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幼馴染の秘密と、最強魔法少女の嫉妬

あらすじ:

最弱の魔法使いオズワルドは、ひょんなことから最強の魔法少女グリンディアの従者となり、彼女はオズワルドの家に居候することに。


そんなある日、幼馴染のエルフィールから誘われて一緒に出かけたオズワルドは、彼女から「許嫁がいる」と告白された。複雑な感情を抱くグリンディアとの夜が始まる――。




夜が更け、人々が静かに眠りにつく頃、グリンディアはオズワルドの部屋をそっと訪れた。扉を軽く叩きながら、少し躊躇するような声で呼びかける。


「オズ。入るよ…」


オズワルドは少し驚きながらも、グリンディアに微笑みかけた。

「グリンディア様?こんな時間にどうしましたか?眠れないんですか?」


グリンディアは小さくうなずき、ためらいがちに話し出した。

「今日…エルフィールとのお出かけはどうだったのかなーって思って。」


オズワルドは視線を少し逸らしながら、あいまいに答える。

「えっと…楽しかったですよ。」


「そ…そうか…」とグリンディアも視線を落とし、少しぎこちなく続けた。


「えと…かぼちゃ亭で食べたご飯、美味しかった?」


オズワルドは一瞬驚いた表情を浮かべる。

「な…なんでかぼちゃ亭に行ったことを知ってるんですか?まさか魔法を使って調べたとか…?」


グリンディアは慌てて首を振り、顔を赤らめながら言った。


「ち…ちがうよ!ワシもたまたま…かぼちゃ亭にいたんじゃ!」


オズワルドは少し首をかしげた。

「たまたまグリンディア様がお一人で…?」


グリンディアはさらに動揺しながら言い訳をする。

「えっと…フレアと2人でじゃ…」


オズワルドは少しため息をつきながら笑った。

「まさか、僕たちの後をつけて来たんですか?」


グリンディアは顔を伏せ、申し訳なさそうに頷いた。

「ごめん…なんか心配になっちゃって…」


「もー…そんなことしちゃダメですよ!」

と苦笑しながら言ったオズワルドは、ふと思い出して、少し顔を赤らめた。


「ひょっとして僕とエルフィールの別れ際の話も…聞いちゃいましたか?」


グリンディアは素直に頷く。

「うん…聞いちゃった」


オズワルドは肩を落としながら言う。

「ええええ!?ダメですよ。盗み聞きなんかしたら…」


「ごめん…」とグリンディアは小さく謝った。


オズワルドは少し落ち着きを取り戻し、微笑んで言った。


「とにかく、聞いてしまったものは仕方ありませんから…あの話は誰にも言わないでくださいね。約束ですよ。」


グリンディアは少し寂しそうな顔をしながらも、素直に応えた。

「うん…わかった…」


「で…フレアはなんて言ってたんですか?」


グリンディアは少し困った顔をして答えた。

「あいつは…『俺は諦めない』って…」



オズワルドはその言葉に小さく笑った。

「そっか…フレアらしいですね。」



しばらく沈黙が続いた後、グリンディアがふいに尋ねた。

「オズは…どうするんじゃ?」


オズワルドは少し困ったように肩をすくめる。

「どうって…僕は何も…ただの幼馴染ですし…」


「だけど…最後に一緒に出かけたいって、オズを選んだんだよ…?それって…」


オズワルドは静かに首を振った。

「これでも僕はエルフィールの幼馴染だから…きっと…信用してくれてだと思います。」



グリンディアは少し寂しそうに微笑み、

「そっか…」とだけつぶやいた。





翌日、魔法学園の中庭ではエルフィールと親友のレイチェルがランチを取っていた。


「えーーー?休みにオズワルドと出かけたの?」

と驚いた表情のレイチェルに、エルフィールは静かに頷いた。


「うん…もうすぐそんな風な事は出来なくなるかもしれないから、今のうちにって…」


「そっか…でも、エルフィールの家ってこの辺で一番の地主よね?エルフィールの意思次第で婚約を断ったりはできないの?」


とレイチェルは不思議そうに首をかしげる。


エルフィールは少し俯き、言葉を選びながら答えた。

「それは…できないの。だって…相手は王家の人間だもの。」


「えっ?王家ってことは…エルフィールも王族になっちゃうの!?」

レイチェルは目を輝かせる。


「そう…なるのかしらね…」


「それって凄いことじゃない!絶対幸せになれるよ!」


エルフィールはかすかに微笑むも、どこか沈んだ表情で返した。

「そうね…」


レイチェルはその様子に首を傾げる。

「でもなんでそんなに暗い顔してるの?まさか、オズワルドが好きだから未練があるとか?」


エルフィールは慌てて顔を背け、必死に否定した。

「ち…違うわよ!そんなことないわ…ただ…」


「ただ?」


エルフィールは静かに息をつき、遠い目でつぶやく。


「私は…もう誰かを自由に好きになることも、選ぶこともできないんだなって…」





放課後、フレアは一人で外を駆けていた。息を切らしながらも、自分を奮い立たせるように拳を握りしめる。


「仕方がないなんて…言えるかよ…」


フレアは悔しそうに唇をかみしめ、誓うように叫んだ。


「俺は…まだ諦めねぇ…!」

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