そうね、エルフィール。王族にはなれなかったけれど、あなたにはまた素敵なご縁が訪れると思うわ」


「うん…ありがとう、お母さん」


エルフィールは心の中でほっと胸をなでおろしていた――正直、安堵している自分がいることに気がついたのだった。





翌日、エルフィールが住む街に王家の一団が訪れた。王子自らが率いるこの一団が、まさかエルフィールの屋敷を訪れるとは誰も予想していなかった。


王家の馬車から降り立ったのは、まぎれもなくエリオット王子だった。彼は深く一礼すると、エルフィールとその家族に謝意を表した。


「この度は、縁談がこのような形で終わりとなり、まことに申し訳ありません」


エルフィールの父は、気にするなとばかりに首を振り、王子を見上げた。


「なんの。ご丁寧にお詫びに来ていただいたことに感謝いたします」


エリオット王子はエルフィールにも目を向け、再び深く頭を下げた。


「エルフィールさん。このような結果となり、本当に申し訳ありません。心からお詫び申し上げます」


エルフィールはかすかに微笑み、そっと目を伏せた。

「いいえ…私には、最初から身に余るお話でしたので。どうか気にしないでください」


王子はその言葉に深く感謝の意を示し、静かに答えた。


「あなたは本当に素敵な女性です。しかし、どうかご容赦ください…私には心に決めた人がいるのです」


エルフィールは小さくうなずき、温かい目で王子を見つめる。


「その方をどうか幸せにしてあげてください」


「…ありがとうございます」


エリオット王子は安堵したように微笑むと、ふと何かを思い出したように口を開いた。


「そうそう…今回の件で、あなたの友達であるフレアさんや、オズワルドさん、そしてグリンディアさんにもご挨拶に伺おうと思っています。エルフィールさんもご一緒しますか?」


エルフィールは驚いて目を見開いた。


「えっ…?なぜフレアたちが…?」


王子は柔らかい笑顔を浮かべ、言葉を続ける。


「彼らは…本当に素晴らしい方たちです。私にとってもかけがえのない友人たちです」


エルフィールは少し困惑しながらも、王家の一団の馬車の一台に乗り込み、彼らと共にオズワルドの家へ向かうことにした。




オズワルドの家では、オズワルドの母が驚いたように家の中へと声を上げた。


「オズワルド!グリンディアちゃん!大変よ!王家の方たちがいらしてるわよ!?」


オズワルドは目を丸くして母親を見返した。


「へっ?王家の方たち…?…まさか、エリオット王子!??」


その時、居候のグリンディアはオズワルドの部屋でウトウトと昼寝をしていた。オズワルドは慌てて彼女を揺り起こした。


「グリンディア様、起きてください!エリオット王子が来ましたよ!」


グリンディアは眠たそうに目をこすり、ぼんやりとつぶやく。


「んが…エリオット王子…?」


二人は急いで身支度を整えると、家の前に出た。そこにはフレア、エルフィール、そしてエリオット王子が率いる王家の一団が待っていた。


フレアがにやりと笑って、手を振る。


「へへへ、オズワルド!」


オズワルドは驚きで声を上げた。


「エリオット様!フレア!エルフィールまで!?どういうこと?」


エルフィールが肩をすくめて微笑む。


「なによ…私がいたら駄目なの?」


オズワルドは少し照れたように首をかしげた。


「いや、そんなことはないけど…どういう流れでこうなったのかなあって…」


エルフィールは小さく笑いながら、逆に問いかけた。


「それはこっちのセリフよ?」


オズワルドは苦笑してうなずく。


「ごもっともな意見だね…」



その時、グリンディアが王子に向かって、いたずらっぽく微笑んだ。


「うふふ♪こうして立派な服を着ると、やっぱり王子様じゃな♪」


エリオット王子は笑いながら答える。


「ははは。何を言っているんだい。僕は元から王子様さ」


フレアがにやにやと笑いながら加わった。


「へへへ。エリオット王子。かっこいいぜ」



エリオット王子は満面の笑みを浮かべると、皆に向かって深々と頭を下げた。


「君たちには感謝してもしきれない。今日はその礼をしにきたんだ」


グリンディアは興奮気味に王子を見つめ、楽しそうに叫ぶ。


「お礼?ワクワク!」


エリオット王子は微笑み、皆を見渡して厳かな声で告げた。


「では、これより感謝の儀を執り行わせていただく」


オズワルドの家の前で、静かに儀式が始まろうとしていた。

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