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海風に誘われて、二人の夏旅

ここはグリンディアの故郷、マイハーマ村。穏やかな風が村全体に流れ、草木は優しく揺れていた。


「お祖母様…明日、オズのところに戻ろうかな」

と、グリンディアが祖母ピピンに言った。


ピピンお祖母様は、にこやかに目を細めながら答える。

「おや?まだ夏休みなんじゃろ?もうちょっとのんびりしていってもええんじゃよ。」


グリンディアは、小さく笑って首を振った。

「学校が始まる前に、また少し向こうの生活に慣れておこうと思うんじゃ。」


「ほう、それはえらいのう」と、ピピンお祖母様は感心したようにうなずいた。



「それに、向こうでやりたいこともあるんじゃ♪」

グリンディアは少し恥ずかしそうに言葉を続けた。


ピピンお祖母様の目が輝いた。

「ほう、やりたいことか。それは何じゃ?」


グリンディアははっきりと答えなかったが、その表情には何か特別な思いが込められていた。





――その夜、グリンディアは自分の部屋で水晶玉を取り出し、オズワルドの家に連絡を入れた。

「オズ、明日戻るから待っててな!」と元気よく伝えると、オズワルドも喜んで応じてくれた。




――次の日、村の人々やピピンお祖母様、ケスミーに別れの挨拶をしてから、グリンディアはホウキに乗り、風を切ってオズワルドの家に向かった。ホウキでの高速移動は、彼女にとっても心地よいものだった。





「ただいまー♪」グリンディアがオズワルドの家に到着し、元気に声をかけた。


「おかえりなさい、グリンディア様♪」オズワルドは優しい笑顔で出迎えた。


「ワシがいなくて寂しかったろー?」

とからかうように笑ったグリンディアに、オズワルドは素直に「はい♪」と返事した。


その直球の返答に、グリンディアは思わず顔が赤くなった。

「す…すなおでよろしい♪」と照れながら言葉を返す。




――夕食の時間になると、グリンディアはピピンお祖母様やケスミー、村のことをオズワルドや彼の母、父に話し始めた。


「それでさー、明日オズとお出かけしたいんだけど、いい?」

とグリンディアが提案した。



オズワルドの母は少し考えてから答えた。

「そうねぇ。朝はオズワルドに手伝ってもらいたいことがあるから、それ以外の時間ならいいと思うわ♪」



オズワルドも笑顔で

「僕も特に用事はないので大丈夫ですよ。どこに行くんですか?」と尋ねた。


グリンディアはニヤリと笑い、「ムフフ、それはのう」と、行き先をはぐらかした。





――次の日、二人は昼ごろから港町へと出かけていた。


挿絵(By みてみん)


「わあ、海だ!グリンディア様は海に来たかったんですね♪」

とオズワルドが嬉しそうに声を上げる。


「そうじゃ。ホウキで飛んでる時に海が見えてな。せっかくだから…一緒に夏の思い出を作りたいって思ったんじゃ♪」と、グリンディアは少し照れたように言った。




オズワルドはその言葉に感動し、口ごもりながら

「ぼ…僕もグリンディア様と一緒におも…」と言いかけたところ、グリンディアが何かを感じ取って声を上げた。


「な…なんか、すごくいい匂いがする!」


オズワルドは振り返り、「あ…あれはイーカ焼きですね♪」と答える。


「たべたーい!」とグリンディアが興奮気味に言うと、オズワルドは笑って

「はいはい♪母さんが作ってくれたサンドイッチもあるので、ほどほどにしてくださいね♪」と注意した。



二人は港町を楽しく見て回りながら、笑い声が響く。しかし、そんな二人の様子をこっそりと見つめる人影があった。




「ほう…なんたる偶然だ。面白い奴らが来てるじゃないか。」

その人物は意味深な笑みを浮かべながら、そっと二人を追いかけるのだった。

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