夕焼けの約束と眠れる挑戦者たち
グリンディアとオズワルドは、港町での食べ歩きを楽しんだ後、海岸に敷物を広げてピクニックをしていた。潮風が心地よく、波の音が穏やかに響く中で、二人はしばし食事を楽しんでいた。
「イーカ焼きもターコ焼きも美味しいけど、やっぱりお母様のサンドイッチが一番じゃな♪」
と、グリンディアは微笑みながら言う。
「ははは♪こんな景色の中で食べたら最高に美味しいですよね♪」と、オズワルドも笑顔で応じた。
「うん♪ それにしても、ここの海は本当に綺麗じゃなあ♪」とグリンディアは感嘆の声を上げる。
「本当ですね♪」オズワルドも同意し、二人は海の美しさに見惚れていた。
「ほら♪あまり見たことがない鳥が鳴いてるよ♪」
とグリンディアが指さした方向に、見たことのない鳥が優雅に飛んでいた。
二人が穏やかな時間を過ごしていると、突然四人の男たちが近づいてきた。
「君たち…グリンディアさんとオズワルド君だろう?」と、その中の一人が問いかける。
グリンディアは不機嫌そうに「な…なんじゃお主達は…」と答えた。
「我々は魔法学園裏四天王!」
その言葉を聞いた瞬間、グリンディアは「パチン」と指を鳴らし、睡眠魔法を発動。四人は一瞬で地面に倒れ込んだ。
「な…なにやってるんですか!」
と、オズワルドが驚いて声を上げた。
「だってー、どうせ挑戦させろとか言ってくるからー」
と、グリンディアはあっけらかんと答える。
すると、今度はフレアが現れた。
「よー!オズワルドとグリンディアちゃんじゃないかー!」
オズワルドは驚いた様子で「フレア?どうしてここに?」と尋ねた。
「親戚に漁師がいるからたまに手伝いにきてるんだよ」
とフレアはにこやかに答える。
しかし、グリンディアは再び指を鳴らして睡眠魔法を発動し、フレアもまた倒れた。
「えええええ…フレアも眠らせるんですか?」
と、オズワルドは再び驚く。
「だってー!なんでフレアがこのタイミングでここにいるんじゃ!」
とグリンディアは憤慨した様子で言い返した。
そのとき、フィギン校長が姿を現した。
「フォフォフォ。グリンディアちゃんとオズワルド君ではないか」
「校長先生!こんにちは。奇遇ですね。」
とオズワルドが挨拶する。
「フォフォフォ。今日は魚を買いにきたのじゃよ。君達わー」
「パチン」グリンディアは再び指を鳴らし、校長も眠りに落ちた。
「えええええ?流石に校長先生を眠らせたらまずいんじゃないですか?」
と、オズワルドは困惑した。
「だってーーー、折角オズと海をみにきたのにーーー!!」
と、グリンディアは少し拗ねたように言った。
すると、謎の男性とお嬢様風の女性が現れた。
「お嬢様…やめましょうって…」と男性が制止する。
「アンタがグリンディアね!私は…!」
と、女性が名乗ろうとした瞬間、グリンディアは再び指を鳴らし、二人を眠らせた。
「誰だか良くわからない人達もいきなり眠らせるんですか…!?」
と、オズワルドはもはや呆れ気味だった。
「だってー!折角2人で海にきたのにーーー!」
とグリンディアは不満をこぼす。
そこに、再び新たな声が響いた。
「我々は魔法学園第二裏四天王!」
「パチン!」グリンディアは躊躇なく再び指を鳴らし、魔法学園第二裏四天王達も眠りに落ちた。
「な…なんじゃ…第二裏四天王って…次から次えと…」
グリンディアはさすがに少し戸惑っていた。
そして、ふと思いついたように言った。
「こうなったらワシとオズ以外の人類を魔法で眠らせる事が可能か挑戦するか…!」
「そ…そんな魔王みたいな事に挑戦しないでください…!」
と、オズワルドが止める。
そのとき、グリンディアがふと海岸の方に目をやると、夕焼けが広がっているのに気づいた。
「あっ…」
「うん?」とオズワルドが振り返る。
「素敵♪ここの夕焼け…とっても綺麗じゃな…♪」
「本当ですね。」オズワルドも感心する。
グリンディアは、ふとオズワルドの顔を見つめて微笑んだ。
「ねえオズ…来年も一緒にこようね♪」
「は…はい!」と、オズワルドは少し照れながら答えた。
二人はしばらく海岸から見える夕焼けに感動していた。
しかし、その後ろには眠りこけた大勢の人々が静かに転がっていた。
―― 一方、その頃、魔法学園近くの草原では、魔法学園四天王のレオンが謎の美女と魔法力勝負を繰り広げていた。
「くっそーー…俺より魔力値が全然低いのに…何度やっても全く勝てる気がしない…」と、レオンが苦しげに呟く。
謎の美女は涼しい顔で「だから言ったでしょ?魔力値の問題じゃなくて、魔法はイマジネーションなのよ」と微笑んだ。
魔法学園の二学期が、波乱の幕開けを告げようとしていた。




