魔法少女変身!お姉さんになってみるのじゃ!
オズワルドの家では、今日は両親が用事で外出しており、グリンディアの昼食を彼が作ることになった。
食堂のテーブルには花瓶に活けられた季節の花が優しく揺れている。
「さあ♪グリンディア様、出来ましたよ♪」
キッチンからオズワルドの明るい声が響く。白いエプロンを身につけた彼は、丁寧に盛り付けられた料理を両手に持っていた。
「わぁ!ワシお腹ペコペコ!楽しみー!」
食堂に駆け込んできたグリンディアの目が輝いた。
「今日はクマちゃんオムライスです♪」
オズワルドは得意げに、可愛らしいクマの形をしたオムライスを差し出した。
「クマちゃんオムライス!?かわいい!」
グリンディアは歓声を上げ、すぐにスプーンを取った。
「おわあ!うまーーーい!」
しかし、付け合わせのトマトを見て少し顔を曇らせる。
「ワシ、トマトは苦手なんじゃよなあ」
「駄目ですよ!野菜も食べないと大きくなれません!」
オズワルドは優しく諭すように言った。彼の声には深い愛情が込められていた。
「むっ…そうか…」
渋々トマトにフィークを伸ばすグリンディア。
その時、オズワルドは紙ナプキンを取り出し、グリンディアの頬を優しく拭った。
「な…なにを…?」
突然の行動に戸惑うグリンディア。頬が熱くなるのを感じる。
「へっ…頬がケチャップで汚れていたので…」
オズワルドは照れくさそうに微笑む。
「そ…そんなの自分でやるわーーー!」
ランチの後、自分の部屋のベッドの上で、グリンディアはオズワルド家のペット犬のケルベロスと向かい合って話し始めた。
「もーーー!オズの奴!ワシを完全に子供扱いしてさー」
「ワフ!」
「そりゃあ…オズより年下だけど、そこまでの年齢差じゃないじゃろー」
「ワフ!」
「大事にしてくれてるのはわかるけど、あれじゃもう召使みたいだもんなー」
「ワフ!」
「ケルベロスはどう思う!?」
「ワフ!」
「…」
「…よし、ピピンお祖母様に相談してみるか!」
そう言って、グリンディアは水晶玉に手をかざし、お祖母様との通話を開始した。
翌朝。オズワルドは魔法学園に登校するため、いつもの時間に家を出た。
「いってくるねー」
「今日は久々に一人で登校か~。なんでも今日はグリンディア様は大切な用事があって学校を休むそうだからなあ…」
少し寂しそうに呟きながら歩き出したその時。
「うふふ…こんにちわ♪オズワルドさん♪」
甘い声が背後から聞こえてきた。
振り返ると、そこにはオズワルドと同じ歳くらいの美女が立っていた。
「はい…?アナタはどなたですか?」
オズワルドは思わず見とれながら尋ねる。
「ワシ…じゃなくて私はー…グリンディアの親戚の…チェノウェスです」
美女は少し慌てた様子で言い直した。
「親戚のチェノウェスさん?言われてみると確かにグリンディア様に似てる!」
オズワルドは無邪気に笑顔を見せる。
グリンディアは内心でほくそ笑んだ。
(むふふ…お祖母様に貰った薬で一時期的にオズと同じくらいの歳になったけど、どうやらバレてないようじゃ。服もケスミーに借りて雰囲気も変えてみたからのう♪)
「グリンディア様の親戚の方が今日はどういったご要件で…?」
オズワルドが丁寧に尋ねる。
「えっとー…今日は魔法学園の視察にきましたの。案内して下さい♪」
グリンディアは淑女らしく微笑んだ。




